73話 亀裂
「今回の会議はまず堕天使ハデスから何か言い分があるそうだ」と刹那がハデスの顔を見る「あぁ……今回の事件……まず本人が来ているのはどういうことだ?」ハデスが早紀の顔を見る「呼ばれたから来ただけ以上」早紀は目を閉じ答えた「っち……まぁ良い話をするとだなそこの素朴な人間が我ら堕天使に戦闘を吹っかけてきた。それにより俺の国が滅ぼされた。これは災厄者ルールに反していると俺は考えるがどうだね?」早紀は目を見開いた「うむ……確かにその意見はあっているだろうが……それは災厄者同士の話だ違うのかね?ハデス」ハデスは言葉に詰まる「ですが!今こうやって災厄者会議に出席している。こいつは力を隠し俺たちを滅亡させようとたくらんだ」「何を……」マリが動こうとするのを慌てて早紀が止める「現に俺達から妖精族と女神族を奪い支配し戦闘に参加させているではないか!俺の弟もあいつに殺された!」ハデスが叫ぶ「私はただお願いされたから助けただけ……確かに私から喧嘩を吹っかけたのはあるけどそれは助けるための一時的手段に過ぎない」と早紀は赤色の宝石を取り出す「これはルシファーを倒したとき道に落ちたもの、ここからは多重の支配魔法がかかっていたそれは何故?」早紀はハデスの顔を見る「この魔法を解析してもらった結果……禁忌呪縛ということが判明したの」周りがざわめきだす「ふざけるな!お前たちがやったんだろ!」「説明してあげて」「分かったのじゃ」と早紀はミカエルに話を振った。
「こほん!まずこの禁忌呪縛じゃがこれはおおよそインペッシブルスキルのようでな使えるものはハデスしかいないのじゃよ」「何を偉そうなことを……!」ハデスからオーラが漏れる「ちょうどいいあそこで決着をつければよかろう」刹那が手を叩くと何やら広い場所に落とされる「ここはいわゆる訓練場だ、好きに暴れてもらって構わない。ハデスよお前の言うことが真実なら勝って報告しろ。早紀よもしもお前が勝ったらお前の言うことを信じる。それで異論はないな?」刹那の言葉に皆は頷いた。
「お前ら3人で俺たちに勝てるとでも?」とハデスの後ろから2人現れる「お主は……大罪堕天使ベルフェゴールそして暗殺堕天使……フィミエル!お主ら死んだはずではないか!」ミカエルが叫ぶ「なるほどここでは私たちは死んだのですね」ベルフェゴールが笑う「私に任せて!」と早紀は剣を抜く「お前その剣……」早紀の両手の剣を見る「フィミエル、ベルフェゴールは2人の相手をしとけ、俺は早紀とやらを倒す」「ハデス様?」「あの剣は向こう側の剣だしかも相当に時間を進んできたんだろう……ここは何かがおかしい……」「お主ら……一体何の話をしておるのじゃ!」ミカエルが叫ぶ「何でもない……行くぞ!」と3人は対立した。
「始まりましたね刹那様」奈落が呟く「あぁ……さてどうなるのか見ものだな。あのハデスの言葉も引っかかるしな」「そうですね……私も引っ掛かります。もう少し調べましょう」奈落は真剣な顔になった。
「勝てー!早紀さーん!」「マリ!負けたら承知しないよ!」後ろからシューレイとレキレイ、リミアも応援していた。




