表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生貴族少年の領主奮闘記  作者: イズミント
第1章 領主生活の始まりと新たな出会い
9/17

1-5

 猫獣人の女性と彼女が抱えていた猫獣人の赤ちゃんを家に連れて行くと、セイル兄さんとミレイ姉さんが驚くが、事情を説明するとすぐに医者を呼ぶなどを対応してくれた。

 赤ちゃんに至っては、アリスがミルクを作ってくれた上に、医者の治療を受けている女性の代わりにミルクを飲ませてくれている。

 いい飲みっぷりな事から、やはりお腹が空いてたんだろう。


「女性の方も疲弊していたので、食事と薬を与えました。 明日にはお話出来るでしょう」


 医者は俺達にそう告げてから、家を出た。

 もちろん、治療費は元両親のへそくりから出して支払った。

 ミレイ姉さんとエマ先輩、そして姉さん専属メイドが猫獣人の女性を見てくれるので、俺とアリスは赤ちゃんの面倒を見る事にした。

 

 ちなみにセイル兄さんはレオン王太子と国王陛下に、リーナ先輩とユイ先輩と一緒に師団長に報告するため、それぞれの部屋にいる。


「みー♪ みー♪」


「ふふ、おしめを替えてミルクも飲めたからご機嫌だね」


 ミルクを飲ませた後、アリスはすぐに赤ちゃんのおしめを替えた。

 ものすごくテキパキとおしめを替えていたので、慣れてるんじゃないかと思ったが、子供が出来た際に必要だと花嫁修業の一つとして組み込まれていたのだとか。

 そして、おしめを替え終えた赤ちゃんは、アリスに抱っこされてご機嫌な様子。


 その様子を見て、俺はホッとした。


 ちなみに赤ちゃんは、女の子だとアリスが教えてくれた。


「クレス君。 あの女性とこの赤ちゃんなんだけど、ここに住まわせてはどうかな?」


「そうだな。 兄さんが王太子に報告しているみたいだし、多分住居の問題もあるから、赤ちゃんのためにもそうした方がいいかも」


 赤ちゃんを抱っこしながら、アリスは女性と赤ちゃんをこの家に住まわせたらと言ってきた。

 もちろん、俺もそう考えていたのでそれに同調した。


「みゃー、うー♪」


「あらあら、お兄ちゃんに抱っこしてもらいたいのかな?」


「俺に?」


「みゃー♪」


 しばらくアリスと赤ちゃんの様子を見ていたら、赤ちゃんは俺に手を伸ばしてきた。

 どうも俺にも抱っこして欲しいようで、ゆっくり近づいてから、赤ちゃんを抱っこする。


「みー♪ みゃー♪」


「ふふ、嬉しそうな笑顔だね」


「ホントにね。 俺にも懐いちゃって……」


 赤ちゃんは、俺に抱っこされても嬉しそうに笑う。

 猫獣人の赤ちゃんなので、猫の鳴き声になってるのが可愛いんだよな。

 それにしても、アリスだけでなく俺にも懐くとはね。


「クレス、アリス王女。 王太子と国王陛下への報告を完了した」


「どうだった?」


「もちろん、支援をしてくれるそうだ。 女性と赤ん坊はここに住まわせるようにと言ってたよ」


「王太子や国王陛下のお墨付きも貰ったし、これで安心だね」

 

「ああ。 いくら何でも勝手にというのはマスかったし、これで安心だ」


 そこにセイル兄さんが来て、報告の後の話を聞いた。

 獣人の保護をしたと言う事で、国からもこっちに支援をしてくれるそうだ。

 その上で、女性と赤ちゃんは正式にこの家に住まわせることが出来るようになった。

 アリスも俺と同じようにその話を聞いて安堵する。


「で、女性がここの生活に慣れたら、王太子から彼女にある頼みをするそうだ。 ま、想像は付くが」


「ああ、今は本来の両親と絶縁してるし、俺がアリスと結婚してるから、国王陛下も王妃も義父と義母になるんだが、二人ともこれからの事で忙しくなるからなぁ」


「そういう事だ。 ま、女性が慣れるまでは俺達だけの秘密にしよう」


「わかった」


 そして、女性がこの家の生活になれたら、レオン王太子から女性にあるお願いをするそうだ。

 今の俺達の状態から、俺と兄さんは察したが、王太子が来るまでは秘密にしようと決めた。


 とにかく、女性が元気になってないと始まらないからな。



よろしければ、広告の下の評価(【☆☆☆☆☆】のところ)に星を付けるか、ブックマークをお願いします。


作者のモチベーションの維持に繋がります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ