第5ラウンド~そろそろ知恵熱が出る?~
社会人には常識だろうが――手を組んだからといって裏切らないと考えるのは甘い。
しかしてその一方――先に裏切った方が負けるというのも真実だったりする。
まあ、あれだ。
とかく人の世は生きづらい。
* * *
さて。
そんな戯れ言はさておいても。
此度の同盟――かなり不安定である。
この同盟の根幹はこうだ。
「同盟相手には1から3以外で攻撃して回復させる、敵対相手には1から3で攻撃で削る」
が、しかし。
ここで問題になるのが7から10の取り扱いだ。
トラップの絵札の効果値になるため二分の一になるため、回復量は6と7の確率が高い。
逆に言えば8から10までで攻撃されると回復しきれない可能性が高いのだ。
そう考えると安全なのは5と4のみという恐ろしいことになってしまう。
5と4。わずかに8枚である。
プレイヤーがまだ4人ものこっている以上偏りを考えれば手元にないことも十分考えられるわけで。
その時。
それを裏切りと見るか否か。
ある意味それが大きな分岐点であることは俺にも分かった。
* * *
さて、それはさておき俺のターン。
ドローしたカードはハートの7だった。
うーん……ハートか。
トラップにせざるをえないが……防壁となるユニットが欲しいな。
手札は6枚。ハートの10と7、クラブのQと9と6、ジョーカー。
……ジョーカーの使いどころが難しいな。
まずは手札を増やすか。
「俺はハートとクラブの2でモーリスを攻撃」
「ダイヤのクイーンを使用しますぞ。効果によりワンドローですな」
モーリスのHPが4に戻る。
……手札を増やしにきたか。
地味にモーリスガードが堅いんだよな。
エース三枚押さえてる所も見過ごせない。
ともかく引いたカードはスペードのQとダイヤの7だった。
「俺はスペードのクイーンをユニットに。トラップを三枚配置してターンエンドだ」
「我輩のターン。ドローしますぞ」
このモーリスのドローでデッキアウト。墓地のカードがデッキになる。
「ユニット全てでマサムネを攻撃ですな」
「2だけダイヤの7を使うよ」
俺のHPが3減って13へ。
モーリスが4枚引く。デッキは残り一枚。墓地には俺の使ったダイヤの7のみ。
……あっぶねええええええ!!
アーサー一枚も追加引き出来ねえな……。
「ダイヤのクイーンをユニットに。三枚トラップを配置してターンエンドですな」
なにげモーリスの追加引き四枚が恐ろしい……。
こええな。デッキアウトで殺されそうだ。
「……オレのターン、ドロー」
とはいえ、アーサーのユニットに追加引き効果のあるものはないのだった。
アーサーは淡々ととしたものである。
「ダイヤの5でマサムネをコウゲキ」
「ハー……」
ハートの10を使うといいかけて。
ぴたりと口を閉じる。
この時点でデッキは一枚。俺の使ったダイヤの7のみ。
――ならば。
「俺はスペードのジャックを使う」
「――。ノーガード」
おお、アーサー分かってくれたか。
アーサーのHPが6下がって14に。
だけどなにより――
「ジャックの効果で一枚ドロー」
俺はダイヤの7を引いて――墓地のスペードのジャックがデッキに。
これで――墓地カードなしデッキ一枚でエリオットのターン。
「ハートの6をユニットにして、トラップをイチマイハイチしてターンエンド」
アーサーのターンが終わる。
ターン開始のドローは必須だ。
「……………守りに入りすぎたかなあ」
天を仰いで――エリオットはそう呟いた。
「ドロー」
プレイヤーエリオット――敗退。




