不幸の対面
走り去るヘルスェルトとファノルを見ながら遅まきながら思った。
俺の嫁が神と言うより小悪魔な件について
なぜなら、メリアのピースか俺のピースを使えば探す必要は無いからだ
だからあの二人だけで先にいかせたと言うことは結婚させる気はないということになる
ヒドイ
「さぁ彼螺様、行きましょう?」
「まあいいけど……なかなかに酷いことするなぁ」
「はて、なんのことでしょうか?」
「いや、だって俺かメリアさえ入れば探す必要ないよな?」
「あ、バレてましたか?」
「可愛いなこのっ!
まあ、先に学長のとこにいかないといけないから可能性がないわけではないわな、ここにどれぐらいの人がいるか知らないけど」
「可能性をあげただけでもいいじゃないですか
ほんとはわたくしだけで彼螺様を独占したいのですから」
「だー!可愛いからやめろ!襲いたくなっちゃうだろ!」
「どうぞ!是非襲ってください!」
「否定して!?そこは否定して!!?」
「だって彼螺様に襲われるなんて……素敵……」
「だ、ダメだ、メリアが堕ちている……」
「わたくしは彼螺様に堕とされたんです!」
「やめれ!!俺はメリアを堕天なんてさせてねぇ」
「間違えました。わたくしは彼螺様に堕ちたんです!」
「意味がわからん」
「大好きってことです!」
「…お、おう、俺も大好きだよ」
「愛してる~じゃないんですか?」
「え?ああ、愛してるよ、メリア」
「彼螺さまぁ」
「はいストップ」
襲ってくださいなんていっていたメリアは逆に襲う準備を終えていた。
ので、メリアのおでこを抑さえこれ以上来ないようにさせる。
「まったく、最初に会ったときと比べてずいぶんと変わったよなぁ……」
「彼螺様にメロメロですから!」
「人ってこんなに変わるもんなんだなぁ……あ、人じゃないのか、神か」
「しみじみしているんならわたくしに彼螺様を襲わせてください~!」
「ダーメ、ほら、そろそろいくぞ」
「むむむ……はぁ…仕方がありません、今度また襲います」
「返り討ちにしてやるからな?」
「はい!よろしくお願いします!」
「……はぁ」
だめだ、もう手遅れらしい。
これはこれで全然可愛いからいいんだけど
俺らはそのまま部屋を出てまず回りを確認してみる
……全くわからん
ここどこ?
「メリア……学長がいる場所分かる?」
「分かりませんが……調べます?」
「頼む」
「分かりました、
えっと……学長の能力が知りたい」
……
「どうした?メリア?」
「……」
「メーリア?」
「うぅ……わたくしは役立たずでしたぁ……うぇえええ……」
「ああ、効かなかったのか…無効のピース持ってるしな」
「ズルい!わたくしの存在価値が!わたくしが残った意味がないですよぉ!!」
「落ち着け!大丈夫だから!メリアは俺にとって全てだから!一緒にいてくれてるだけでも嬉しいから!」
「うぅ……彼螺さまぁ……」
「まあ、俺なら無効のピースすら無効にできるけど」
そのつい言ってしまった何気ない一言はメリアに止めをさすのだった
「……うわぁあああん!!彼螺様のバカァ!大っ…………嫌いなんて言えないですよぉ!!大好きですけどヒドイですぅ!!彼螺様のバカっ!ばかぁ!」
この可愛い生き物は自分に嘘をつけられないらしい
涙目でポカポカしてくるさまはまさに天使のよう……あ、上位存在だった。
神なので
「ごめん、ごめんってば」
「ばーか!ばーか!!」
「ほら、お詫びに、自分にピースを使ってみ?」
「うぇ?……自分の能力が知りたい」
その声と同時に空中に展開されるステータス
姓
フィノジス
名
メリア
性別 女
種族 人族(仮)『神族(封印中)』
種族値
(人族)
18/87
(神族)
1525/……
魔力値
99/100
一日に15回復
神力
0/……
封印がある限り回復しない
性格
ずっとあれ(ジジ神)の仕事をしてきたので基本的に真面目
しかしスイッチが入ると暴走orデレ
彼螺が大好き
(彼螺の困った顔や恥ずかしがっている顔を見ると少し興奮する)
JOB
狂興師
派生JOB
狂興夫婦
能力
通常、人族レベル
しかしスイッチが入ると……
LUCK
ほぼすべてにおいて成功する
(ジジ神により彼螺の不幸の影響を受けない)
ピース
能力認識(1)
習熟度
4/100
(『~~』の能力が知りたい)
『』内の変更有
個人名を入れるとどんなに遠くとも確認可能
無機物にも有効
チート
アウトブレイク 30回
30/30
ポイントを使い不可能なことを可能にできる。
簡単なことであれば一回で1だがより難しいことになると減少量が増える
使いきるとそのまま回復せずに消滅する
祝福
創造神(孫バカ)の祝福
LUCK値の破壊
(値の代わりにほぼすべてに成功&不幸影響無効+α)
魔力値の回復量大幅に上昇
「あれ?チート?」
「俺のチートのポイント30をメリアに譲渡した」
「……いいのですか?」
「もちろん、お詫びの印だからね」
「………」
「メリア?」
「ーー!!ありがとうございます!!愛してます!!彼螺さまぁ!!」
「おわぁ!!」
満面の笑みを浮かべ抱きついてくるメリアに突然のことだったのでバランスを崩し、一緒に倒れてしまう
「いててて」
「若いとはいいのぉ?」
「……だれ?」
掛けられた声はどこかで聞いたことがあるしゃがれた声
その声を確認すべくメリアからそいつに目を向けた。
「……あ!じいさん!」
「やはりお主だったか」
「あんたが助けてくれたのか?」
「いや、うちの回復系のピートラーが助けたにすぎんよ」
「ピートラー……ああ、ピースを見つけた人ってやつか」
「とまあ、その辺は気にしなくていい
その辺はだが」
「あとでお礼を言わせてくれると……ん?その辺?」
「お主はあのときの小僧だな?」
「いやじいさんがボケてなければみればわかるよな?」
「さすがに歳をくうとボケが始まってはいるがまだ大丈夫だぞ」
「…始まってるんかい」
「しかし……どうやって逃げた?あの状況から」
「愛の力」
「……」
「……メリアに会いたかったと言うことで」
「……」
「沈黙は止めてくれません?」
「なら答えろ」
「まあ、ピースを使ったから」
「教師でピース無効のピートラーがいるはずだが?」
「……その方面は無しで」
「……それが通るとでも?」
「ですよねぇ」
「まあ、いい、誰しも言いたくないことぐらいあるだろう」
「そうそう、あるんだよ」
「あるんですか?彼螺様?」
「……メリアには……ないかな」
「その間はあるってことでいいんですか?」
「…な…いよ?」
「……」
「怖いよメリア、俺の上に倒れ込んでいる状態でそれをやられるといろんな意味で怖いよメリア」
「私を忘れないでもらおうか」
「途中から入ってこないのが悪い、で?なに?」
「せめてお主のピースの能力だけでも教えてくれないか」
「ああ、じいさんは見て無いんだっけか?
俺のピースは指定の場所にランダムに飛べるってやつだけど?」
「転移系……ずいぶん珍しいピースだな」
「転移系ってか転移、ランダム転移って言うピースだけど……」
「……ピースに……名前がある…という……のか?」
「じいさんだって使ってたよな?えっと…引き寄せるやつと縛るやつ?だったか?」
「ああ……重力系と捕獲系だが……なぜお主はピースの名前を知っている?」
「へえー………これはメリアのピースは教えない方がいいな……
さぁね、色々あるんだよ、俺にも」
「結局お主のピースしか話してないが?」
「ということで……
色々とありがとうございます、この恩は忘れません」
「その恩はなくてもいいから先程答えられなかった二つを答えてくれるか?」
「……」
そう来るのかよ
彼螺は思っていなかった展開にどうするのか悩むのであった。
投稿が遅れてしまい申し訳ありません。
ストックも切れてしまいましたのでこれから貯まるまで週一にしようと思いますので温かく見守ってくだされば幸いです