不幸なジジ神からの呪い
朱い海!
赤白い砂!!
沈み始めようとしている太陽!!!
そして俺の心も真っ赤っか!!!!
ふざけんなぁああああ!!あのクソジジィ!!!
俺がキレてる理由
それは俺達がどこにいてどんな状況かということだった。
先程のジジ神のいた場所からこの世界に送り込まれた俺達が今いる場所
サンドバー
え?サンドバーってなに?
サンドバーとは、潮の満ち引きによって、くるぶしほどの深さになる浅瀬のこと
そして見渡す限りの何も無さ
どうしろってんだよ!!
「うぬぅぅ………」
あのジジ神にたいしての苛立ちとこの状況をどうするかということに頭を悩ましていると隣から意外な言葉が聞こえた。
「綺麗…です……」
「ぬぬ……へ?」
「こんなに素敵な場所なんですね…作ったのはあれだとしても……」
クソジジ神のドヤ顔が脳裏に浮かぶ
そしてそのまま殴り飛ばし頭から捨てる
「あれの孫なのにあれの作った世界を見せてもらったことなかったんだ」
「わたくし、神界から見させてもらったことすらなくて……」
私の愛孫娘の目に必要なもの以外見せるわけないじゃないか!
悪影響でるかもしれないしな!!
ワハハハハファギャ!!
またもや脳裏に浮かんでくるクソジジ神
イライラしたので脳内で殴り飛ばす
ホントにましなことしねぇな
お前の存在が悪影響そのものだろ
「すいません、少しこうしていていいですか?」
「ふぇっ!!?」
そういうとメリアさんは俺の腕に軽く抱きつく。
予想外の展開につい変な声が出てしまった。
……え?なにこのシチュエーション
都合よすぎないですか!?
まるで夢……
「夢みたいです…こんなの……」
…お、おう
……ヤバい
ホントにヤバいな
もうこのまま襲っちゃいそうでホントにヤバい
これは、俺も夢みたいだよとか夢じゃないよとか言った方がいいのか!?
というかこんなに至極の時をくれるとかあのジジ神……
もしや!いいやつ!?
まあ、実際は予想外だとばかりに歯軋りをさせまくってるんだろうな
ふふっ
「俺もこのまま……」
どれぐらいそうしていただろうか
俺達の移動できる場所が……
迫り来る波
深くなる足場
ほとんど沈んでいる太陽
サンドバーとは
潮の満ち引きによって、くるぶしほどの深さになる浅瀬のこと
潮の満ち引きによって……
干潮と言ってもそんなに長く続くわけもない
結果、どこを見ても海の状態でまだ立てている
まあ、結構な時間足を海につけっぱなしだけど。
「なあ、そろそろ何とかしないと不味いんじゃないか?」
「………そうですね…とても名残惜しいですけど…」
俺もだなんて言えない……
うそだけど
「俺もだよ、メリアさん」
「じゃあもう少し!!」
「いやいやいや、さすがにこのままだと死ねるから!!」
「むぅううぅぅ!」
可愛い……
「でもどうするか、下手したらほんとにピンチだったりするんじゃないか?」
「…かもしれません、今のわたくしに神力は…」
「………もしかしなくても俺のせいだよね……もしかしてほんとは嫌だったとかあったりしたら……」
「ない!!無いですから!!!」
「お?おおう、ならよかったよ、嫌だったらなんとしてでも彼処に送ってたから………」
ほんとによかった。
ここで嫌だったとか言われたら死にたくなるところだった……
まあ、今なにもしなくても死ねる状況なんだけど……
「……こんな綺麗な景色が見られる世界があるならもうあんなところになんて帰りたくないです…」
………ふっ、帰りたくないとまで言われるジジ神
……憐れなり
「ならよかったよ、まあ、あれ(ジジ神)が取り返すのに何かしてくるようならまたボコボコにしにいくさ」
「…恐らくもうできないと思います……」
「え?いや俺ならできないことはないんじゃ…」
自惚れではなく
「先程いったようにわたくしに神力がないのはあのとき彼螺様に神としてのわたくしはほとんど封印されました」
「あっえっ…自己中でごめんなさい………ごめんなさいごめんなさい………」
「いえいえ!違うのです!!封印されたことはむしろ嬉しいぐらいですので!!」
「……嬉しいんだ?」
「はい!いやいやいやそうじゃなくてですね、その封印は彼螺様の能力を使ってされたのですが、その時の消耗が激しかったようで……」
「ってことは俺あれ使えなくなったってこと?」
「…いえ、能力は使えますが、制限がよけいに厳しくなってしまった見たいです。」
「ふむ………まあいいんじゃない?別にあれありきじゃないしさ」
「……ならよいのですが」
「てかなんにせよ今はここからどうするかが問題じゃないの?これ」
「そうですね、わたくしも足が冷えてきました………」
「あ!ごめん!気が利かなかったよね!俺が寝転がるからそれを足場にして……」
「そんなことできるわけないじゃないですか!!」
「……そうだよね、俺なんか触りたくないよね……」
「なんでそんなにネガティブに!!?」
「メリアさんをちゃんとしたとこに連れていってから海に沈んで魚の餌となって死にたい……」
「優しい!!ネガティブなのに優しい!!」
「とまあ冗談はこれくらいにして、やっと口調から堅苦しさが抜けてきたんじゃない?」
「そう……ですか?」
「うん、でもほんとにどうしよう」
「一つだけ可能性があるかもしれないことが」
「どんなこと?」
「確かこの世界の人に最低一つはピースと言う変な能力を与えてるとあれがいっていたことがあります。なのでわたくしたちにもあるかもしれません。変な能力ですが」
「なんで変な能力ってのを強調してるのかわからないけどそこピースって言う変な能力ってのはどうやって知ることができるんだ?」
「日常会話でたまたまその言葉をいったときに発動するようです。なので、その言葉が日常会話で話さない言葉だと………」
「使えないってことか、てか、発動させるまでの難易度高すぎだろ」
「ですが、今はそんな時間はありませんので私に残ってるわずかばかりの神力を使って私達の能力を確認します」
「あ、残ってたんだ?」
「はい、これで使えばちょうど無くなるぐらいですが」
「………それっていいの?」
「構いません、………彼螺様と一緒にいたいですから……」
「ッ!!」
不意討ち過ぎる!!!
俺は物語の主人公みたいな難聴じゃないから!
逆に聴力いい方ですから!!
真隣で呟かれた言葉なんて余裕で聴こえちゃ……
…クスクス……
「からかわれたんかい」
「も、ち、ろ、ん、本心ですよ、
神の力をもって我々の全ての能力を確認させよ」
「まったく……本当に可愛いなぁ………」
「にゃうっ!!!」
ニヤニヤ
「からかわないでください!」
「俺だって本心だよ?」
「むむむむ!もう!!ほら出ましたよ!!……ってなんです?これ…」
「え?なんか変なのあったの?」
「はい、特大級の変なのが」
「どっちに?」
「……彼螺様に」
「はぁ……ってことはやつが関わってんな」
「……はい、すいません、あれが…………それに……」
「まあ、メリアさんのせいじゃないから……ん?それに?……まあいいや、で?どうな結果だったの?」
メリアがもっている先程メリアの最後の神力を使った能力確認で空中に出てきた二枚の紙?の一枚を渡される。
そこにかかれていたのは……
姓 高凪
名 彼螺
性別 男
種族 人族(異種)
種族値
17/96
魔力値
100/100
6時間に1回復
性格
スイッチが入ると異常なほどスペックが上がる。
というか止まらない暴走列車のような性格
メリアに甘いというかメリアが好き
(一目惚れ)
JOB
狂興師
能力
基本的には人
スイッチが入ると……
LUCK
-999
(てめえみたいな誘拐魔には運なんて分け与える分けねぇだろ!!
本当は能力もカスみたいにしてやりたかったが我が愛孫娘が危険になったときになにもできなくなるからやんないでやるよ!
まあ、我が愛孫娘をを返してくれればマイナスをプラスに変えてやることを考えてもいいかもなぁ!!!)
ピース
ランダム転移
習熟度(1)
1/100
(『~~の辺りだったら』どこでもいいからいってみたいなぁ)
『』内を変えても省いてもよし
省いた場合どこに飛ぶかは全くわからない
本人の肉体に触れている人も飛ばすとこができる。
チート
アウトプリンス(現在使用制限)
30/1000
ポイントを使い不可能なことを可能にできる。
簡単なことであれば一回で1だがより難しいことになると減少量が増える
(現在、創造神の孫娘メリアの神としての力を封印したことにより莫大な負荷がかかり使用に制限有り)
呪い
創造神(孫馬鹿)の呪い
LUCK値が差し引き関係なく-999になる
……色々言いたいことがある
ホントに色々言いたいことがあるんだが!!
例えばなんだよ人族(異種)ってとかなにメリアさんに一目惚れとかのせてんだよとか狂興師?とかあるよ!
色々!
だけどさ!!一番言いたいのはさぁ!!
あのクソジジイがぁああああ!!!
なんだよ!この-999って!!!
よっぽどメリアさんを危険にさらすんじゃないの!!?
……はぁ、まあいい、次会ったとき覚えてろよあのクソジジイ
言いたいのはそっちだけど見られたくないのはそっちじゃない!
「……俺のやつ見ちゃった……よね?」
「あっ……はぃ」
「だ、だよね……」
……ぅぅ……これは……見られたくなかった……
「ま、まあ、忘れて?」
「……いやです!」
「忘れてくれ!!!」
「むしろいやです!!」
「何で!?こんな形で知られたくなったわ!!」
「嬉しかったからいいんです!!」
「…そういわれると…反応に困るんだけど…」
「その表情の彼螺様…そそります…」
「だからといってわざわざ困らせることばかりしないでよ?というかメリアさんのやつはみせてくれないの?」
「ダメです!!」
「ヒドイ!!何でよ!!何で俺のを見てそっちのは見せてくれないんさ!!」
「ダメなものはダメなのです!!」
「……まあ、無理強いはしないけどさぁ」
「すいません…でもこれだけはダメなんです!!」
「わかったよぉ」
ゾクゾクゾク
「その顔もそそります……」
「やめてくれ…」
「でもこれでなんとかなりそうですね!」
「…まあ、そうだね、丁度俺のピースとやらが移動系だったから……というかメリアさんのピースは?それすらもダメかな?」
「すいません、そんなに消極的になるなんて思いませんでした…
えっと、わたくしのピースは能力認識だそうです…」
「それが先にわかってれば神力使わずにすんでたね」
「そうですね」
「……まあ、なんにせよ行こうか?どこにいくかわからないけど」
「…はい」
空気がちょっと重くなった気がした。
まあホントにそんなこともいってられなくなったのでメリアさんの指を軽くつまみ……
『陸地がある所ならどこでもいいからいってみたいなぁ』
……ほんとになんだこの発動条件……
そしてそこには誰もいなくなった……