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嫁は二次元だけじゃない。  作者: 灯雷
第一章:春と共に始まる物語
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3話:恥じらいと緊張

「えーっと、、」


俺はあまりにも顔がタイプすぎて動揺する。


「あの、勇人君、、だよね、、?」


向こうも動揺しているようだ。緊張している様子である。


「えーっと、、流山勇人です、、よろしくね、、!」


「よろしく、!」


二人とも緊張していて、よそよそしい。


こんな容姿端麗な人が、同じ学校にいるとは思ってもいなかった。


顔を合わせたいが、恥ずかしくてどうしても目線を下に落としてしまう。


とりあえず、二人で話せる話題をふる。


「そういえば、松戸さんはまどマギ誰推しなの?」


松戸凛はあたふたしながら答える。


「私は、今のところはやっぱり杏子推しかな、勇人君は誰推しだっけ、、?」


「俺は、まみさん推しかなぁ、あのお姉さん感があって、包容力のある感じがめっちゃ好きなんだよね、、!」


「あ、そういえば前にインスタのストーリーであげてたよね、まみさんが可愛すぎるって!」


よく覚えているなと感心する。


「そうそう!まあ3話で(ネタバレのため自主規制)…」


「あはは…」


沈黙の時間が続く。


すると松戸凛は恥ずかしそうにしながらも口を開く。


「勇人君って、いつからラブライバーでしたか?私は小学5年生からで、友達におすすめされてみてみたら、すごく面白くて!」

小学5年生から、しかも女子でラブライブ、珍しいタイプの女子らしい。


「そうなんだ!羨ましいなぁ、うちの家は携帯持たせてもらうのが遅い家だし、母親がアニメに偏見持ってる人だから、みられなかったんだよね、、」


「そうなんだ、じゃあ勇人君はラブライブとどうやって出会ったの?」


「俺は、散財するのが好きで、友達とガチャガチャやった時に、ラブライブのキャラで出てきたキャラ推そうぜってなって、ヨハネが出てきてからずっと推してるんだけど、ヨハネのイラストとか可愛かったし、ラブライブ気になってたから、アニメみたんだけど感動しちゃって。しかもアニメ見てもなお、ヨハネが好きだったんだよね、そんな感じでヨハネガチ推しになって、今って感じかな」


松戸凛は目を丸くする。


「独特な出会い方だね、、」


ちょっと引き気味なのだろうか。


「あはは、、」


確かに、とてつもなく独特で何も言い返すことができなかった。


「まあでも、同じアニメ好き同士、よろしくね!ラブライバー降りるって言っても、好きなのには変わりはないから!」


松戸凛ははずかそうにしながら、しかしどこか軽くなった表情である。


「よろしくね!」


「じゃあもう昼休み終わりそうだし、もう帰るね!またね!」


廊下を鉄砲玉のように帰っていった。


「ふぃぃぃ緊張したぁ、、」


俺はM組の教室に入り、安堵のため息をつく。


すると、友人の船橋龍ふなばしりゅうが俺の机にくる。


「てめぇ、今のは女か?女なのか?」


「いや、見て分かるだろ」


龍はため息をつく。


「お前なぁ、もう彼女なんかいらないだとかほざいてただろ」


「いや、彼女とかじゃないわ、ただのアニメ仲間だよ」


向こうは仲間だと思っているか知らないが、勝手に仲間ということにしておく。


「そうだといいんだが、、まあ、俺は大好きな真悠香まゆかがいるからいいし!べつに!」


真悠香は、龍の彼女である。調子のんじゃねぇよリア充が!!!


「はいはいそうですねぇ、、」


俺は呆れた口調でいう。


そんなことをしているうちに、昼休みが終わる。


授業中も昼休みのことを思い出す。


あぁ、あんな美少女とアキバとか緊張…、さっきあんなキモオタ出しちゃったけど、ひかれてないかなぁ…


アキバが楽しみな気持ちと、俺のこと嫌いにならないかという気持ちなど、いろいろな気持ちが入り混じる。



数日が経ち、アキバに行く前日になった。


いきなりだが、ラインで友達6人構成の、非リアグループが存在する。


リア充になったら、このグルを退会するというシステムのグルである。


なんでこの話をするかって?


結論からいうと、退会させられたのである。


グループに入ってる一人の友達に「松戸凛って人と、上手くきすぎてて怖いんだけど、復讐なのかな」といったのである。


そのときはその友達も俺に庇ってくれたのか「アキバ気をつけて行けよ」と言ってくれたのである。


しかし、この前松戸凛と話した際に、その友達は俺らのことをずっと観察していたらしい。


松戸凛の態度が復讐とかそういうのではなく『女の子』だったそうだ。


どういうことだかよくわからないが、「気をつけて」というのが一瞬にして「くたばれ」に変わったのであった。


そして俺は非リアのグルで裁判にかかったのであった。


『勇人は、無罪か、それともギルティーか』


みんな発言する前に、誰か俺のことをグルから蹴ったらしい。


こうして無事、退会したのであった。


仲間を失った俺は、明日、美少女とアキバに行く。


明日着る服、お金など準備をして、就寝につく。


つく、はずだった…


が、緊張で眠ることができない。


『とうとう明日だね』


俺は松戸凛にメッセージを打つ。


すると、割とすぐにメッセージが返ってくる。


『そうだね、楽しみ!』


『俺もめっちゃ楽しみ!』


なんだか、リア充みたいな会話である。


『もう寝るね、おやすみ』


俺は明日のために気合を入れて、寝るとする。


『おやすみ』


松戸凛から返信が来る。


目を瞑って、眠りにつこうとするが、やはり心臓がドキドキいって、眠れなかった。二時間くらい葛藤し、2時に眠りにつくが、一時間おきに起きてしまう。


そしてとうとう、アキバ当日の日になったのである。

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