1話 異世界への転生
「うーん…」
早紀が頭を上げるとそこはどこかの山の中だった。
(あれ…ここは…確か私はあの時トラックに轢かれて…これがいわゆる…)
「異世界転生ですかぁー!?」
早紀は誰もいない森の中で叫んだ。
「とりあえず何かしないと!救急車…そんなもの無いし!そうだ!携帯…何で圏外なのよー!!」
早紀はそのままいろいろな方法を模索しては辞めを繰り返した。
「はぁ…何で…こんなことに…とりあえず人を探そう」
早紀は起き上がり森の中を歩き始めた。
(それにしてもここは奇麗な緑だなぁ…私がいた世界とは大違いだよ…)
「…ってあれ?」
視界の左に小さな左矢印が見える
「なんだろこれ…押しても反応ないけど…まさか…」
早紀は右手を左方向に動かすとなぜか下から様々な文字が現れた。
名前、三河早紀
性別、女性
年齢、18才
職業、冒険者
冒険者ランク
ランクZ
スキル
鑑定・全属性魔法・物体操作術・言語翻訳・痛覚無効・絶対防御・思考攻撃耐性・錬金術
エクストラスキル
自動超速回復
ユニークスキル
【強制解放】【四大天使】
「なんか色々あるなぁ‥よくアニメとか見るからなんとなく分かるけど…ランクZって何これ?大体Fランクじゃないの?鑑定で調べられるかな…鑑定ランクZ」
早紀が呟くと何やら文字が現れる。
[ランクはこの世に存在する冒険者ランクの事です。冒険者ランクは自身のレベルにより変化し、Aから順にレベルが上がっていきます。まずAランクはLv1〜10、A+ランクは10〜50、Bランクは50〜100、B+ランクは100〜150、Cランクは150〜500、C+ランクは500〜1000となっておりますなお1000レベル以上はC+ランクと500ずつ上がっていきますが達成者はほとんど居ません]
「へぇ…なるほど…強さに応じて上がるのね…じゃあ次は…全属性魔法は大体わかるから…鑑定、物体操作術」
[物体操作術とはこの世に存在する剣・魔法・銃など様々な道具を意のままに動かすことが可能です。MP消費はありません。例え魔法などでMPを使い切った場合も疲れることはありません。]
「全部の道具が使える?それって言ってることおかしくない?じゃあ最後の…問題児ユニークスキルか…ユニークということは私だけの特別なスキル…見るだけで強そう…鑑定、強制解放」
[ユニークスキル強制解放は一定時間自身を含む仲間たちの冒険者ランクを強制的に1つ上げることが出来ます。よってレベルも冒険者ランクに合わせて強制的に上昇時のランク最低値まで上がります]
(ん?どういうこと?自身を含む仲間達全員の冒険者ランクを1つ上げる?つまりBランク者を5人集めたら全員B+ランクになって全員が50〜100レベル以内だとしたら固定Lv100まで上がるってこと?)
[正解!]
と文字が現れる。
「でも見たところ支援スキルばっかだなぁ…まぁ…その支援スキルがあからさまに強いのは確か…。さぁ最後…もう1つのユニークスキル…四大天使…これが個人的に1番やばいと思ってるんだけど…鑑定してみようか…鑑定!四大天使!」
[ユニークスキル、四大天使はその名の通り四大天使の力を使うことが出来ます。四大天使はウリエル、ラファエル、ガブリエル、ミカエルで、1回目はMP全消費で使うことができ、2回目以降はMP0で使うことが出来ます。簡単にウリエルは双剣・片手剣攻撃。ミカエルは弓・銃攻撃。ラファエルは回復・超支援型。ガブリエルは召喚スキルとなっております]
「うわうわ…予想通りとんでも無さそう…MP消費も1回きりって書いてあるし…でも1回目は全消費か‥とりあえず明日から試し解放してみようかな…夜遅いから今日はここで野宿……本当はこんなところで寝たくないんだけどなぁ…まあいいや」
早紀はそのまま木の根を枕に寝てしまった。