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すろら!!  作者: 的菜何華
四日目~不壊城編~
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続・第二ラウンド~東京人は友達少ない~

「俺はクラブの2をユニットにして、クラブの2とハートの2でモーリスに攻撃だ」

「……受けましょう。トラップ、マジック共に使いません」

「では、順番に処理します」


ディーラーはこんな時でも冷静だ。


「マサムネ様がクラブの2でモーリス様を攻撃」


俺のクラブの2がレスト状態になり、モーリスのHPが20から18へ


「マサムネ様はクラブの2の効果でデッキからカードを一枚引きます」


俺はカードを一枚引く。

――スペードのキング。


「続いて、マサムネ様がハートの2でモーリス様を攻撃」


レスト状態になるハートの2。

モーリスのHPが18から16へ。


「マサムネ様はハートの2の効果でデッキからカードを一枚引きます」


引いたカードは――スペードのジャック。

これで俺の手札は4枚。

ううん。若干心許ないか……?


「……ディーラー。このタイミングでトラップを増やすことは出来るか?」

「可能です。トラップカードの設置、ユニットの召還、ユニットでの攻撃は任意の順番で行うことが出来ます。マサムネ様はまだトラップの設置を行っていなませんのでこのタイミングでトラップの設置が出来ます」

「じゃ、手札から二枚をトラップにしてターンエンドだ」


二枚のスペードをトラップにして――ターンエンド。

次はキティのターンだ。

さて、彼女がどうくるか……?


俺の手番でモーリスがトラップやマジックを使わなかったのはさっきの「猫猫同盟(仮)」の為だろう。

キティが攻撃してくるかもしれない状況でトラップやマジックが減るのを嫌がった、というところか。


「……一枚ドローするにゃ」


キティの手札は0枚。

スペードの3がユニットで、残りは全てトラップだ。


「……ここでメッセージを飛ばすにゃ」

「相手を指名してください」

「……エリオットにゃ」

「では、三分間。――どうぞ」


訪れる沈黙。

なんとなく耐えられなくなって俺はアーサーに話しかけた。


「……もしかして、アーサーは攻撃して欲しかった?」

「……ナンダ?」

「いや、手札いまいちなのかと思って」

「……サア、ドウダロウな」


薄く、薄く。

アーサーは笑う。

口調と相まって――ひどく非人間的な笑みだ。


「――ズイブンとオシャベリだな。『幸運の星(ラッキースター)

「黙りこくって、策略を巡らして? ――そんな生き方が出来れば俺はここにいないよ」


本当――言われなくても分かるようなコミュ力があれば。

何かが変わっていたのだろうか。


「――ぶっちゃけダチもそんなにいないし」


学生の頃はあんなに簡単だった――友達になると言うことが。

社会に出るとこんなに難しくなる。

といって学生時代の友人とばかり会っているわけにもいかない。

そういうわけで――リョーマは。

得難い友人である。


「……イガイだな」

「よく言われる」


苦笑した。

周りから見ると人当たり良く輪にとけ込んでいるように見えるらしい。

確かに輪にいることは苦にならない――むしろ楽しい。

だけど――それと友達かどうかは。

別の問題だ。


「メッセージ、終了しました」


ディーラーの声が響く。


「――スペードの3でモーリスを攻撃するにゃ」

「マジックを使用ですな。クラブの4」


モーリスのHPが16から15へ。

地味に削れてきた。


「モーリス様ダメージ1です。キティ様はスペードの3の効果で一枚ドローです」

「ドローするにゃ」


引いたカードを無表情でキティは見て――二枚のカードを伏せた。


「二枚トラップにしてターンエンドにゃ」


……ふうん。ユニットの追加はなし、か。手札も0枚で変わらず、と。

1から3もクラブのカードが来なかった、んだろうな。

トラップが6枚……ガード堅いな。


「我輩のターンですな。一枚ドローしますぞ」


トラップが一枚、手札が二枚のモーリス。

とにかくここで手札を増やしたいところだろう。


「……ふむ、ハートのエースをユニットとして召還。両方でマサムネ殿を攻撃といきましょうか」

「ノーガード。トラップ、マジックなしだ」


序盤はとにかく手札を増やすのがメインだな……。

エースだとマジックも使えないし。

逆に後半戦は並べたユニットで殴り合いになる、か。


「マサムネ様、二点ダメージ。モーリス様二枚ドローです」


クラブとハートのエースがレスト状態になり、モーリスは二枚ドロー。


「……ふむ、一枚トラップを配置して終わりですな」

「オレのターンだ」


続いては――唯一特殊効果なし(バニラ)をユニットにしたアーサー。

迷いなく一枚ドローして――


「イチマイトラップをハイチしてターンエンド」


……うおっ?

攻撃なしかよ。

手札事故か?


確かに1から3までがなければこの段階で攻撃する価値は薄い。

ならばユニットをレスト状態にせず防御可能なままに残した方がいい。


1から3――12枚。

それが五人に分配されている事を考えれば手札にないこともあり得るだろう。


ただここでの追加引きなしはキツいんじゃないか……?


いや。

そうでもないのか……?


引いたカードをユニットではなくトラップにしたところをみると――おそらくは絵札。

少ない手札、と見てうかつに攻撃すると足下すくわれるか……?


「一枚ドロー……いや、ここは先例にならおうか」


エリオットはデッキに手をかけたまま悪戯っぽく笑う。


「カードを公開しよう。そのカードがハートならキティ、クラブならマサムネ、スペードならアーサー、ダイヤならアーサーを攻撃する」

「……ギャンブラーだな」

「そうだよ? 知らなかったかい?」


くるりと。

ひっくり返されたカードは――


クラブのJ。


「――ハートの3でマサムネを攻撃だ」

「……ノーガード、マジック・トラップなし」


ハートの3がレスト状態になり――俺のHPが15になる。


「ハートの3の効果で一枚ドローするよ」


そのカードを見て――無表情。


「手札から一枚トラップにしてターンエンドだ」


これにて――第二ラウンド終了。

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