30話 託された正義
ロード
「正義の無い光景に俺の崇拝と正義が負けてきだしているのか?
ふざけている!俺の正義マグニに対応し出しているそれが正義の欠片も無いのにか!」
ライル
「正義の欠片も無い
いや、正義にすらなってない!
俺はもうトランスレイド所持者である事の重要性すらどうだっていいさ
俺にも時間がねぇよ
時間がねぇからさ、伏線にもなっていない物言いでもいいだろ?
起動兵器マグニとなった段階で何か弾けていた
カルヒナも母竜も俺に全て託している
魂は答えてくれねぇよ
あんただってそうだろ?」
ロード
「友は確かに答えてはくれていない
これもまた崇拝の一つなのかもしれない
それでも俺は正義という一括りで信じているんだ
それを」
ロードも正義を強くして魂ドライの攻撃を増幅させる
ライル
「だからさ…俺はもう思うがままでいてぇんだ
だから今こうして俺はお前に何も考えずに
今思ってるありのままで「対峙」しているんだ…!」
対峙している
それはライルにとっての正義であった
ロードがそう感じた時には遅かった
ドライの攻撃よりもライルの攻撃力が勝った
そして魂射撃はロードへと命中していった
ロード
「俺にお前の魂が貫通したぞ
お前のトランスレイドの正体は
誕生が「黎明」
進化が「対峙」
その正体は、お前が駆け上がるための立派な伏線だ
俺は正義の為に生きていた
そして俺はクインツの正義に従ってやった
そして俺はまた正義の在り方が違うライル お前に出会ったよ」
ロードは魂射撃によって崩れる
しかし死ぬ事は無い
ライル
「俺はロードには死んでほしくねぇよ」
ロード
「お前の正義は俺が理解した」
クインツ
「約束のエルドラドももうすぐだ」
クインツは死神竜と一緒にこちらへと向かってきていた
ロード
「ここがちょうどエルドラドの条件ポイントだからな」
クインツ
「ロードとライルが瀕死状態の今こそがエルドラドを行くのにタイミングが良い」
クインツはそれを待っていた
死神竜は咆哮する
すると転送紋章が浮かび上がる
転送紋章へとクインツは向かっていく
クインツ
「死神竜と共に行くものだけが選ばれる
エルドラドでメタ構築で良質な世界へ変えるだけだ 案ずるな」
ライルは瀕死状態であっても立ち向かおうとする
ライル
「良質な世界にはな…誰がいるんだ?」
ライルは一歩一歩前進していく
ロードはその背中に正義を見た
ライル
「だーれもいねぇよ…俺達が邪魔なんだろ?
つまりはマグニ者が生存しない世界だって事だ そうなんだろ?クインツ!」
クインツは笑った
クインツ
「そこに気が付いたのか
研ぎ覚ます能力だけはある そうだぞ
だがな、良質な世界程良いものは無い
それこそが世界への追及の正しい在り方だ
ロード お前もこれが正義だと思う…だろ?」
クインツは蜘蛛の巣マグニで
ロードの正義マグニへ干渉する
それでもロードは
ロード
「俺は正義というものを今変えた
干渉されようとも、俺の正義は捻じ曲げないって決めた
俺は…こいつの正義と共に駆ける…!」
ロードは蜘蛛の巣マグニの干渉へ強引に正義マグニでねじ伏せる
クインツ
「ロードは死んでもいいのか?
私の蜘蛛の巣マグニを強引に変えるという事は
ダメージに加算されるのだぞ?
そこまでしてまで
自分の生命を失ってまでも…やれるというのか?」
クインツは信じられないでいた
自分の生命さえ失う前提のその力の解放を
ロード
「あぁやれるさ」
ロードはそう言って無限狂住人を発動した
ロード
「久しぶりに精一杯のありったけの友の魂を復活させた」
無限狂住人によって大勢の魂が復活して
ライルへと体当たりする
ライル
「ロード!」
ライルがロードへ振り向いた時
ロードは笑顔で笑った
ロード
「己の正義を貫けよ青年!」
そしてロードの魂が抜けたのを意識的に理解したと同時に
転送紋章と共に
死神竜とクインツとライルはエルドラドへと転送された




