7話:シンキングタイム
翌日。
俺と凛は今まで通りDMで話し続ける。
他愛もない会話だ。
俺の友達には『復讐でもなんでもなかった』と連絡をした。
友達から『まあそうでしょうね、そうだと思ったわ』と返信が来る。
それどころか、俺は松戸凛に恋をしてしまっている。
昨日のアキバは人生の遊んだ中で一番楽しかったと思う。
とても充実していた、もう一度遊びたいと思った。
凛はどうなのだろう。
俺のことを好きなのであろうか。
いやでも、昨日の仕草的に好きとかそういう感情はない気がした。
どちらかといえば、友達と接する感じがしたのである。
「好きなわけないかぁ」
俺は思わず声に出し、そしてベッドに倒れ込む。
倒れ込みながら凛のDMに返信をする。
もう完全に俺は凛に夢中になっていた。
「また凛と遊びたい…」
俺はまた声が漏れる。
どのように誘えばいいのだろうか。
俺は考えた結果三つの案にたどり着いた。
・凛と遊ぶの楽しかったからもう一度遊んでくれ。
いやいや、これは度直球すぎる。好きな人にこれを言われたら嬉しいが、好きでもない人に言われても困るのみである。
・遊ぶ人がいないから凛と遊びたい。
これもない。仕方なく感を出してしまうのもよくない気がする。
・凛のことが好きだから、もう一度遊びたい。
これは絶対にない。告白になってしまう。
じゃあどうするんだ俺。
考えろ!!!考えるんだ!!!!!
・・・
だめだ出てこない。誘いたい…
結局一晩中考えても出てこず、次の日を迎えた。
今日は凛は友達とお出かけに行くらしく、少し返信が遅くなるよと言ってくる。
俺は残念に思ったが、午後になっても返信のスピードは変わらず、いつも通りである。
遊びに行くのやめたのかな?
俺は疑問に思いつつも返信をした。
昨日、DMで凛としりとりをしていて、負けてしまった。
だから今、その罰ゲームとして語尾に「にゃん」をつけるということをやっていた。
あ、読者の皆様吐かないでください。いま「おぇぇぇ」って言いましたよね?俺はわかっているんですよ?
まあそんなことをやっていたのだ。
すると凛からこんなメッセージが来た。
『ねこちゃん!また一緒に遊ぼうね!!』
ん?どういう意味だ?
猫ちゃん=俺
また一緒に遊ぼうね=俺と遊びたい
そういうことであってるよな??
だとしたら、遊びに誘われたってことか!?!?
『え、それって俺と遊ぼうねってこと?』
俺は胸の鼓動を感じながらメッセージを打つ。
『うん!一緒にあそぼ!』
あらま、誘う前に誘われちゃった。
『俺も遊びたい!どこで遊ぼっか!』
『うーん、どこかな、渋谷とか?』
わぉ、渋谷って俺全然見る場所ないけど大丈夫かな。
ヲタクに渋谷は難しいぞ?
『俺、渋谷全然わからないけど大丈夫?』
『大丈夫、私勇人君とだったらどこでも楽しい気がした、アキバの時』
一瞬で顔が熱くなった気がする。
好きな人にそんなこと言われるとか、俺幸せ者ですか?
『そう思ってくれたんだ、嬉しい!』
『うん!じゃあ渋谷決定!!』
次遊ぶ場所は渋谷に決まったのであった。