20話 旧ギア研究所
~旧ギア研究所~
旧ギア研究所では廃品処理の山があった
そこで、エリスはエネルギーを回収していた
残りの廃品の山から徐々に自分へのエネルギー変換していく
エリス
「リングランドからは旧ギア研究所を利用する権利と共にマグニナンバーズになった
マグニナンバーズになった理由は博士を探す為なのよ」
博士との出会いは
初めての涙だった
~エリスの回想~
エリスは酷い虚弱体質であった
虚弱マグニというマグニの中で最も脆弱なマグニ気質だった
その影響で誰一人
エリスには練り歩ける術が無かった
しかし博士は違った
ギア研究所へと連れられて
マッドサイエンティストな博士が笑いながら語りだす
ギア博士
「私が研究をしているのは、私よりも優れられなかった人間を救うためだ
いや、違うな 君みたいに根性を出す事の出来なかった人間を救うためなのだ
マッドサイエンティストとは、世界を構築し治せる者の事を言う
私はそういった人間になりたいのだ」
エリスは虚弱マグニの影響で既にカプセル状でしか生存不可能だった
生存時に見つかったのは、病気に侵されたような姿だった
ギア博士
「クロコダインでは骸骨のように溶けても生存するというが
君の姿はそれに近かったなぁ それでも虚弱マグニでも君は生きていた
それは私を欲していたからだ 私のようなマッドサイエンティストを欲していたからだ
ならばこそ私は研究を続けるのだ」
虚弱マグニというカプセル状の生存者エリスは
博士を見つめていた
エリス
≪人の奥にある心というものをその時知った≫
そしてエリスの世界は始まりを迎える
カプセル状で生存した虚弱マグニの身体は魂だけとなって
その魂が機械生命体へと変換されていく
ギア博士
「機械マグニ+生命体マグニの組み合わせ
これが私の傑作である
なぁ1番目の機械生命体クロックギアエリスよ」
エリス
≪そしてその時に
初めての涙を迎えたのだ≫
エリス
「博士
私の根性、見ていてね」
実験体のナンバー1であるエリスは
世界をマッドサイエンティストの遂行通りにしていく
マグニナンバーズとして名を馳せる前に既にそれを構築していった
ライルがレジスタンスとなる前の話だ
計画上の邪魔なものには、あらゆる計画を企てて世界をあるべく姿へとしていった
ギア博士
「この世の工程を変えるのだ」
遂行をしてからの戻り途中で
崖で連絡を取るエリス
エリス
「ナンバー20
遂行通り事を成したようね こちらに来なさい」
ナンバー20
「了解」
しかし途中で崩れ出した
エリス
「どうしたの?ナンバー20!」
ナンバー20
「制限時間…か」
エリス
「制限時間?」
ナンバー20
「そうか ナンバー1はこの事を知られていないのか」
エリス
「どういう事!」
ナンバー20
「まあ、博士は良い奴じゃないって事だよ それじゃあな」
ナンバー20はそのまま地上にある国へと落ちていく
ナンバー20
「あ、一つ言っておくと
俺は元々誰かに売却された存在だ つまりは廃品レベルの存在だ」
そして制限時間となり
国の電気マグニ諸共破壊して爆破させ国を滅ぼした
~ギア研究所~
エリスにも
機械生命体の制限時間が出始めた
その制限時間に対しての反応をする
エリス
「博士 これは?」
ギア博士
「君はよくやってくれた これは機械生命体の998番目のメトロだ
今回は異空間探索用の異空間マグニを組み合わせた
初期番号には制限時間というものがある
制限時間が来れば機械生命体は滅亡するのだ
滅亡の引き金の魂の爆発が訪れる
機械名生体の初期番号は、この魂の束縛が完了できなかったのだ
だから制限時間が存在する
そして機械生命体の最終番号はこのメトロで終了となる
私は世界を構築するための算段を構築している中
君の感じた博士からは遠ざかったのだよ
それではな エリス君 もう君とは出会う事は無いだろう」
エリスは博士に手を伸ばす
しかし、異空間マグニの異空間能力によって
魂への冒涜を始める
機械生命体達が壊れ始める
機械生命体達
「私達は初期番号では無いのに…」
ギア博士
「そうだよ 初期番号以外ももう必要が無い
初期番号の機械生命体だけが生き残れるが
制限時間付きだ 朽ちていくだろう」
魂への冒涜を異空間マグニによって干渉する事が出来るのは
初期番号以外の制限時間という束縛が無くなった機械生命体限定だった
そして壊れ始める
エリスはそれでも博士へと走ろうとするが何者かにつかまれる
それは初期番号達だった
初期番号の機械生命体
「まあ聞けナンバー1」
「初期番号にだけは
魂をエネルギーにする装置があるんだ 変換マグニがな
初期番号にだけあるのは、かつての博士が必要と思っていた要素だ
しかしもうそんな博士はもういないよ」
エリス
「ナンバー28
もうやめて あなたの制限時間が尽きる」
ナンバー28
「そう、尽きる だから私はナンバー1の糧になって生存するのよ」
エリス
「待って それは死を意味する…」
ナンバー28
「違うのよ 生存し続けるのよ」
マッドサイエンティストのギア博士は
次の製造番号となるブリキを構築する為に旧ギア研究所を後にした
破壊されていく中を去っていく
エア助手
「ナンバー1はもう必要ないのですか?まだまだ救いがあると思いますが」
ギア博士
「ではあなたが残りなさい 誰もいつかないこの研究所に」
エア助手
「いえいえ 私はあなたのおそばにますとも」
ギア博士
「やれやれ 洗脳マグニもここまで洗脳しているとは 困った」
エア助手
「?」
廃品処理として吐き出された旧ギア研究所の傍に存在する初期番号とガラクタの山
そこには生存をしていた初期番号ナンバー1のエリスが存在していた
エリス
「みんなの魂のおかげで私は生きているの」
~エリスの回想 終わり~




