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【外れスキル】と追放された俺の《アイテム交換》は神具すら生む最強スキル。隣の聖女様と成り上がり、今さら「戻ってこい」と元パーティーが泣きついてももう遅い

作者: Takayu

Hello 你好 こんにちは!Takayuです。


お読みいただきありがとうございます。

難しいことは考えず、主人公の爽快な成り上がりをサクッとお楽しみいただければ幸いです。

この世界では、人は十五歳になると神からスキルを授かる。

授かるスキルは一人一つ。

それが、その者の生きる道を決定づける絶対の指標だ。


勇者、賢者、聖女――誰もが輝かしいスキルを授かる中、俺が授かったのは、アイテム交換(リプレイス)という前例のないスキルだった。

その効果は、一つのアイテムを、少しだけ質の良い同系統のアイテムに『交換』する、ただそれだけ。


戦闘能力は皆無。

だから俺は、勇者ガイ率いるパーティー『竜の牙』で、ポーションの素材を少し上質なものに交換するだけの、地味な雑用係に甘んじていた。


「おいカイト! お前のせいでゴブリンを逃したぞ! 役立たずが!」


洞窟からの帰り道、ガイの罵声が飛ぶ。

俺が彼の剣の『刃こぼれ』を『マシな鉄』と交換して一時的に切れ味を戻していることなど、彼は知らない。


「あなたのスキル、本当に地味よね。見ててイライラするわ」

魔術師のリリアが吐き捨てる。

彼女の杖がいつも安定した魔力を放つのも、俺が定期的に『ささくれた木材』を『乾燥した木材』に交換しているからだ。


「すまないな、カイト君。君がいると、どうしても士気が下がってしまうんだ」

僧侶のマルコが偽りの同情を向ける。


俺は唇を噛み締めた。

違う。

俺だって、必死でパーティーに貢献しようと……。


「もういい、カイト。お前はクビだ」


ガイの冷酷な一言が、俺の心を凍てつかせた。

なけなしの金貨数枚を投げつけられ、俺はたった一人、パーティーを追い出された。



冒険者ギルドで離脱手続きを終え、酒場で一人エールを呷る。

これからどうすればいいのか。絶望に沈む俺に、透き通るような声がかけられた。


「あの……お隣、よろしいでしょうか?」


そこにいたのは、銀髪翠眼の美しい少女だった。

聖女のルミナと名乗った彼女も、戦闘経験の浅さからパーティーに入れてもらえず、困っているという。

その姿が自分と重なり、俺たちは自然と打ち解けた。


話の途中、俺は彼女が持つ杖の先端が欠けていることに気づいた。

「これでは、治癒魔法の威力も十分に発揮できないでしょう」

「はい……。でも、買い替えるお金もなくて……」


俯く彼女を見て、俺は思った。

この人の力になりたい、と。

「あの、もしよければ、俺のスキルで直せないか試させてもらえませんか?」


俺は自分のスキルを説明し、ルミナさんの了承を得て、杖に手を触れた。

アイテム交換(リプレイス)

『欠けた杖の先端』を、テーブルにあった『ただの木の枝』と交換する。

イメージは完璧なはずだった。


しかし、杖は少しだけマシになったものの、欠けた部分は完全には埋まらなかった。

「すみません、俺のスキルじゃこの程度で……」

「いいえ! すごいです!」


落ち込む俺に、ルミナは目を輝かせて言った。

「カイトさんのスキルは、ただの『交換』じゃないんですね! 杖の素材に、木の枝の『性質』が混ざり合っている感じがします!」

そして、彼女は一つの仮説を口にした。


「もし……もしもですけど、一つのものと交換するのではなく、複数の素材の良いところだけを、この杖に『集める』ことはできないでしょうか? 例えば、この光る苔の『魔力を集める性質』とか……」


――複数の素材を、集める?


その瞬間、頭を雷で撃ち抜かれたような衝撃が走った。

そうだ、俺はずっと『一対一の交換』しかできないと思い込んでいた。

だが、もしこのスキルが、複数のアイテムの『概念』を抽出し、一つの器に『融合』させるスキルだとしたら?


「ルミナさん……いや、ルミナ! もう一度、試させてくれ!」


俺は彼女の『欠けた杖』に再び触れる。

そして、三つの素材を同時にイメージした。

『ただの木の枝』の【硬質さ】。

『光る苔』の【魔力を集める性質】。

そして、俺が持っていた『ポーションの薬草』の【生命力】。


――アイテム交換(リプレイス)


俺の手元が、今までにないほどのまばゆい光に包まれる。

光が収まった時、そこに現れたのは、枝の先端に翠色の宝玉が輝く、神々しい杖だった。


【世界樹の若枝の杖】


鑑定スキルを持つルミナが、震える声で杖の名を告げた。

「カイトさん……あなたのスキルは、ハズレなんかじゃありません! 新しいものを創造する、唯一無二のスキルです!」


その言葉が、俺の新しい人生の始まりを告げていた。



俺たちはパーティー『アルカディア』を結成した。

俺が『ボロボロの革鎧』と『鉄くず』から【竜神の堅鎧】を創り、ルミナがそれを纏う。

俺が『ただの水』と『薬草』から、どんな傷も癒やす【エリクサー】を創り、彼女がそれを使う。


俺の創造と、彼女の聖なる力。

二つの歯車が噛み合った時、俺たちの快進撃が始まった。

低ランクの依頼を確実にこなし、瞬く間にランクを駆け上がる。

そしてわずか数ヶ月後、俺たちはSランク冒険者へと上り詰めていた。


その頃、街では悪い噂が流れ始めていた。

勇者パーティー『竜の牙』が、装備の劣化が原因で依頼に失敗し続けている、と。


そしてある日、Sランク冒険者専用のラウンジに、見るも無残な姿のガイたちが現れた。

「カイト……!」


鎧はへこみ、剣は錆び、全員が疲弊しきった顔で俺の前に膝をついた。

「頼む、カイト! 俺たちが間違っていた! 戻ってきてくれ!」


俺は静かに立ち上がろうとした。

その時、隣に座っていたルミナが、俺の腕にそっと手を添えた。

見ると、彼女は穏やかな、しかし芯の強い瞳でまっすぐに俺を見つめ、小さく頷く。


――あなたの信じる道を進んでください。


言葉にしなくても、その無言の信頼が痛いほど伝わってきた。

それだけで、俺の心は決まった。

俺は毅然として立ち上がり、ガイたちに向き直った。


「断る」


俺は冷ややかに言い放った。

「君たちは、俺のスキルの価値を最後まで信じなかった。だが、彼女は違う。ルミナがいたから、俺はこの力に気づけたんだ」


俺の力の本当の価値を見出してくれたのは彼女だ。

君たちじゃない。


絶望に染まる彼らを背に、俺たちはラウンジを後にする。

「カイト、次は何を創りますか?」

「ああ。まずは君に、もっと似合うローブを創らないとな」


俺を追放した者たちがどうなろうと、もう知ったことではない。

俺の隣には、最高の理解者がいる。

それだけで、世界はこんなにも輝いて見えるのだから。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!


不遇な扱いを受けていた主人公が、最高のパートナーと出会い、自らの価値を見出して幸せになる物語を書いてみました。

カイトとルミナ、二人の未来が輝かしいものであることを願っています。


少しでも「面白い!」「スッキリした!」「二人に幸あれ!」と思っていただけましたら、ぜひページ下部の【☆☆☆☆☆】から評価や、ブックマークをしていただけますと、今後の執筆の大きな励みになります。


感想などもお気軽にいただけると、とても嬉しいです。

重ねて、この度はありがとうございました!


それでは、また後で。See you later!

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