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四天王  作者: 原善
第六章 真・四天王降臨
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その24 光る街

 ダブルのジャガーストーム。

「バズー・・・!?」

 車内からアシカム爆発に驚くダブル。



 ロクのジャガーカストリー。無線を受けてるロク。

「な、何っ!?バズーのアシカムが・・・!?」



 敵シップ右舷方面でキャタピラを大破したし黒こげになったアシカム。微動だにしないと思いきや、陽が横の非常用ハッチを蹴破り大量の煙と一緒に出てきた。自慢の黒髪は縮れ、以前のくせ毛の髪型に戻っていた。

「いやーあ~死ぬかと思った・・・SCなら死んでるわ・・・さすがアシカム・・・で、どこ行ったあの人!?」

辺りを見回す陽。しかし車上にいたバズーの姿はない。



 スコーピオブリッチ。大筒は既に発射体勢になっている。

「角度調整マイナス1、5度!」

「エネルギー充電125パーセント!」


「真・四天王の力見せてもらおうか・・・・・・てぇー!!」発射命令を下すツヨシ。



 空母側の甲板から三度発射される巨大な閃光。



 P6指令室。雛壇中段のスタッフの一人が叫んだ。

「分離マグネット展開!!来ます!」

「多聞天、広目天!出力最大!」中央にいた眼鏡のスタッフが眼鏡を直しモニターを見つめる。

「頼む・・・・・・」見守る弘士。



 北ゲートと西ゲートにある2本の塔から互いに無数の稲妻のような閃光が光る。街はその閃光に包まれた。

すると街に向かって放たれたスコーピオのソーラーキャノンの閃光とぶつかる。2つの閃光は巨大な轟音を出し競り合う。



 P6指令室。

「持つのか・・・?」と不安な弘士。

「電磁素粒子最大高速!」中段のあるスタッフが冷静に叫ぶ。



 ロクはジャガーの中からこの二つの閃光のぶつかり合いを目を細めて見ている。

「な、何だこの光は・・・・・・?」



街は2つの光が織りなす巨大な光によって黒い影を帯びていた。そして二つの閃光は貫く側と、凌ぐ側に分かれてぶつかっていたが、貫く側の閃光が弱くなりポリスへの攻撃にはならなかった。



 P6指令室。

「ステージ・ワンクリア!や、やりました・・・」と安堵する雛壇中段のスタッフたち。

「し、司令・・・」と安堵の曽根が弘士を見つめる。

「やったのか・・・?レヴィア艦隊に告ぐ!次の攻撃を受ければ次こそP6は被害を受ける!それまでに敵艦を粉砕せよ!」



 スコーピオブリッチ。

「こ、攻撃が効かない!」驚く両角。

「くくく、やるな・・・P6・・・」とツヨシ。

「右舷敵艦隊接近!」

「ツヨシ様!今のP6の光は・・・?」と両角。

「あれが、親父が恐れた真・四天王・・・30年前、核兵器からあの街を守った兵器だ!」

「真・四天王・・・あ、あれが・・・?」

「怯むな!次はあの塔自体を攻撃する。それまで敵艦隊を近寄せるな!」

「ははっ!」

「P6め・・・とうとう切り札を出してきたな・・・」



 レヴィア6番艦ブリッチ。

「司令から無線!」と白井。

「繋げ!」とキーン。

『無事か?キーン?』と無線の弘士。

「は、はい・・・先程の武器は?あの4本の塔は一体・・・?」

『説明は後だ!敵戦艦が次の攻撃を仕掛けてくるまで30分!それまで沈めなければ、P6の次はない!』

「了解!」

『最悪あの砲撃の角度を変えるだけでいい・・・頼む・・・』


 無線が切れ、キーンは覚悟を決めていた。

「全艦!このまま敵シップへ突入する!」



 ロクはレヴィア1番艦のブリッチに戻っていた。

「艦隊司令!第二艦隊は敵シップへ突撃を開始し・・・」と桜井。

「なら我艦隊もだ!第二艦隊を援護!敵艦を砲撃しつつ接近せよ!」とロク。

「了解!」



 スコーピオブリッチ。

「敵右舷艦隊は射程距離に!左舷艦隊も接近!」

「残ったSC隊は!?」とツヨシ。

「およそ15台!」

「左舷艦隊は砲撃を続行!総力戦だ!・・・両角!」

「はっ!」と両角が呼ばれる。

「回天部隊を出せ!右舷の艦隊に当てる!」とツヨシ。

「・・・はっ!」


 スコーピオの空母側左舷が開き15台程のジープ型SCが飛び出してくる。SC隊は右舷にいた第二艦隊に向かって勢いよく走り出した。SC隊のドライバーたちは5隻の第二艦隊にハンドルを合わすと、ハンドルとアクセルを固定し始めた。



 レヴィア6番艦ブリッチ。

「新手のSC隊!正面から突っ込んできます!」

「正面!主砲三式弾発射!」と白井!



 ジプシャン軍のSC隊は数台が砲撃で爆破される。残ったSC隊はハンドルを固定し終えると、ドライバーたちはSCから飛び降りてしまった。荒野を転げるドライバー。無人になったSCはレヴィアに向かって走り続ける。砲撃や機銃を掻い潜ったSC隊はレヴィア艦首部分に突っ込み爆発してしまう。



 レヴィア6番艦ブリッチ。爆破で大きく揺れている。

「艦首部分に敵SCが・・・!自爆しています!」

「7番艦!艦首大破!」

「8番艦航行不能!」


「て、敵SCが爆薬を積んだまま本艦に突っ込んで・・・」と白井。

「なんて敵だ・・・味方のSCを当てに来るなんて・・・」とキーン。



 スコーピオブリッチ。

「15台中、9台が命中!3隻が航行不能!」

「十分だ!左舷は!?」とツヨシ。

「2隻が大破してます!」

「敵が我艦に突っ込んで来ると言う事は、あの街の武器はそうそう使えんようだ・・・作戦変更だ!塔への攻撃ではなく、次も同じ箇所に撃ち込むぞ!これでポリスに決着つけてやる!発射急げ!」

「了解!」

「次で終わらしてやる・・・ポリス・・・」ツヨシが街を睨む。



 レヴィア1番艦ブリッチ。第一艦隊は敵砲撃を受けていた。

「第二艦隊7、8、10番艦が航行不能です!」と国友。

『右舷第一高角砲大破!』と館内無線。

『同場所で小火!消火班急げ!』

「4番艦ブリッチに直撃弾!大破してます!」と三島。

「水谷の艦か・・・?くそっ!」


 ロクは窓から4番艦を見つめる。ブリッチから黒煙が出ている。

「敵砲撃のタイムアップまであと10分!」と国友。

「こちらもキャノンが使えないのですか!?」と桜井。

「使えるのは6から8番艦までだ・・・7、8が航行不能なら後はキーンの船だけだ・・・」悩むロク。


 するとロクの司令席に無線が入る。

「こちら第一艦隊!」とロク。

『第二艦隊キーンだ!』

「無事か!?」

『ああ、バズーがやられた・・・』

「そうだな・・・」

『残念だ・・・』

「6番艦のソーラーキャノンだが・・・」

『残念だが、2度の攻撃でこちらの艦首は開かない・・・使用は出来んぞ!』

「そうか・・・」


 落胆した二人。言葉が続かなかった。

『だが奴の向きくらいは変えてみせる!ロク・・・後は頼んだぞ!』

「お、お前もそのセリフかよ!?」キーンの言葉に何かを感じるロク。

『ここは、お前しか頼めんだろ!?』笑いながら答えるキーン。

「キーン!?どうする気だ!?」

『まあ・・・見てろ!』

「キーン!?」ロクは顔をしかめプレストークボタンを握りしめた。

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