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四天王  作者: 原善
第四章 住所のないラブレター
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その6 死龍脱走

 ポリス指令室。

「敵サンドシップ更に速度上げてます。北ゲート近辺です!」と柳沢。

「何っ!?」と弘士。

「特攻か!?」

「我妻!レヴィアに連絡!奴の足を止めろ!」

「了解!」

「速度落としません。北ゲートに突っ込みます!」と柳沢が追報する。

「機銃、砲撃!何してる!?」


 元々、北ゲートは軍事用ゲートの為、ゲートの幅はレヴィアや虹の三角を出入りするため広く作られ、他のゲートから比べると頑丈に作られていた。しかし、大きく作っているせいか、復旧や修理等時間の掛かるゲートでもある。また軍事施設のゲートでもあるので、ここを破壊されるのはポリスにとっては痛手であった。弘士は嫌な予感を感じた。



 レヴィア1番艦ブリッチ。

「敵が街に・・・」と国友。

「ポリスより連絡!奴の足を止めろと・・・」

「多聞!聞こえるか!?奴の後方のエアーブースターだけを狙えるか!?」

『そいつは神に祈るしかないな・・・』と内線の多聞。

「頼む!」

『あいよ!』

「しかし・・・ポリスの技術を盗んでいるのなら、奴の全てのブースターを砲撃しなければ、船は止まらない・・・」顔をしかめる桜井。



 ヒデのストラトス。味方の船が街に突っ込むのを見ている。

「友軍の船が?体当たりでゲートを壊すつもりか!?ボンクラどもが!砲撃で破壊する事も出来ないのか!?」



 P6地下6階ポリス専用医務室内隔離房。死龍が一人房の中で下を向き座っている。そこへドアの開く音がし、一人の女性が慌てて入って来る。まだ顔の包帯が取れないひじりだった。

「誰だ!?」と死龍。

「ひじりと言います。ロクさんに頼まれました。」

「ロクに・・・?」

「すぐにここを出て下さい!兵が戻って来ます!」

「どういう事だ?」



 P6指令室。

「敵シップ、接触まであと120秒!」と柳沢。

「我妻!虹の倉庫で作業してる者らを避難させろ!」と弘士。

「了解!」

「松井!南ブロックの地上護衛部隊を北に回せ!」

「了解!」

「レヴィア2番艦から4番艦が上陸してます!」

「間に合ったか!?」



 虹の三角の整備している倉庫内の高橋の所に連絡が入る。

「敵の船がここにか?」内線を取る高橋。

『急いで避難して下さい。』

「わかった!おい!全員避難だ!一旦地下に入るぞ!」

 高橋は虹で作業中の全スタッフに声を掛ける。



 ジプシャン軍最新鋭艦ブリッチ。船はP6の北ゲート寸前まで迫っていた。

「間もなく敵ゲート!」

「突っ込むぞ!各員何かに掴まれ!」鈴木は自分の机にしがみ付いた。



 レヴィア1番艦ブリッチ。

「多聞!砲撃止め!これ以上はポリスに当たる!くそ!間に合わない・・・」砲撃を止めさせる桜井。



 ジプシャン軍のサンドシップが、ポリスの北ゲートに衝突する。船の中の兵たちは、余りの衝撃で倒れこむ。ブリッチにいた鈴木らも、席から放り出された。艦はポリスゲートの開閉部分の真ん中に衝突。ゲート2枚は、ポリスの内側へと倒れこんでしまった。



 ポリス指令室。

「敵サンドシップ衝突!ゲート部分で停止してます!」と柳沢。

「被害は!?」

「左右のゲート倒れてます!」

「白兵戦用意だ!敵は捨身だ!」

「ん?・・・敵サンドシップ後退してます!」

「馬鹿な!?」

「後方のSC隊は?」と久弥。

「山猫と接触します!」

「弘士!SC隊が来るぞ!」

「まさか、SCを入れるためだけに・・・」

「敵も必死だな・・・」

「それにしても数が少ない・・・何故だ?」



 ジプシャン軍サンドシップブリッチ。

「タケシ隊に連絡!目的達成!我艦はここを離れる!と無線だ!」

「了解!」

「わずか30台だぞ・・・いくらタケシ隊とはいえ、どうする気だ?」

「ポリスの反対側に新手の艦隊接近です!」

「後方副砲!東側の敵艦を牽制!ここを全力で離れる!」

「了解!全速後進!」

「敵SC隊と味方SC隊の中に入る!敵は砲撃をしてこない!残ってる機銃!敵SCを狙え!」



 ポリス指令室。

「敵艦、西側に進路!敵SCと山猫隊の間に入ります!」と柳沢。

「松井!風神に追わせろ!」

「了解!」

「敵のストラトスは?」

「北3キロ、ジャガーと交戦中。」

「ストラトスが・・・なぜ来ない?」スクリーンを見つめる弘士。



 キーンのバイク隊。

「了解!敵をポリス内に入れなければいいんだな!?」

『お願いします。ダブルさんと、バズーさんは敵戦艦に進路を阻まれ・・・』と松井。

「任せろ!」

 キーン率いるバイク隊約40台が、敵SC隊を追いかけた。



 ポリス内の階段。死龍と聖が階段を上がっている。聖が疲れた表情で階段の途中で立ち止まる。死龍が後ろを振り向いた。

「お前怪我してるんだろ?」と死龍。

「平気ですよ・・・それより、ここどんだけ深いとこにあるんですか?しかもなんでエレべーター止まってんのよ!」

「第一次戦闘配備だ。全エレベーターは止まる。地下6階とはいえ、普通の6階分じゃないぞ。」

「ここの真上は軍事施設って言ってましたから、地下3階まで行ってジプシーの住居街まで横移動しろって・・・」

「ここで育ったんだ、言われなくてもそうするよ・・・」

「じゃあ、案内必要なかったじゃないですか!?あいつ・・・」

 聖はその言葉に顔を膨らませた。


「お前もここから逃げたいのか?第一ロクになんて言われたんだ!?」

「死龍を助けろって、あそこに居たらまずいって・・・」

「それだけか?ポリスの者には見えないが・・・」

「私?まあジプシーですけど・・・監視付きのね!」

「ふふふ、まあ察しがつくよ。行くぞ!追っ手が来る!」

「はいはい・・・」不服そうな態度の聖。



 タケシのストラトス。

『敵の北ゲートを破壊!』と無線の石森。

「よし、各SCに告げよ。全車ポリス内に突入せよ!各車ここからがおのれらの見せ場ぞ!」


 バックミラーにはジャガーの姿が映し出される。なぜか深く追っては来ない。

「夜明けか?奴も息を吹き返すな・・・今日は風が強い・・・」

 東の空からは日が昇ってくる。荒野は砂が舞い上がるくらい風の強い日だった。

「ふふっ・・・好都合だ・・・」タケシは車内から不敵に笑う。


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