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君と僕の夢  作者: Kai
怒涛の入学式
3/4

2話


「行ってきます。」



見慣れた道だ。

今日から通う青海高校は、自宅から徒歩10分程で着く。

すぐ角を曲がると、幼なじみの北野紗菜が待っていた。


「凪、おはよう。」


「おはよう紗菜。また3年間よろしく。」


「もう何年目だって話だよねー、まさか二人してすべっちゃうとは!」

紗菜が苦笑いをしながら言う。


「それを言われると痛い。」


「ふふ、まあ近いし制服もかわいいし、わたしはいいやー!」


「そうそう、どこで勉強するかより、自分がどれほど頑張るかだよ、高校なんて。」


「お。言いますねー。凪さんはよほど頑張るんですね。」


「…よし、早く行こう。」


「あ、話そらした。」



俺と紗菜は同じ公立高校を受験し、二人とも不合格になった。

そして、滑り止めとして受けていた私立青海高校に入学することになった。

正直、落ちるとは思ってなかった。

模試の判定もよかったし、学校の先生にも大丈夫だろうと言われていた。

何がいけなかったのだろう。

やっぱり緊張か?

会場の雰囲気にのまれたのだろうか。

俺はいつもそうだ、コンクールの時だって…



「…なーぎっ!」


「…ん?」


「高校生活、楽しみだね!」

笑顔で紗菜がそう言った。


「ん、そうだな。」



紗菜はいつもそうだ。

俺がピアノについて考えていると、顔に出ているのか知らないが、紗菜にはそれがわかるようだった。

俺を気遣って、ピアノの話題は一切触れてこない。

俺がピアノをやっていたときは、いろんな話を聞きたがっていたのに。

それが申し訳なくもあり、ありがたくもあったのだ。






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