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少年哲学  作者: 東雲 流水
第一期:十六迄の独白・皮肉哲学
5/19

5.

**********


 僕はこの世代のはぐれ者の筆頭でしょうか。

 群れたくない、少数派といえば聞こえはいいでしょうが、僕は群れたくないのではありません。むしろ群れる努力はしてきたつもりです。

 しかし、それ以上に僕は群れられないのです。

 組織の中で平々凡々にやっていけることがどれほど難しいことか。一般的に見れば簡単なことも、僕から見ればテストで百点をとるくらい難しい。一般人が九十点なら僕は赤点です。補習、追試です。

 奇人、変人と、異端者を表現する言葉は多々ありますが、僕は自分を「不穏分子」と呼びたいです。

 原子には、重力や運動している方向とは逆に動く少数派があるそうですが、僕はそんな反発者とも違う。ただ、同じ動きを嫌々ながらに行い、内面--ここでは元素--が他と違うのです。

 仲間はずれとも違います。ただ単に、種類が違うのです。

 影響や干渉はし合えど、根本が違う。

 結局、僕は一般にはなれないのです。それは彼らがこちら側に来られないのと同じなのでしょう。

 こちら側は針の草、向こう側はシロツメクサです。その二つの土台に立つ人間は二種類しかいません。

 ですが、括りとしてはやはり「人間」なのです。この不穏分子ですら、やはり人間なのです。

 彼らと僕との違いは、一体どこにあるのでしょう。


**********

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