プロミネンスストーム~やっぱ魔法強い~
『ベット確定。ウロボロス側:正規船五隻及び搭乗乗組員及び搭載設備、並びにブラン・レザール氏の身柄』
『ベット確定。レーヴェ側:転移妨害装置並びにレーヴェ社所有船及び搭載設備』
『ウロボロス側勝利条件:旗艦の無力化』
『レーヴェ側勝利条件:旗艦の無力化』
『ベット確定いたしました。五秒後に戦闘開始します』
『四秒後に戦闘開始します』
『三秒後に戦闘開始します』
『二秒後に戦闘開始します』
『一秒後に戦闘開始します』
『戦闘開始です』
「紅炎乱舞!!」
「レーザー行くっす!」
無機質なアナウンスが船内に響くと同時にが漆黒の宇宙空間を赤き炎が埋め尽くし――光線が闇を切り裂く。
空気のない宇宙空間には存在しないはずの――炎。
魔法変換器を介して出現したそれが横一列に並んだウロボロス正規船の外壁を舐め――光線がその隙間に潜り込む
「ちぃっ!! やっぱ耐熱処理されとったか!!」
「……まあ、向こうも宇宙船だからな」
腐っても正規船。
その辺の非正規船とは訳が違う。
「転移妨害装置、正常に作動したぞ。囲まれるとまずい。後退する」
「了解」
左翼に一隻、右翼に一隻、中央に俺達、後方に転移妨害装置とその護衛艦――という布陣を維持したまま後退。
対して敵は両翼から回り込み包囲する構えだ。
「ドーザン弾薬まいといて!!」
「承知!!」
ぎらりとドーザンが笑う。
その目は――完全にイっちゃってる。
「ファイアアアアアアアアアアアアッッッッッッ!!!」
「おい!? 全部まくなよ!?」
「ふはははははははあっ!! まかせろおっ!!」
「めっちゃ心配なんですけど!?」
これだから、火力絶対主義者は……。
だが、そのかいあって敵の進軍が止まる。
そして、船首がぐりんとこっちを向く。
「! カバー入ってください!!」
指示を出したのと敵船からがしゃりと砲台がポップアップしたのが同時。
ドガガガガガガガガガッッッッ!!
右翼と左翼がシールドを展開し盾となる。
「セイメイ!!」
「ういっす!!」
シールドの隙間を縫って繰り出されるレーザー。
しかし、それは僅かに外壁を傷つけたに留まる。
もともとが牽制用の武装だ。仕方ねえっちゃ仕方ねえが……。
「……竜巻発生」
だが、僅かに乱れた隊列の隙間をノブナガ見逃さない。
召還された圧倒的な空気の渦が二隻の敵船を飲み込んで荒れ狂う。
「ノブナガ、それもう一発撃てる?」
「回復すればなんとかってとこやね」
MPポーションを空けながらノブナガが言う。
……流石にMP消費がデカいか。
ヤバいな……。このままじゃジリ貧だ。
ステータスの低さが重ね重ね悔やまれる。
「……旗艦目指して突撃する。総員用意!」
「ラジャっす!」
「了解」
「まあ、それしかないわな」
削りきられる前に――仕留める。
それしかない。
「右翼! 左翼! 突撃しますんで援護を! 護衛艦は転移妨害装置第一で!!」
『『『了解いたしました!』』』
そして――。
俺達は敵旗艦めがけて突撃する――!!




