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不幸で伝説のイヤリング

「よし!どんなもんか見せてみそ!」


城に転移してきた俺たちはついて早々にリィジを急かし、その使えるかもしれないもの?のある場所へ案内させていた。


「まって!ちょっと……いや!大分不安になってきたんですけど!!」

「あんだよーさっさとみせろよー!さぞ!いいものなんだろうからねーどんなんだろうなー?メリアー?」

「彼螺様にあんなに言い切ったのですからきっと凄いものなのでしょうね……」

「あわわわわ!!今からやめるとか言っていいかな!?言っていいかな!!」

「却下ー」

「だよねぇえええ!!」

「諦めろ、もうお前に逃げ場はない」

「……しってるさ……最初っからしってるよそんなの!!」

「でしたら諦めてください、諦めて彼螺様のお仕置きを……」

「あれ!?なんかいつのまにかメリアさんまで俺の扱いが酷くなってるんですけど!?」

「いいぞメリア!その調子で……どうした?メリア?」

「……ズルいです……」

「「……は?」」


メリアの一言にその場にいた彼螺とリィジはその言葉を理解するための一瞬の間の後、結局理解できずつい聞き返してしまった。

それは双子もかくやというぐらいハモっていたとかなんとか。


「おいおいおい?メリア?俺の聞き間違いだよね?」

「流石に聞き間違いだと思うぞ?メリアさんがそんなの……」

「ズルいです!」

「……どうしようリィジ、メリアが…俺の愛するメリアが壊れてしまった」

「すまない、俺はお前が普通の人だと思っていたが違かったようだ……」

「まって!俺は普通だ!そんな性癖なんて持ってねえよ!

メリア!?どうしたんだ!!?

えええっ!いやいや!もちろん責めてる訳じゃない!メリアがどんなんであれ受け入れるよ!?でも!でもさ!!?」

「だってお仕置きってことは彼螺様がその人にたいして何らかをするってことじゃないですか!」

「……いや、まあ、何かしないとそもそもお仕置きとして成立しないからな」

「だったら何かされるのはわたくしだけでいいんです!何故ならわたくしは彼螺様の彼女さんなんですから!!」

「ん?メリア、ん?メリア?勘違いしてない?彼女ってなにされてもいいわけじゃないよ?」


そもそも彼女さんって


「違うのですか?」 

「全然違うでしょ!!?時間を共に過ごしていく……っていうものだよね!?だったら……いや、逆に俺ならメリアになにされてもいい!的な!!」

「………………うわっ」

「おいリィジ、途中まで頑張って我慢してたのに結局引いてんじゃねえよ」

「いや……うっわ」

「まあ俺は別に他人からどう見られようがどうでもが……お前にやられるのは腹立つ、殴り飛ばされたくなかったら今すぐその口を閉ざしてから謝れ」

「理不尽っ!!しかもそれ無理じゃね!!?」

「大丈夫お前ならできる、やれ、俺はメリアと先にいってるから

よしそれじゃあいこうかメリア」

「……はい…」

「まって!!無理難題押し付けて廊下に放置しないで!!てか俺置いてってどこに向かうってんだよ!?こんなかで知ってるの俺だけだよ!?」

「古いなぁーその情報―」

「……へっ?」

「もう知ってるから、どこに何があるのかね」

「なんでっ!?まだ何にも言ってないよな!?」

「チート使った」

「くっそぉおお!!!!!」

「そういうことだから、帰ってくるまで土下座な?」

「えっ?土下座?」

「で許してやるよ」

「……ほんとに何で俺が謝る立場なんだ……?」

「何か言った?」

「……何でもない」

「じゃ、あっ、そうそう、サボろうとしたら分かるから」

「くっ!!」


そのとき俺の脳内ではドラマ、半沢○樹の大○田常務の土下座シーンのBGMが流れていた。


だって、そっくりなんだもん


だが俺は最後まで見る気はない。

別に謝ってほしい訳じゃないし、憂さ晴らしだし?


「まあ、安心して土下座してろ、お前が言ってたものは俺にもメリアにも使えるものだ」

「えっ?そうなの?」

「ああ、面白そうなもんだったよ」

「……ふぅー良かった……これで……」

「…これで?」

「死なずにすむ」

「いや、べつに殺る気はねえよ?」

「なら、早くいって帰ってきてください。お願いします。この体制きついんです」

「……そのまんま1日位放置しておくか……」

「マジでお願いします!!それは!!ご勘弁をぉおおおおお!!」

「はいはい」


俺らはリィジを放置してその使えるものを取りにいくために廊下を進んでいく

そして、ここまであまり喋らなかったメリアが急に歩みを止めた


「ん?どうした?」

「彼螺様は先程わたくしにならなにされてもいいっていってました……」

「えっ?……ま、まあいったけど?」


……え?まさか、ほんとにアブノーマルな方に行っちゃうんですかメリアさん?

できれば俺は普通にイチャイチャして暮らしていきたいんですけど?


「なっ、なら!!」


意を決したかのように、要求を口に出そうとする。


ゴクッ


果たしてなにを……


「わたくしをお姫様だっこしてくれませんか!!?」

「え?全然いいよ?」


案外メリアも俺と同じなのかもしれない。

躊躇なく俺は少し腰を落としてメリアをお姫様だっこした。


「ふぁっ!?」

「これでいい?」

「はいっ!!で、でも、ほんとにいいのですか!?」

「いや、メリアのお願いとか聞かないわけないし、こういうのだったら俺も嬉しいしね!」


もう少し変な要求をするかと思って身構えてたから拍子抜けしちゃったけど……メリアだよ!?この超絶美少女のメリアがこんなお願いをしてくるんなら一瞬の間すら勿体ないじゃあないか!!


……ここに正常な人はいなかったようだ。

唯一正常と言えなくもないリィジも一応は国王なはずなのに自らの城で誰もいない廊下で土下座をしている。

そもそもここに来てから正常な人は一回も会っていなかったのかもしれない


お姫様だっこされたメリアはそれはもうデレデレだった。

彼螺の首に手を回し首もとに顔をスリスリしてきたとおもったらキスをせがむメリア、そしてまたスリスリ……

もはや彼螺の理性の壁はビッキビキで崩壊寸前である。


「め、メリア、あの、とてつもなく嬉しいんだけどさ?少しは自重を……」

「…さっき、なにされてもいいって言ってたじゃないですか……」

「うぐっ!!」

「うそ…だったんですか…?」

「いや!大好きなメリアにならなにされてもいいと言えるけど!!」

「ならいいじゃないですかぁ」

「いいんだよ!?全然いいんだけどさ!?……俺の理性が持たない!!」

「わたくしならいつでも……」

「メリア?そういうことは今回のことが終わったら…さ」

「むぅ……わかりました…」

「よーし!ならさっさと回収するもん回収して、さっさも終わらせますか!」

「はいっ!……そういえば、先程言ってた使えるものってなんだったんですか?」

「ん?言ってなかったっけ?」

「言うもなにもさっき知ったばっかりですよね?」

「それもそうだ、えっとね、これは俺もほしいと思えるものだったからきっとメリアも欲しがると思うし……今は言わない!」

「彼螺様のいじわる…」

「なぁっ!!その表情はヤバイっ!!これ以上メリアに惚れたらもうダメ人間になってしまうからぁ!!」


注:もうとっくにダメ人間です。


そんな感じでイチャイチャしていると廊下をとある声が反響して、耳に入ってくる。


おい彼螺ぁ!!たのむからはやくかえってきてくれぇえええええ!!!


「忘れてた」

「わ、わたくしも……」

「まあいいか、別に気にしなくて」

「ですね」


しかし、さすがに可哀想だと思ったのか、わざわざ歩いてそれがある場所へ向かっていたその足を止める。

普通ならば急ぐところである…が


「もうちょっとイチャイチャしてたかったけど、仕方ない」

「ああ、やっぱりわざとだったんですね?」

「もちろん、だって、メリアと一緒にいる時間を増やしたかったし?それに早く帰ったらリィジが面白くないだろうと思ってね」

「どっちがメインですか?」

「そんな当たり前なこと聞くなよ、

メリアに決まってるだろっ!!」

「彼螺様ぁ!」

「メリア!」


メリアをお姫様だっこしたままだがそのまま熱い抱擁を…

した。

だって邪魔するものなんてまるでな…「はやくしてぇえええ!!」…ないじゃないか!

え?なにか聞こえたって?

気のせいだろ?俺には全く聞こえ「お願いだからぁああああ!!」…全く聞こえないなぁ!!

ああ、柔らかいなぁ、いいにおいがするなぁ

幸せ「もう無理…どうせ見てないんなら……」

……


「はぁ、アイツは邪魔ばっかするな……」

「うみゅ…彼螺さまぁ……」

「おーいメリアー今度こそいくぞー」

「イヤです!!わたくしはこのままがいいんです!!」

「俺もこのままがいい!……あ、別にそのまま行けるんだった。

この城の相念器がある場所にいってみたいなぁ」


別に歩いていかなくてもいい理由。


え?別に転移できますけど?ランダムだけどね!!




はい着きました、俺らが使えるものが置いてある場所

えっと、なんか保管庫みたいな?

で、使えるもの……まあ、さっき言っちゃったけど

それは、相念器っていうやつ

魔具名はわかんないけどね

どんなのかはめっちゃ簡単に言うと、形はイヤリング、性能は……念話可能化?とまあ、いまいちわからない

形はイヤリングって簡単にいってるけど普通の人であれば目を奪われるくらい精緻でとても綺麗だった。

もう一度言う、普通の人であれば


俺が目を奪われるのはメリアだけだ

だが、メリアがつけるんなら、それはもうメリアの一部となるので、メリアがさらに完璧な嫁になるので大歓迎です!!


そうそう、何で俺らに使えるかって?

いや、普通に使えるものじゃん?

何でメリアが欲しがるか?

……今の俺の状態を見てわかってください。


「メリアー着いたぞー?」

「降りませんよ!」

「そんなこと言ってない、ほら、これが俺とメリアが欲しがるものだって」


俺は相念器を台座から手に取りメリアの目の前に差し出す。


「詳しいことがどんなのかは、鑑定して見ないとわからないから、メリア、頼めるかな?」

「任せてください、

相念器の能力が知りたい」



相念器サイコルフォン


ランク8

(伝説級)


念力解放

念動力が使えるようになる

(装着した者の能力によって念動力の性能は上下する)


念話

装着した者同士のみ念話可能





「わぁお」


強っ!

ええっ!?

超能力者的なのになれんのかよ!


「着けましょう!!早速着けましょう彼螺様!!」

「わぁ!!?」


突如耳元で声を上げたメリアにビックリしてついメリアを抱えていた手を離してしまう。


「きゃっ!」


が、落ちる前にまた抱き抱える。


「ごめん!メリア!ビックリして落としそうになっちゃった!」

「いえ大丈夫です!彼螺様が助けてくれましたから!

それに驚かせてしまった私が悪いのですし!

そんなことよりも!早く!早く着けませんか!?彼螺様!!」


メ、メリアが興奮してる……

かわいい……


初めてメリアのスイッチが入ったようだ……

あ、いや、この城に来たときに入ってたか、

俺死にそうになったし


っていうかさっきから抱き抱えているメリアが暴れまくって危ないんですけど……


「彼螺様!彼螺様ってば!!」

「危ない!危ないって!!わかったから!!一旦降りようか!!」

「仕方ないですね!」


さっきまでしがみついていたとは思えないほどパッと飛び降りると俺の手からイヤリングをかっさらいその片方を自分の耳に着けると再度俺に飛びかかってくる。


「さぁ彼螺様!!ちょっと我慢してくださいね!!」


なぜかまるで動かすことのできない頭

メリアの片腕が首に絡められているだけ、

なはずなのに異常な力がかかってるように感じる。


いやかかってる

まじで俺が本気出さないと動かないかもしんない


イテッ!


耳たぶに針を刺されるような痛みが!!

その瞬間から首に掛かる圧力がなくなり右耳にちょっとした重みが掛かる。


「できたぁ!!」

「ね、ねぇメリア?何でそんなに力いれてたの?ヤバかったんですけど?」

「お揃いですよ彼螺様!!どうです似合ってますか!?」

「俺の疑問はスルーなのね

まあ、超似合ってるよ、正直めっちゃかわいい!!」

「そう、ですか!!彼螺様もとってもお似合いですよ!!」

「そうか?俺には似合わなそうだったけどなぁ」

「いえ!似合わないなんてありえませんよ!!というか似合わないなんて言う人なんているわけないじゃないですか!!いたらいたで私がぶっ飛ばします!!」


怖い!


「あ、ありがと、まあ、ほどほどにね?」

「いえ!全力でぶっとばします!!」


マジで怖いよ!

メリアの本気とか相手死んじゃうんじゃないの!?


「それじゃあ……ちょっとやつが逃げようとしてるから急ごうか」

「はい!!」

「リィジのいる所に行ってみたいなぁ!!」


さあ、お仕置きタイムだ!

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