19話 無限狂住人
母竜は辺りを紅火山灰隕石で埋め尽くす
辺りが隕石だけとなって降り注ぐ
ロード
「これは絶対に紅火山灰が入手できない事を意味する
掴み取れば出現条件が整って、掴み取れた者は即死を意味するからだ」
ロードはそのままアクセスポイント外へと向かう
紅火山灰隕石が飛び交うその地へと向かう
ロード
「一つ忠告しておくとだな
アクセスポイントにいる間だけ 私の情報が利用される
という事はそこは全く意味の無い場所だぞ
死にたくなければ私の周辺にいるのだな」
ライルはそのままロードへ向かう
しかしそれを忘れていた
振り返るとエア助手はそのまま紅火山灰隕石の餌食となっていた
もう、体の損傷すら無いまでに欠片となっていた
ロードの周辺で紅火山灰隕石を見る
ロードは剣を持ち抱えて、一閃一閃が紅火山灰隕石を綺麗に斬り真っ二つにする
そしてロードの左右にだけ逃げるように落ちていく
ライルはこの攻撃の動作を知っていた
ライル
「戦闘狂兵士だろう ドライと同じ雰囲気があるぞ」
ドライと同じ雰囲気を察知していた
ロードは戦闘狂兵士だった
ロード
「お前の事は知っているよ しかもトランスレイド所持者だろ
ファングニール王からも影から見守ってろと言われていた
私はいつしかリングランド王の元へとやってくると分かっていた
私にはエルドラドも世界征服も必要無い
私は戦闘狂兵士だ
そして友という戦闘兵士達との戦いの最中での見えない友情の為に
私は今ここにいるだけなのだ」
そんな戦闘狂兵士でも母竜には全く攻撃がつながらない
攻撃までにいかない 紅火山灰隕石によって全てを遮られる
ロード
「母竜は並の兵士では歯が立たない
しかし私は戦闘狂兵士だ そしてとびっきりの見えない魂が私の中で眠っているのだ」
ロードはトランスレイドを発動する
ロード
「呼び覚まされろ 無限狂住人」
【無限狂住人】
≪自分の中で、戦闘兵士の魂が生存し続けている
外部へと放出する事が出来る≫
ロード
「数々の戦場で数々の私の友が破れ散っていった
しかし私の中で永遠に生き続けている
魂までは誰にも奪わせない」
全ての戦闘兵士の魂がロードの中で生きていた
その魂の存在の戦闘兵士が一斉に母竜へと切り刻む
母竜は払おうとするが
戦闘兵士は首へと切り刻んでから尻尾を切り刻み
その後に腹へと切り刻む
ロード
「いくら母竜であっても、切り刻む場所を変え続ける事で
状況を困惑させられる
いくら強くても戦闘スキルまでは変えようがないからな」
ロードは止めの攻撃をしようとする
ライル
「やめろ
俺は母竜を見つけろと言われたんだ 殺すとまでは言われていない」
ロード
「しかし倒して連れて行かなければまず連れていけない」
ロードは攻撃をやめる事は無かった
ロード
「行くぞ 友よ」
そういってライルの肩から飛んで行って
空中でロードの攻撃 羅刹波動剣を繰り出した
【羅刹波動剣】
≪タメ攻撃能力 一回攻撃するまでにかなりのタメを必要とする
そのタメが終わるまでは力を存分に発揮出来ない
少しでも力を発揮すると、そのタメゲージは無くなる≫
母竜の首を切って
そしてロードは持っていく
一人の力ではどうにもならないが無限狂住人の戦闘兵士達と共鳴し合う
ロード
「それじゃあな
私はいつでもお前を見守っているぞ」
そして最後に
ロード
「ファングニール王は旧ギア研究所にいるぞ」
孤独のクロックギアエリスの領域に居ることを知らせた
ロードがいなくなった紅火山では
その場所の在り方が失われてあった
母竜の身体だけが存在しており
火山灰となって塊と化した光景
そしてその火山灰の塊が数多の犠牲者の姿だという事を察知して
ライルは悲しみを抱いた




