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113話 すべての繋がり


 「さぁ終わったのぅ」


と閻魔が伸びをしながら歩いてくる。


「閻魔大王様私を殺したのがあの人だったんですか?だとしたらなぜ?」

「ん?そうじゃな……冥王様にも許可は出ている、すべて話そう、あと私の事は閻魔ちゃん!でも大王ちゃん!でも良いぞ!」

「はい……」


皆は閻魔の話を聞き始める。


「まずは早紀お主の……あぁ未来の方じゃ」

「わたしですか?ならば未紀でお願いします」

「うむ未紀があの人を殺したというのは本当じゃ」


未紀は下を向く。


「じゃがあれは仕方のないことじゃ、未紀は助けようとして助け切れなかったんじゃからな?そしてあいつは思い込んだのじゃ、『好きだと思っていた三河早紀が本当は嫌いだったから殺された』とな」

「そんな……」


未紀が膝をつく。


「本当はそこで女神たちが魂を止めておくはずじゃったのだが……怨念がすごくてな……死神に拾われてしまったのじゃろう……その後未紀お前を殺したのじゃ」

「【英雄の少女】時代の頃だよね?」


マリが呟く。


「そうじゃ、あの時からわしが担当することになってな……」

「え?じゃあ私を転生させてくれたのって……」

「わしじゃよ」


皆が目を丸くする。


「そして何故転生させたかと言ったら……君たちも気付いておるだろう?」

「咲人たち……」

「あやつらは死神の力を持っていたのじゃ、じゃがわしたちは手助けはそんなにできん。じゃから未来を強くして送り込んだんじゃ。サキエルを同行者としてな」

「サキエルを!?」


早紀は目を丸くした。


「あぁ……そしてしばらくたった時巻尾がこの世界に何らかの力を使ってきたのじゃ」

「なぜここに?」

「お主を殺すためじゃ。だからそのためにはここの巻尾を殺す必要があった」

「だから私見たことなかったんですね」

「もちろんわしはそんなことはさせるとつもりはなかったのだが……お主が3歳の頃不意を突かれてな……」

「駅のホームで落ちたって言うあれ?」


閻魔は頷く。



「本来はあれで殺すつもりだったらしいが……早紀は特殊でな3年は寝ていたが重体で済んだのじゃ……じゃからわしは何もしなかったのじゃ」

「なるほど……」

「そして巻尾はの人間を使い高校生になった今の先を襲うよう考えた。自殺を狙ったんじゃろう」

「もしかして!ずっと襲われていたのって……」

「巻尾の仕業じゃ、そしてそこにはお主も知っておるだろう?明人がいたんじゃ。その後明人は志願し巻尾に殺されて咲人と合流したって形じゃ」


とてつもない言葉に私は目を見開くしかなかった。


「あと先を高校生の時転生させたのはわしではなく……早紀のお母さん……いまの冥王様じゃ」

「なんだって!?」

「早紀のお母さんが冥王!!?」

「お主らセラエルと会わなかったのか??」

「確か……早紀の進化の時に?」


マリが呟く。


「セラエルは前の冥王様じゃ」

「え??じゃあセラエルの力を使って悪魔族を封印しアルキメデスの封印結晶を作って体が堪え切れず亡くなったって言うのは……」

「作り話じゃ、本当は『セラエルの力を受け継ぎ冥王になりその力で悪魔族を封印した』となるんじゃ。あの時のアルキメデスの結晶は……巻尾が設置した時限爆弾じゃ」

「「「「はあああ!?」」」」


周りから叫び声が上がる。


「何々?」

「なんなんだ??」


真美愛と樺実奈は分かっていないらしい。


「そして……早紀よお主Zランクで最初あれ?とはならなかったか?」

「はい、聞いたことありませんでした。冒険者ギルドでもAランクだと……」

「そもそもランクは本来住む者の階級を表す言葉なのじゃ。階級によってA~Zに分かれていての」

「そうなんですか??」

「巻尾によって強さ=ランクへと変換されたが……本来Zランクは冥界級じゃ、お主のお母さんはわざとその階級にして咲人たちに対抗できるようにしたんじゃ、しかしZランクというものは本来存在しないといわれておった。当たり前じゃろ?冥界者が表ざたになったら大変な騒ぎになる。じゃから一番下のAランクとしたのじゃ。またZ+ランクは冥王級じゃな」

「なるほど……あれ?じゃああの大魔王って……」

「元冥王候補の男じゃな……なんでも壊すの大好きでな……セラエル前冥王のコマンドスキル【無限封印】で封印したのじゃ。内密でな……じゃが巻尾はそのカギを見つけてしまって咲人たちを使ったのじゃ」

「だからめちゃくちゃ強かったんですね……」

「これでまぁ今までの話は終わりじゃ」


閻魔が早紀の前まで歩いてくる。


「お主も冥界に来てもらうぞ?」

「え!?」


驚いたのはマリだった。


「早紀よお主も気付いておろう……もう人間ではないことに」

「それは……」

「ちょっと待ってください!!」


叫んだのは未紀だった。


「今は普通の人間じゃないですか!!話を聞く限り【世界救済】で力を使い果たしたって……」

「【世界救済】は冥界に住む者しか使えない幻のコマンドスキルじゃ。そうか説明していなかったのう……早紀よコマンドスキルの説明覚えておるか?」

「はい、確か……』全ての時間軸、世界線の世界を救済する。壊されたすべての物や人は復活し蘇生する。敵は救済不可能にすることが出来る。自分自身の今の能力をすべて失い転生者ならば全員元の世界に戻る。元の世界も破壊されていれば救済する』でした」

「うむ、記されておろう?『今の能力を』と」

「え??」

「その時の早紀の能力は【サキエル】の能力じゃ、お主サキエルと一体化したんじゃないのか?」

「それって……!」


早紀は思いついたかのように目を丸くする。


「今のお主の体内からはもう冥級の魂が宿っておる。つまり……あらゆる仮契約……そしてサキエルとの一体化……これにより根本的に変わって冥界人になったのじゃ……じゃから冥界に来るしかないんじゃ」

「早紀……」


マリが不安そうな顔をする。


「まぁ一つだけ方法があるとするならばじゃ……今の種族を全て変更し能力を失い最弱状態でマリ達のいる世界に行くという方法があるが……どうする?」

「え!?ここには……?」


未紀が泣きそうな目をする。


「ここに住むのは無理じゃ……なんせあの時死んだんじゃからな、今回はたまたま冥王が死神を倒すために生まれ変わらせたのじゃ……まさかわしが出るとは思わなかったであろうな……さあどうするのじゃ?冥界に来たらそのままお母さんに会えて一緒に暮らせるぞい?」


早紀は下を向き考える。ずっと一緒だったマリ達と一緒に暮らすのか……そしてお母さんとずっと一緒に住めるチャンスがあるから一緒に住めることを選ぶのか……。


「私は!」


早紀は閻魔大王の目を見ながらはっきりと話した。

残り1話となりました!!皆さんここまでありがとうございます!最後駆け抜けましょう!

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