45話 大災害
「おお~!いい感じだね!」早紀は強化が入っている家屋を見回っている「うーん……この家の壁にクロスになるようにできない?」「分かりました!」「うん!それ入れるだけでかなりの揺れにも耐えられるからね!」早紀はそのまま噴水の前に座る「はぁ……疲れた……さすがに全部の物件調査はなぁ……」そうあの集まりからすでに1か月が経過しているのだ「おつかれだな早紀」後ろから声がかかる「朧月どうしてここに?」「あぁ……心配だったからな、最近ろくに休んでないだろ?あっ……そうそう仕事場と学校も改造は終わったから」「ありがとうー」早紀は大きく頷いた「……それにしても本当に起こるのか?それにここまでしてしなくてはいけないことなのか?」朧月も早紀の横に腰掛ける「わたしにもいつどこで何時に起こるかなんてわからない……でも分からないからこそ、いつでも対処できるようにしとかないといけない……それは戦闘も同じだよ」「なるほど……ふっ……早紀っぽいな」朧月は立ち上がるとそのまま歩いて行った。
早紀は安心し立ち上がると警報音と女子の声が鳴り響く。
[大災害が発生しました!皆さん至急に噴水前に集まってください!]
と妖精、女神、天使が噴水前に集まる。
「マリ!」「早紀!無事だったんだね」マリが手を振る「来るぞ」ウリエルの言葉と同時に地面が揺れる「うわぁ……これは大きい」と早紀が呟いたとたん宙に浮くような感覚に陥る「嘘でしょ!?」早紀はそのまま地面に落ちる。周りも立てないらしい「何今の……」だが一向に収まる気配などなくむしろどんどん揺れがひどくなる。
(サキエル!)
(はい!早紀さん!この地震ですが……間違いなく大災害です……震度は7、そしてマグニチュードは13.9です)
(マグニチュード13.9!?)
とまた突き上げるような縦揺れがおこる。
「これはやばい!」早紀が膝をつく「早紀さん!」ラファエルが這いよってくる「皆!頭を押さえて!」とさらに大きく地面が揺れる「おいおい!いつになったら収まるんだ!?」朧月も叫んでいると今度は横に激しく揺さぶられる「これほど大きいのは私が知っている中でもありません……!」ガブリエルが唖然とした顔になると今度は一回目の突き上げよりさらに強い揺れが襲い掛かるとまたサキエルの警告が聞こえる。
[皆さん過去最大級の大災害が発生しました。]
「分かってるって!うわっ!」とさらに大きな揺れが襲い掛かる「これはまずいの!早紀よ!今すぐ結界を!じゃないと地面が無くなってしまうのじゃ!」ミカエルが叫ぶ「分かりました!」となんとか体を起こすも揺れが激しすぎるためすぐに転がる「無理です!体制が取れません!」「こんなに激しいと飛ぶことも出来んからの……」「なんですの!?いい加減収まってほしいですわ!目が回りますの!」ネイトも転がりながら叫んでいると最後に一番大きな横揺れが来る「キャー!」早紀達は10マイターほど転がる「まだ収まってないですよ!」フレイヤも必死に体を抑えている。
カタカタ……と音が小さくなる「はぁ……はぁ……」早紀は木にしがみついている「おさまったようですね……」「1時間半程でしょうか……」ガブリエルがモニターに何やら打っている。
[皆さんに報告します……ただいまの大災害により村1万、町7000、国6800が壊滅したようです]
「ところでこの声は誰ですの?」ネイトが不思議そうに聞く。
[はい、私は早紀さんの使い能力、サキエルです。これからは早紀さんの代わりに私が色々指示を出していきます]
(あーあ言っちゃった……)
「なんですって!?スキルが……」「あはは……早紀さん……とんでもないとは思っていましたが」ネイトに続きラファエルも驚いたような顔をしている「ということはあれか?前にバスとやらが勝手に動いていたのは……」「おっ……さすが朧月!そうサキエルが動かしていたんだよ。サキエルは物体操作術を持っているからね」早紀は笑いながら朧月の顔を見る。
「ところで早紀これからどうするの?」マリが歩いてくる「ちょっと待ってね!」と早紀は上を向く「サキエル!準備はいい?」[はいマスターかまいません!]「皆!また揺れるから気を付けて!」とみんなは頭を下げる。
ゴゴゴ……と地面が揺れる「何を……」「師匠!前!」ミリが手を振っている「うそでしょ!?」そうマリの目の前には浮いていく地面の姿があった「なんじゃこれは!?」ミカエルも叫んでいる「へぇ……これはすごいですね……」「……早紀天才……」「皆さん!前から壁が!!」と妖精が走ってくる「もう来たの!?」早紀は羽を出し空へ向かう「あれが……津波なの?間違いなくビル300階……以上の高さはある」早紀はまた地面に降りる。
ガタン!と音が鳴り地面が揺れる「きゃっ!」皆はまた地面に膝をつく
[急上昇します!]
という声が聞こえる「皆!しばらく体が重くなるよ!」と早紀が叫んだ時地面が持ち上がる感覚に早紀は地面に頭を打つ「起きれない……」皆も地面にへばりついている「見てマリ師匠!地面がどんどん離れていくよ!」「まさか国ごと持ちあげるなんてな……」朧月が必死に体を起こそうとしている「頼む……間に合って……」早紀は祈ることしかできなかった。
[間に合いません!直撃するため防衛を開始します!]
と巨大な下部分の地面が崩壊し代わりに鉄か何かに覆われていく様子がモニターに現れる「超巨大戦艦のようだね……」その形は戦艦そのものだった。
[直撃します!]
とちょうど半分の所に水が襲い掛かる「きゃああ!」あまりの衝撃に皆が転がる。
[緊急離脱!]
とさらに地面が持ち上がるとしばらくして落ち着くような感覚になった「はぁ……はぁ……」早紀はゆっくりと体を起こす「みんな無事か!?」ミカエルが叫んでいる「なんですの……一体」早紀は道の先まで歩いていく「これは……」皆も早紀の後ろで下を見ている「津波だね……」「つなみ?」ミリが早紀に聞き返す「うん、地面が持ち上がったとき一緒に海ごと襲ってくる現象だよ……ここまで大きいのは初めて見たけど……」「とりあえず‥…助かったの?」ミリの言葉に早紀が笑顔で頷く。
[皆さん!成功です!]
サキエルの言葉に周りから歓声と泣き声が響き渡った。
早紀は安心した顔でモニターを見る。
「あれ?」そうどんどん外観が改造されているのだ「側面にものすごい数の大砲が……」早紀は軽く笑っていると警報音が鳴る。
[これより防衛攻撃の為の武器を展開します]
サキエルの言葉にみんなが首を曲げたとき全員が噴水前に転移される「今度は何が始まるの!?」皆は不安そうに早紀の方を見る「大丈夫!だと思う……」と目の前の森部分に巨大な魔法陣が現れると巨大な3連方砲が3つ現れる「まさか……」と早紀が空を飛んだ時前側にも3連砲が3つ並んでいる。そうこの船は国を丸ごと乗せているためかなり巨大なのだ。そして他には対空砲ミサイル発射甲、そして船の真ん中には大きな穴が現れると巨大なミサイルが設置されている「なんですのこれは!?」ネイトが叫んでいる「これはどうやら……元の世界の武器ですか……?」ガブリエルが呟く「う……うん、そうだね」早紀もまさかここまでいなるとは思わなかったが正直これだけでもまだまだ土地は余っているのだ。
[完了しました。超魔力3連砲六基、魔力砲計16890基、ミサイル発射甲567基、360度防衛レーザー砲一基、巨大ミサイル発射甲一基、魔粒子砲一基搭載しています]
「やばいやばい……まぁ……サキエルの並列演算なら何とかなるか……」早紀は皆の所を振り向く「とりあえず!これで防衛と攻撃は完璧だよ」皆はもう唖然とした顔になっていた「はぁ……もうどうにでもなれですわ……」ネイトがベンチに座る「ところで大きさはどれくらいなの?」今まで黙っていたワダツミが首を曲げる。
[はい、全長60キマイター、幅30キマイター、高さ5キマイターとなります]
「ははっ……もう国ですわね」ネイトが笑う「でもこれで女神と天使たちをここに来させれば」早紀が提案する「なるほど!余っている土地に住めばいいのですね」ガブリエルが手を叩く「確かにそちらの王がいつでも貿易できますね」フレイヤも頷いている「分かりました!私たちは神界と天界に話してきます」とまたガブリエルとアテナが消えてしまった。
[皆さんに地図をお渡しします]
とみんなの前に戦艦の地図が渡された「ここから右に10キマイターの所空き地だねここに女神たちでいいかな……」「はい、我々は構いません」フレイヤが頭を下げる「えっと……前側にも遠いけど20キマイターの所にもあるね……ここは……」「私たちが行くのじゃ」と天使たちが頭を下げた「それであなたたちは真ん中にすればどうでしょうか?」ガブリエルが真ん中の建物を見る「それだと……左側どうするの?」早紀が考える。
[安心してください。左側にはたくさんの戦闘車と戦闘機を配置します]
「なるほど……ならいいか。わかったじゃあ、右側は女神の皆さん!前側は天使の皆さん、私とマリ、ミリ、朧月は真ん中の建物に!妖精の皆さんは後方のここを守ってください!」『はい!』全員が大きく返事をした。




