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美少女とヘンなプロ講師! 綾帝村和太鼓クラブ!!  作者: 幻創奏創造団 [サブ]
3/5

三乃章 ナゾの変生物講師 「ミックン」

 村の中でも少し開けた土地に、その和太鼓クラブの道場は存在した。

「へぇ、結構いるんだね」

「…まぁ、俺が勧誘してるからね」

「ホント、織星がいなかったら、どうなっていたか…」

音良は、皐月と夜詩と共に、和太鼓クラブのある場所へと歩いていた。

「あ、そうだ」

その時、皐月の声色が低くなる。

「ウチの講師、すごく変だけど…絶対に驚かないでね」

「え、うん」

反射的に返事をすると、皐月は音良の小指と小指を結んだ。

「…指切った」

「……?」 

一体、どういうことだろうか?

そう思っていると、皐月が道場の扉を開く。


「ミックン!こんにちは」

「…おお、青柳さん!来てくれて良かった〜。バックレたのかと……」

「殺す」

「ヒィ〜…!」

そこにいたビビリの講師……。

「え?ミックン?てか、これってにん…げん?」

それはあまりにも人間離れしていた。

「あ、どうも。わたくし、この道場の講師を務めますミックンです」

「えっ…どうも」

お互い、数秒間もの気まずい空気が流れた。



 顔は明らかエイリアン。瞳は黒い点、身体は人間だが、どう見てもこの世に存在すべき見た目じゃない。

(…こ、これ…やばいやつ?)

すると皐月が、音良の手を強く握る。思ったよりも強い。

「…驚かない約束」

耳元でそう囁かれ、音良は思わず震えた。


刹那、その恐怖心を吹き飛ばしたのは、他でもないミックンだった。

「イェエエイ!!!!まさか!?新入部員!?」

「…う、うあ…。まだ…考え中です」

コミカルな奴に、音良は少しドン引きする。

「…そうですか。それは失礼しましたァ」

すると『ミックン』という生物は、縮こまってしまった。恐縮しているようだ。


「…えっと、この方って…人間?」

音良が問うと、皐月が首を横に振る。

「人間じゃないよ。なんか…銀河から来た超生物…らしい」

「へ、へぇ…」

確かに、それならばエイリアンであることにも頷ける。

「まぁ、このことは内緒で」

「どうして?」

「…政府の人が偵察に来ちゃうので」

とらあえず大人の事情があることは理解した。


「…ここの和太鼓クラブって、どんなことをするんですか?」

しばらく沈黙を置いた音良が、ミックンへと問う。

「そうだネェ……、」

するとミックンは、壁にかけられた大きな旗を、剥がして彼女の目の前へ突きつけた。

「…せっかく年度始まりなので!イチから説明しましょー!!」

「お、おぉ…」

「…まず、小学校のクラブの応援団!老人ホームの夏祭りに!温泉施設のお祭りや商店街のお祭りですね…」

「結構あるんですね」

「イグザクトリー!!ここに入れば、無料で色々食べられるし、地元のイケメンにも惚れられていい事ずくめ…」

(…煩悩塗れな生物だなぁ)

確かに、和太鼓は見ている人を魅了するだろう。だからミックンの言うことは、あながち間違いではない。


「…どうです?入る気になったでしょ〜?」

「…う、うあ」

(こ、断りにくい…)

というか、断ったらどうなるのだろう?もしかしたら逆上して、ブチギレるかもしれない。


「…か、会費はいくらですか?」

ついでに会費も聞いておく。

「年会費…五千円になります。半年に一度、二五〇〇円を徴収させていただきます」 

すると意外と安かった。

「…や、安いね」

「それは、この村の新村長が、超優しいからです!」

「前の村長の露野さんも優しかったでしょ」

ミックンの言葉に、皐月が口を挟んだ。


「露野…村長?」 

音良が気になる。

「ああ、音良は気にしないで!」 

しかし皐月には、貼り付けられた笑みで誤魔化される。

「う、うん」

前村長、露野という人物が、今後……大きな存在になることを、今はまだ知らない。





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