102話 意外な勝利
「咲人！もう終わりだよ！」
早紀は剣を咲人に向ける。
「堕天使も悪魔達もやられたか……まぁそうだろうな」
と咲人が拍手をした。
「なんじゃと？」
と目の前にまた悪魔や堕天使達が現れる。
「いったい……どうなっておるのじゃ……」
ミカエルたちは目を見開く。
「残念だったな、俺の能力は【自動蘇生】だ、さぁ……第2ラウンドを始めようか」
とまた突っ込んでくる。
「はっ！聞いたか？だからお前らは負けるんだよ！」
「ルシファー貴様……」
と切り裂いていくがすぐさま蘇生されてしまう。
「きりがないです！」
ガブリエルが叫ぶ。
「ふははは！どうだ！俺の……」
「残念」
後ろから咲人に剣を突き刺したのはゼルエルだった。空間を霧出てきたのだろう。
「貴様……」
「【バースト！】」
と大爆発を起こした。
「ゼルエル！ありがとう！」
「はい！早紀さん！これで安心……」
「うーんどうやら意味がないみたいだねー」
樺実奈が見つめる先には復活する咲人の姿があった。
「まさか！蘇生……」
「お兄様は死なせませんよ」
「まさか【自動蘇生】持ちが2人とは……同時に倒さないと意味がないということか」
朧月が呟く。
「2人同時！？そんなめちゃくちゃな！」
未紀が叫ぶ。
「いえ……あなたたちの力を合わせればいけないことはありません。私はあの大魔王を相手にします」
ミレイが大魔王の顔を見る。
「ミレイ様私もお手伝いいたします」
「お願いしますサリー」
2人はそのまま大魔王と対峙した。
「早紀……どうするの？」
マリが早紀の顔を覗き込む。
「私たちは私達らしく勝つよ！」
「そう来なくっちゃ！」
ミリが剣を抜く。
「さぁ！始めようか！」
早紀達は一斉に咲人たちに突っ込んでいった。
「はあぁ！」
「おらぁ！」
「くっ！」
「きゃあ！」
「なんだと！？」
咲人の一撃でマリ・ミリ・朧月が吹き飛ぶ。
「ユグちゃん！」
「任せて……【開眼】」
「ほう……多少ましになったか」
「お兄様……」
「「君の相手は私達だ（よ）」」
「邪魔を……」
美崎の前に立ちふさがったのは灯里、真理愛、樺実奈だった。
「俺もいるぜー！」
と灯里の背中から明人が現れる。
「ふっ！」
ガキーン！とマヤの剣により受け止められた。
「なんやいたんか……」
「あまいな、お前の相手は俺だ」
「じゃあ私も」
「俺もだ」
明人の戦闘相手はマヤ、ラミ、刹那だった。
一方その頃
「オマエラ……タオス！」
大魔王がミレイに口でレーザーを放つ。
「危険だと判断。相殺し、反撃します」
とミレイも同レベルのレーザーを放つ。
「相殺度100％排出量さらにアップ」
とレーザーがどんどん大魔王に向かっていった。
「ナカナカヤル」
と大魔王がミレイを殴る。
「衝撃受け流し度99％ダメージはほとんどないと判断します」
とミレイは一瞬で消えると大魔王のお腹を蹴る。
「ぐう」
大魔王が軽くわめく。
「やああ！」
背中からはサリーの大魔法攻撃が光る。
「これで終わりです。【魔封じ結界】」
と巨大な結界が大魔王を包む。
「【インパクトショック】」
ミレイが詠唱を終わると結界がどんどん小さくなっていき……大爆発を起こした。
「グルルルルア……」
「相手の損傷度80％。ダメージは与えられると判断しました」
「マダ……コレカラ……」
大魔王は超巨大な剣を持ちミレイの突っ込む。
「【雷剣】」
とミレイの手から稲妻が出るとそのまま剣に変わる。
「うおおお！」
と上から剣が振り下ろされる。
バキーン！と音が鳴りミレイの雷剣と交わり合う。
「グヌヌ……ウゴカン……」
「当たり前です。私は最強メイドロボット……ミレイです」
とそのまま大剣を弾き飛ばす。
「【雷切】」
ミレイの剣が一層光り輝くとそのままミレごと光となり消えた……。
「ナンダ……グワ！」
大魔王の片腕が吹き飛ばされたのだ。
「【雷切】使用した結果バッテリーを大幅消費……残りは一週間分です……もう能力は使えません。剣のみで戦います」
「クソガ！ザコノ……ブンザイデ！」
「ふっ！」
ザシュ！と大魔王の体にどんどん傷が入っていく。
「ウオオオ！」
と今度は蹴りでミレイを襲う。
「無駄です」
ミレイは足で相殺するとそのまま右手で腹を殴り大魔王を吹き飛ばした。
「クソ……オレハカツ……」
と大魔王は手で星たちを集めていく。
「ウオオオ！」
とそのままミレイに投げつけた。
「あり得ないほどの高圧力……ですが！」
ミレイはその物体を剣で分断した。
飛び散った破片はあまりの質量によりほかの星を破壊していく。
分断した斬撃はそのまま大魔王に向かっていく。
「フン！」
ガキキキ……と大魔王が巨大な斬撃に押されていく。
「ウオオー！」
と斬撃を破壊した。
「クッ……オレ……マダヨワイ……ダガ……カツ！」
とさらに速度を上げミレイに突っ込む。
しかしミレイはすべてを躱し攻撃する。
「はあ！」
とミレイの蹴りが大魔王に入りそのまま吹き飛ばされ恒星に激突し破壊した。
「さすがですミレイさん」
サリーが飛んでくる。
「サリー油断は禁物です。まだ死んではいません」
「マダ……マダ……」
「これで……終わりです！！【雷切】」
ミレイはそのまま突っ込む。
「ウオオオ！」
と大魔王が剣を振り下ろしてくるも……。
剣ごとたたき割り大魔王が2つに割れた。
「【獄炎！】」
サリーが叫ぶと大魔王は炎に包まれ消えてしまった。
「生命活動停止確認。生存確率0％よくやりました。サリー」
「ミレイさんのおかげです！」
「……今の【雷切】によりバッテリー残量切れとなりました。スリープモードに移行します」
とミレイはそのまま倒れた。
サリーはミレイを慌てて光速充電器まで持って行った。
