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ざまぁヒロインは攻略対象と距離をとりたい!

いつも読んでくださって、ありがとうございます☆

読んでくださる方がいる事に感動しています!

放課後はいつもなら図書室へ行くのだが

一目散に女子寮へ帰る事にした

フラーには通信機で体調不良を告げてある


腐っても男爵令嬢の私は小さいながら個室をあてがわれている

駆け込んだと同時に部屋の鍵をかけて溜息をついた


「何で忘れていたんだろう……死にたくないってあんなに思っていたのに」


ジッとしていても始まらないので

改めて、部屋の中を見回す

何も変化が無いことを確認して、私は床の板を一枚外す

そこにはボロボロになった1冊のノートがある


「私……このノート持って来ていた事もさっきまで忘れてた……」


背中に冷や汗がつたう

自分なのに、自分の事をコントロール出来ている気が全くしないからだ

ノートを持ってベットに腰かけると、手に馴染んだ感覚がした

パラりと開いたノートには殴り書きと、清書したページがバラバラに存在する

当時の混乱と葛藤が読んで見える



【マテリアルワールド:登場人物】


①ミハエル・ロイ・ミレーニア殿下

ウラヌス学園の2年生

ミレーニア王国の第一皇子で皇太子

文武両道で生徒会長を務める

真面目で温厚、王族である事に誇りを持っている

ざまぁヒロインと会うことで、自分の生活や思想に疑問を持ち始め

傀儡になるのでは恐怖するようになる

最後は悪役令嬢に断罪され国外追放→殺される

金髪、碧眼の王子様ルック


②マルク・ルグローブ

ウラヌス学園の2年生

ミレーニア王国の宰相閣下の息子

勉学が得意で特に魔法学が得意

運動が苦手で、走るのは遅い

女性にめっぽう弱く、免疫が少ない

ヒロインのボディタッチにメロメロになる

宰相閣下の息子という事を常に意識し

正義の名の下に人を断罪しがち、思い込みも強い

ヒロインのざまぁ後は学園を退学し領地にてもう一度人生やり直し中

緑色の髪、水色の眼をしている


③デニス・ワイズマン

ウラヌス学園の2年生

騎士団長の息子

剣と槍が得意で運動が得意

脳筋キャラである

女性にモテるが、脳筋ゆえにモテている自覚が無い

ヒロインの天真爛漫さに惹かれて恋に落ちる

姉がいて、少々女の子に幻想を抱いている

ざまぁ後は退学後家から追い出され、フリーの傭兵になる

赤色の髪、青色の眼をしている


④アズール・ウェスカー

ウラヌス学園の教師

実家は公爵家、3男

歴史教師で人気の先生

教師の中で爪弾きにされているヒロインに同情し

サポートをしている内に味方になる

ヒロイン断罪後は行方不明

黄緑色の髪に、オレンジ色の瞳をしている


後は、アリアの攻略対象の隣国の皇太子と従者、そして影のサポート役にミレーニア王国の第2王子がいる


「こんなに詳細に書いてあるのに、何でリンクしなかったのかしら」


死にたくない一心で書きなぐったノートだ

本当に不思議だった

が、落ち着きてくると仮説もたつ


「やっぱり……強制力なのかしら?でも、ノートと今の記憶に誤差もあるなぁ」


そう、まず騎士団長の息子のデニムは記憶の小説の中では『単なる脳筋』だが、私が会ったイメージではもう少し冷静な人間だった

そして、アズール先生がクラブの顧問をしている事も無かった


だからこそ、今回クラブへの無理やりな勧誘にも驚いたし

何よりも、私自身、奨学生と言えども成績が高すぎる気もする

小説の内容で描かれてなかった部分なのかもしれないが

それにしても学校の様子も大分に低俗な気もする


「もしかしたら、バグが起こってる?」


理由は何か?

そもそも、子供の頃にアリアと友達になった事だって十分バグと言える

でも、アリアと友達になったきっかけは偶然だし

小説のアリアと今のアリアではツンデレは一緒だが

幾分性格も穏やかで素直な気もする

正直、御妃教育を受けていて荒れているとはいえど、嫌なことをする人間ではない


「何かがおかしい……けど、何がおかしいのか……」


自分の事も振り返る

そもそも、記憶が戻ったのは10歳の時、アリアと出会って頭が痛くなって思いだしたワケだ

その後原作と違って私がやった事と言えば


・アリアの秘密のお茶会に参加

・家業の手伝い&商品開発

・奨学金で学園に入学&成績優秀者認定

・攻略対象にトキメかない

ぐらいだろうか?


よくよく、考えれば、5日間の間にやたら知り合いが増えた

しかも、攻略対象者で

『一緒にざまぁ対象者』ばかりだ

これが強制力ならば、やはり今現在の私の感情もおかしいと言える

小説の私は、嬉々としてアリアのやってもいない虐めを学園中に吹聴しているからだ

が、今の私にそんな考えは1つもない


「……もしかして、私以外に物語に対抗している人がいる?」


その者はもしかしたら私と同じように『死ぬのは嫌だ』という原動力で

私より早く行動を起こし、少しずつ物語を変えているのだとしたら……

私みたいに、強制力に引きずられる事が無かったら

共闘すれば未来が変わるかもしれない


「誰か分からないから油断は出来なけど、一人で戦わなくて済むのは嬉しい」


それに気になる事もある

これから現れる。隣国の皇太子だ

漆黒の様な髪と眼をしている様だ


当てはまる人間は今のところ居ない

しかし、遅かれ早かれ出会うだろう


「明日からどうするのが正解なんだろう」


ノートの上に突っ伏しながら考える

結局その日は、何も思いつかずノートと睨めっこをして過ごしたのだった



皆さんに読んでいただけてすごく嬉しいです

つたない文章にお付き合いしてくださって、ありがとうございます!


少し、更新の頻度が遅れます。最後まで書き上げたいと思っているので、良ければ気長にお付き合いください。

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