66話 災厄者会議
カッカッカッカ……と歩いてくる音が聞こえる「これはこれは……セラ……早紀さんやないですか!いつになく仮面を……いや……お目覚めになられましたか!」「どうもスタルムさん、なかなかい時間がかかっているようですね?」「しかしほんまここの時代のアルキメデスの力はなかなか強いから安心してくださいや、すぐにでも溜まりますなぁ」スタルムが笑っている「ところで……堕天界が何者かに倒されたみたいですね……反応が消えていますが……」早紀の言葉にスタルムの顔がこわばる「実は新たな国が誕生してやな……俺たちに喧嘩を吹っかけてきてるんや」スタルムが呟く「ここには強い人ばかりですね……」「そうっすねぇ種族も未来とはけた違いでっせ、しかしどうして過去に来たんや?早紀……まぁマリが死んでるから過去に来るのは分かるけどさ。わざわざアルキメデスの力を使って世界事滅ぼさなくてもいいでしょうに……」「そうだね……でも私から親友を奪ったこの世界は時空関係なくすべて消え去ればいいと思ってる。ここの世界のマリにも会えたし……あとは報告を待つだけ」「あ~それの事なんすけどね……マリはその国にいるようなんすよ……」「なんで!?」早紀がスタルムに詰め寄る「知らないっすよ!そういえば災厄者会議が始まるらしいっすね『未来眼』で見えたっす」「そういえば未来でもそういうのはあったような……なかったような……」「未来にあったのは世界会議っすね……この世界には災厄者と言って特に世界を支配している最強の人たちがいるんすよ……その人たちが集まる会議のことを災厄者会議って言うんすよ」早紀は頷く「なるほど……参加してくれば?スタルム」「は?」スタルムが目を丸くする「災厄者がどれほどの強さか確認してきたらいいんじゃない?敵になっても大丈夫かどうか知りたいし……」早紀が頭に手を伸ばす「今の早紀さまならだれにでも勝てると思うんやけど、違うんか?」「まぁ油断に越したことはないし」「俺はいかんわ……めんどくさいし」スタルムは両手を振った「とりあえず私はあっちにも用があるから行ってくるね」「気を付けてやーまた死んだらどうにもならんのやからな?」スタルムが声をかける「分かってます。スタルムさんもね、ばれない様に」スタルムは頭を下げると早紀はそのまま歩いて行った。
「刹那様、堕天界が支配されたようです」奈落が歩いてくる「マジで?あの堕天使が?つくづくめちゃくちゃな国だなぁ……あの国は」バンパーが頭を撫でている「災厄者会議する必要がありそうだな……」刹那が呟く「どうしますか?あの国にも招待状を送りますか?」奈落が呟く「そうだなぁ……新たに災厄者並の力を有したものは存在そのものが危険だ……一応あの姉妹ともちゃんと話をしている……一応送ってくれるか?奈落」「かしこまりましたそれでは……」と奈落は奥に歩いて行った。
「お姉様!これを」レキレイが降ってきた手紙を渡す「災厄者会議か……普段は私たち行かないけど今回は行くしかないか……」「私たちの街を狙った理由も聞きたいしね!姉さま」2人は大きく頷いた。
「久しぶりだなぁ災厄者会議……ミリアムも出るんだよね?」とソファーに座っている小さな女の子を見る「あたりまえじゃん!私はまた楽しい会議に参加できるんだもん!ノーリンもでしょ!?」「そうねぇ……でも今回はそんなに甘くはなさそう……」2人は手紙を覗き込んだ。
「マヤさんやはり不安ですか……あの国が参加することに」女の子が歩いてくる「まぁ俺たちはほぼ全員異世界人なんだなんとかなるだろ」男も笑っている「加護を持っているとはいえ不安は禁物だぞ?お前ら」マヤが呟く「そうだねぇ、まぁ……今回荒れているからなぁ何もかも……」女の子の言葉に皆は無言になってしまった。




