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奇跡の胎動  作者: めい
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1-2


胸の奥で、不意にもう一つの鼓動が確かに響いているのを感じた。

それは瑞希自身の心臓の音とは違い、小さく、弱々しいけれど確かな存在感があった。


「どうして、こんなことが……」

声にならない問いが胸に込み上げる。

何度も自分に言い聞かせた。

「これは間違いだ。ありえない。」


しかし、目の前に広がる現実は容赦なかった。

誰にも話せず、ただひとり、静かな診察室の片隅で、瑞希は震えていた。


翌日、島の月一度の産婦人科医・白石真理子が診療所にやってくる。

彼女は都会の病院から派遣されてきた若い医師だったが。


瑞希は迷いながらも白石にすべてを打ち明ける決心をする。

白石は最初、半信半疑だったが、詳しい検査と問診の末、事態の異常さに気づき始める。


こうして、島を揺るがす奇妙な現象の真相を探る旅が始まった。



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