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4話 仲間を探そう!


早紀は教会を後にするとそのまま仲間探しのために歩き始める。


「やっぱりZランクってきついのかな…ってあれ?」


早紀はあの時ZランクではなくAランクとシスターが言っていたことを思い出し自分でステータスを見る。


「やっぱりZランクだけど…この紙にもAランクって…どういうことなんだろう…ZランクとAランクって同じなのかな…って探す間もなく日が落ちてきたしファンタジーアニメ特有の宿屋とか無いかな…」


早紀は綺麗な木の家に入る。


「あの…ここは宿屋ですか?」


早紀は受付の人に聞く


「はい!滞在期間はどのくらいですか?」

「とりあえず2ヶ月でお願いします」

「2ヶ月ですねかしこまりました!銀貨2枚になります」


早紀は銀貨2枚渡した後部屋に向かった。


「うわぁー!すごい部屋…この宿にしてよかったー!3食風呂付だもんね!さてと部屋の風呂入って寝よう!」


早紀は早速風呂に向かった。


「ふぁー気持ちよかった…」


早紀はステータスを開く。


「今日で銀貨3枚使ったんだっけ…残り552500円ね…武器買うお金はあるね…そんなことより仲間か…」


と布団に入りながら1人で呟いていると暗闇に落ちていった。


「おはようございます!」


早紀はフロント前まで歩いていく


「あっおはよう!えっと…名前は…」


「早紀です!」


早紀はここの世界の人にも分かりやすいように下の名前で話す。


「早紀ちゃんね…わかったわ」

「それでは失礼します!」


早紀は木の扉を開け外に出た。


「うーん…Dランクの人たちってほぼギルドに入ってるよね……ん?」


早紀が街を歩いていると前には赤い服のワンピース?だろうか…を着た可愛い女の子が男たちに囲まれていた。


「お前Dランクだろ?俺たちのギルドに入らないか?」

「嫌です!」

「まぁちょっと来いや」


女の子は腕を掴まれ路地裏に連れていかれる。


「まずい!助けないと!」


早紀はおもむろに走り出した。


早紀はドラム缶の後ろから5人の男と1人の女の子を見る


「…ここなら安心だ」

「何するんですか!!」


女の子は怯えながら男たちを見る。


「簡単な話さ、お前が俺たちのギルドに入ればいいんだ」

「絶対に嫌です!」


女の子はそのまま早紀の隠れている方に走り出した


「逃げたぞ!追いかけろ!」


男達も慌てて追いかけた。


(どこの世界にもナンパはいるんだ…というか同い年かなあの子…)


早紀はそんなことを思いながら走ってくる女の子が真横を通りかかったとき女の子の手を掴みドラム缶の後ろに隠れさせる。


「きゃっ!あなたは…」

「しー!今は黙って」

「はい」


2人はドラム缶の後ろに隠れる。


「クソ!どこ行った!」


男たちが目の前を探している、いずれ見つかるだろう


「まずい…このままだとばれる」


早紀が慌てていると女の子が早紀の手を掴む


「透明化」

「え?何か言った?」


早紀が思わず聞き返した。


「逃げましょ」


女の子は早紀の手を引いて走り出す


「ちょっと待って!今出たら…」


と目の前に男の人がいる


「クソ!どこにいるんだ!?」


男たちは早紀たちが通っているにも関わらず周りを見渡す


「私のスキル透明化…一時的に透明になるスキル…」


女の子と早紀はそのまま大通りまで走った。


「行き先あるの?」


早紀が女の子に聞くと女の子は下を向きながら首を横に振る。


「じゃあ今日は私の部屋だけど一緒に泊まる?」


女の子は軽く頷くと早紀たちは宿屋に戻った。


「あら早紀さんおかえりなさい!あれ?その女の子は?」

「あっえっと…」


早紀は名前を聞いてないことに気づいた


「…マリと言います。先ほどこの方に助けて頂いて…」

マリはゆっくりと頭を下げる


「あの…私の部屋に一緒にできますか?」

「ええ、銀貨2枚で行けるわよ」

「分かりました」


と早紀が袋を取り出そうとしたところをマリが止める


「自分の分は払います」


マリが笑顔で早紀の顔を見た。


「さてと宿屋に戻ったことだし改めて私の名前は三河早紀です略して早紀でいいよ」

「マリ…ですよろしくお願いします」


マリは緊張した顔で俯いている


「さっきたまたま聞いたんだけどDランクって本当?」


早紀の質問にマリが頷く


「はい……そうです」


(凄いなぁ…よほど努力したんだろうなぁ)


「あの…あなたは?」


マリが早紀の顔を覗き込む


「あはは!私はぜ…」早紀は口をつぐんだ。


(これってAランクっていう方がいいよね…)


「Aランク冒険者だよ」


マリは驚いた目をする。


「Aランクですか…」

「そうそうみんなからは雑魚だ雑魚だーってね、だから私もギルド作って見返してやろって!でもあんな人ら見たいな無理やりギルドに入れるのは嫌だからね」


早紀は笑いながら話している


「早紀さんは優しいですね…」


マリは笑いながら早紀の方を向く


「そりゃもう私から優しさを取ったら何が残るってね!自分で言うのは恥ずかしいけど…」


早紀は照れながら下を向いた。


「その…ギルド仲間を探しているのですか?」


マリが早紀の顔を見る


「うん!まぁでもしばらくはマリを家まで送り届けないとね…待っててフロントの人にマリの家探すように聞いてみるから」


早紀が立ち上がる


「待って!」

「うぇ!?」


あまりの大きな声に早紀は慌てて振り返る。気づいたらマリは早紀の袖を握っていた。


「どうしたの?」


マリはずっと下を向いている


「私を…あなたのギルドに入れてくれませんか?」


早紀は目を丸くした。


「え?でもギルドはさっき嫌って…」


早紀は慌てて両手を振る。


「はい…あんな強引なギルド勧誘するところなんて私は嫌です。Dランクの人はそんなにいませんから無理矢理引っ張るのは分かります…けど私は早紀さんのような優しい人のギルドにいたいんです。お願いします!」


マリは頭を大きく下げた。


「まっ…まぁいいけど本当にいいの?出会ったばっかりでAランクの私と組んじゃって」


マリは顔を上げると一際笑顔で……


「ランクと優しさは違います。実力ではAランクかもしれませんが内面は間違いなくDランクですよ」


とマリが話した。


早紀は今までそんなことを言われたことがなかったためついつい涙がこぼれてしまう


「どうしたんですか!?」


マリが驚く顔をする


「そんなこと言ってくれるのマリさんが初めてだから…まぁでもこれからよろしくね!えっと…どうやって勧誘すれば…」

「私が申請します」


とマリが何やら手を動かしている。


[マリさんからギルド追加申請が来ました承認しますか?]


目の前に文字が現れる。


早紀が[はい]ボタンに触れる


「うわぁーすごい!ギルドにあなたの名前が入ったよ!」

「ギルド初めてなんですね」


マリが笑っている


「うん!」

「説明しますね、ギルドは魔物やモンスターを討伐すると経験値は平等に同じ分与えられます」

「ふむふむ…」

「そういえばギルド名どうしますか?マスター」


マリが早紀の方を向く


「ギ…ギルドマスター!?」


早紀は驚いた顔をする。


「はい、私のギルドマスターは早紀さんなので」


マリが笑顔になる


「そっか…名前…名前ねぇ…【天優団】っていうのはどうでしょう…?」

「天優団?」


マリは首を傾げる。


「そう!天というのは天界を意味して天使が住んでいる場所という意味を込めてみました。そして優というのはその名の通り優しいという意味で全部合わせると天使が住んでいるような優しいギルドという意味になります」

「いいと思います!」


マリは大きな声で首を縦に振った。


「それじゃあまだ2人だけど新ギルド天優団創設決定!」


マリと早紀はそのまま手を握った。


「そういえば明日私の武器を買いに行かないと」


食堂で夜ご飯を食べている早紀がマリに話す。


「それなら近くにある武器屋に行くと良いですよ!明日教えますね!」

「うん!ありがとう」


2人は黙々と食べ進めた。


「それじゃあ今日も頑張ったし!お休み!」


早紀がベッドに入るマリのベッドはフロントの人にお願いをして隣に2つおいてもらった。元々2人部屋だったようであまり支障はなかった


「早紀さんもお休み」

「私の事は早紀でいいよ…マリ」

「はい!」


2人はそのまま眠った。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ここまでの感想じゃ!AランクとZランクの違いはなんなのじゃろう?そしてマリを助けてギルド結成じゃな。天優団、なかなか良いネーミングセンスじゃのう。これからどうなるのかがとても楽しみじゃ!
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