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美少女とヘンなプロ講師! 綾帝村和太鼓クラブ!!  作者: 幻創奏創造団 [サブ]
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四乃章 煽り魔兼天才 登場

 前村長、露野の存在について探ろうとした時だった。再び扉が開かれる。

「おや、エイリアンがいる〜」

「う、小野里くん」

「?」

すると見るにイケメンが現れた。飄々とした雰囲気を身に纏い、その目は鋼鉄のように硬い。

「…ミ、ミックンと呼んでくれる?」

「あー、そうだったぁ。こんにちはぁ、ミックン」

明らか、小野里という男子は、鼻につくような子供だった。

「…こ、こんにちは」

しかしミックンは耐えてみせた。可愛らしいその双眸には苦悶が浮かんでいるが。

「…ミックン〜、練習終わったら、俺とゲーム付き合ってねー」

「わかってるよー」


 すると小野里という少年は、音良の方を向く。

「あれぇー。もしかして新しい子?」 

「あ、うん。結美音良だよ」

「俺、5年生なんだけど、君は何年生?」

「…小学4年生だよ」

「へぇーっ。じゃあ、俺のほうが先輩って訳だ」

「う、うん」

「よし結!!倉庫から(バチ)を持ってこい」

なんと、小野里は音良に命令してきた。

「え、ばち?どこにあるの?」

「だーかーら、倉庫……」

その時、黙っていた皐月が、小野里の背中をたたく。

「ちょっとー!音良は初めてここに来たんだから、知ってるわけないじゃない」

「えーっ、そうなのー?」

「馬鹿?」

心無しか、皐月のテンションは上がっているように見えた。それは多分、気の所為ではないだろう。


「…なら、結も和部(わだいこぶ)に入れよ。そうすれば、打ち上げとかクソ楽しいぞ」

その言葉には、やはり、煽るような響きが含まれていた。その語調に、音良は迷う素振りを見せた。

「…打ち上げ…楽しい…?」

「そうだ!そうだ!」

すると夜詩も「そーだぞー!」と乗っかかってくる。

「…結、和太鼓はじめないか?」

その言葉は、迷う者を救うような甘いものだった。

「………」

しかし、音良にはいささか抵抗があった。

嫌……という訳では無い。

快諾したい訳でも無い。


迷うふたつの拒絶感。

しかし、ここで"過去"を断罪することだって、きっとアリだろう。


「…音良もやろうよ。本番もそれ以外も楽しいから」

皐月の言葉に、音良は押されるように……

「はい」

……頷いてしまった。


「ふふふ、クラブ加入届け、渡しますね…」

そう言ってミックンから、音良は加入届けを受け取った。それは新しい日々が始まることを意味する。



 すると彼は、近くにあったバチを持ってくる。

「んじゃま!そんな結に、プロの演奏を特別に見せてやろう!」

「これ言って許されるの、小野里くんくらいだね」

皐月がそう言った瞬間、飛び出した音は、まるで心臓を揺らすような……それでいて技巧的な音だった。


この男の子は天才……

音良はすぐに分かった。





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