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53話 新たな街


 そのころ早紀たちは堕天使達に対抗するための作戦会議を行っていた「天界からの報告では堕天使達はほぼ壊滅残りは逃げた堕天使そしてもう一人、堕界に強者がいると」ガブリエルが紙を読み上げる「なぁそのもう一人って誰なんだ?」朧月が首を曲げる「堕界元領主堕天使ルシファーの兄堕天使ハデスです」ミカエルの顔が少し険しくなる「ミカエル?何か心当たりがあるの?」「かなり強かったルシファーとは比べられない程な、だが堕天使ハデスはわしが昔仕留めたはずじゃ、わしの銃は魂を時空間ごと吹き飛ばすからのぉ」早紀は唸る。


(つまり偽物?いや……天界が私たちに嘘をつく理由なんてない……ということは……何者かが魂を戻して復活させた?)

(早紀さんその認識で合っているかと、ですが誰が復活させたのかは不明です)


「恐らく誰かが復活させた」「まぁそうなりますわね」ネイトが頷く「となると誰が復活させたのでしょうか」フレイヤが呟く「そもそも死者の復活は秘術を使わないと不可能です。しかも時空間に干渉する秘術を使えるのはほんのごくわずかなのですぐに見つかると思います」ラファエルが水を飲んでいる「そのごくわずかって……?」ユグが首を曲げる「もしかしてだけど災厄者たち?」アンドロメダが呟くとラファエルが軽く頷く。どうやら合っているようだった。


「その特別秘術……【再魂蘇生リソルダクション】を使えるものは災厄者、そして早紀さんのような特別転生者等に限られます」ツクヨミが続ける「なるほど……ということは私のような転生者、召喚者、転移者はほかにも無数にいると?」「マヤ帝国がその例だろうな、私もあの場所からほぼ動いておらんしほかにもいておかしくはないぞ」朧月が話す「でも全員に声かけるのもあれだしなぁ……」早紀は悩む「下手に動くと敵にバレるかもしれんからの、ここは隠れていくしかないじゃろ」「そうだね……サキエル!この船を雲の上まで!」『かしこまりました!』と上昇していく「これで大丈夫この船の下には広く雲ができるようになっている下から見ても雲が通っているようにしか見れない」早紀は皆を見る「もっと早くすればよかったじゃろうに」ミカエルがため息をついた。


しばらく話し合っていると机の真ん中にモニターが現れる。サキエルによる地表の様子だった「奥に街があるみたい、どうする?」マリが早紀の顔を見る「もちろん情報収集のために行くよ、ここはさすがにラミ帝国からも遠いし堕天使達も来ないでしょうし私の事も知らないはず」早紀がマリの顔を見る「分かりました【転移】」「この船の護衛は頼みます、ここに止めておくので」「「「任せてください」」」と頭を下げると2人は消えていった。



「シューレイ姉ちゃん!誰か来たみたいだよ!、魔力を検知!」女の子がテーブルで遊びながら話す「レキちゃん気にしないで、大丈夫よ私たちに喧嘩を振るのはただの馬鹿だわ、どうせまた堕天使がちょっかいだしに来たんでしょう?」シューレイが遊びに付き合っている。そうこの国は珍しい双子災厄者シューレイ&レキレイの国だったのだ。


「なんじゃ?この馬鹿大きな2つの力は……?ミカエルが呟く」「どうやらまずいところに来たようですよ……ここはシューレイ&レキレイの国……【ピース・エレメンタリオン】です」「やばいな……」朧月が呟く「シューレイと言ったら、国を作ったとき襲ってきたギルドを襲い100国壊滅させ、レキレイはその100国からたった一人で国を守り抜いた伝説の災厄者と言われている。2人の実力は少なくとも私より上か同格だ」「まさか……災厄グループの?」ユグが呟く「その通りだ」朧月が頷く「でももう一人の気配もしない?」ツクヨミが現れる「あの2人で正解でしたね」ガブリエルが呟いた。


「ねぇ、この国って……」マリが早紀の顔を見る「うん想像通りだよ、災厄者の国だね」早紀が歩く「もしかして宣戦布告?」早紀が笑う「まさか、私たちの国が狙われても大丈夫なように守りがいるでしょ?」「それはそうだけど……災厄者の所に来るなんて……」「力を隠しているからね、普通の領主だと思って手を貸してくれるとありがたいんだけど……もう一人強い人がこの国に来てる」そう早紀はサキエルに頼み常時魔力感知を発動させていたのだ「もう一人?だれ?」早紀は分からないふりをして首を振った。


そう早紀はとっくに気づいていたのだもう一人がマリの姉であることを。


「ここが災厄者たちが居る城……」早紀とマリは目の前の大きな門を見る「どうする?」「門番居ないのかな?」マリが呟くと門が開き中から2人の女性が出てきた一人は緑服もう一人は黄色服だった「どんな御用でしょうか?」早紀とマリにはすぐに分かったこの2人がただ者ではないことに「はい、私たちの国と友好条約を結びたいと参りました」早紀は2人に告げると頭を下げ再び中に入っていた「ダメだったかな?」「そりゃ突然だしね……早紀も突発的だし」と戻ろうとした瞬間また門が開き緑服の女性が歩いてくる「どうぞ」早紀とマリは顔を見合わせるとそのまま歩いて行った。


「レキちゃん、反応は?」シューレイが首を曲げる「うーん?魔力が弱い!相手にもならないよ!それよりも」と目の前に魔法陣が現れる「来るなら事前に連絡してっていつも言ってるでしょ?リミア」シューレイがリミアの顔を見る「ごめんごめんちょっとこの国に私の妹がお邪魔してるらしいからもう1回会おうと思ってね」シューレイは納得した様子で頷く「失礼します」と扉を開き黄色の服を着た女性が歩いてくる「へぇーここにも古代竜いるんだ」「前からいたよー!リミアとは初対面だもんね!」レキレイが笑う「それより報告は?」シューレイが呟く「はい、ただいま『私たちの国と友好条約結んでほしい』と言った2人組が門の前に来ております」「もしかしてあの微かな魔力かな?」レキレイが首を曲げる「まぁ拒否する理由は無いわ入れてあげなさい」シューレイが言うと女性が頭を下げ歩いて行った「それにしてもミンとレイは良く働いてくれるよね」レキレイが笑っている。黄色い服を着た古代竜がミンそして緑色がレイだ「シューレイたちが国交を結ぶなんてね」リミアが笑っている「勘違いしないで、私たちに国交は必要ない、だけどわざわざ来てくれた人を帰らせるわけにもいかないし、面倒だけど相手になるだけよ」レキレイが笑っている「そこらへんは優しいのね、じゃあ私はここに隠れてます、私の妹が来るかもしれないし、もしあなたたちを狙った敵がいれば私が排除するから安心して」リミアが消えた瞬間再び扉が開いた。

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