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第16話 そんな彼女のアドバイス

 

 隆は驚く様子はなかった。

 「ははっ、……まぁ、なんとなくは知ってた」


 「え。そうなの?」

 むしろ、驚いたのは俺の方だった。


 学校じゃ、手は繋いでないし。

 なんでバレてるんだ?


 「だって、片瀬さん分かりやすすぎ」


 「わ、わたし? そんなことないし」


 「だって、片瀬さんの待ち受け、蒼の写真でしょ?」


 あー、それはバレるよね。

 というか、一歌のセキュリティ意識低すぎだろ。


 一歌は下を向いた。

 「だって、付き合ってるんだからいいじゃん。いつも見たいし」



 ドガッ


 俺と隆がニヤついてるのが、気に入らなかったらしい。


 一歌に蹴りを入れられ、隆は頭をはたかれた。


 俺は隆に言った。


 「たぶん、この凶暴さに耐えられんと、飯島(美桜)とも付き合えんぞ?」


 隆は笑った。


 「飯島さんの彼氏になれるなら、これくらい余裕。告白がうまくいったら、ダブルデートしような」


 なんか尊い笑顔だと思った。

 そして、なんとなくフラグっぽい。


 戦争に行く時に言っちゃいけない奴だ。



 そんなこんなで、服屋を出て、カフェで作戦会議をすることになった。

 

 一歌の正面に、俺と隆は横並びで座る。なんだか、三者面談みたいだ。


 一歌は咳払いした。


 「では、わたしが質問するので、君たちは答えるように」


 どうやら、一歌が講師役の質疑応答形式で進行するらしい。


 って。

 俺は疑問がわいた。


 「君たちって、言ってたけれど俺も?」

 

 「当然」


 「……なんで?」


 「そこっ。しのごの言わない。これだから最近の若いもんはっ」


 とんだスパルタ講師役だ。

 一歌は咳払いをした。


 「本題に入ります。まず、貴方が相手を好きになったキッカケは?」 


 隆が手を上げた。


 「はいっ。掃除当番の時に、他の2人が来てくれなくて、飯島さんが手伝ってくれたンです。それで優しいなって」


 おーい。一歌さんや。

 あなたのこと言われてますよ〜。


 「ン」は可愛さアピールだろうか。

 このモブ、できる!!


 一歌は答える。


 「ほほう。それにしても、掃除を押し付けるなんてとんでもないヤツだね」


 だから、あなたのことだって!


 そんなことはお構いなしで、一歌は続ける。


 「あのねぇ。キミ。やる気ある? そんな平凡なキッカケじゃダメでしょ。ちょっと待ってて」


 一歌はスマホで何かを調べている。


 「これ。運命的なキッカケランキング。こーいうのじゃないと女子はフォーリンラブしませんよ?」


 フォーリンラブって久しぶりに聞いたわ。

 っていうか……。


 「キッカケに平凡もなにもないでしょ。捏造ねつぞうはダメかと」


 俺が反論すると、一歌は俺を指さした。


 「そこっ。勝手に発言しない!! これだからモブ男は」


 モブ関係ないし。

 アンチ締め出しの記者会見みたいな作戦会議だ。


 何かを見つけたらしく、一歌はスマホの画面を俺と隆に見せた。そこには確かに、出会いのキッカケのランキングが表示されていた。


 だが、そこには……。


 「先生、ランキング1位はマッチングアプリなんですけど……。掃除の方がマシじゃ」


 「あ、あれっ。ちょっと待って」


 一歌はアセアセして、ランキングページを見ている。何か探しているようだ。


 「こ、これ!! こーいうこを求めているのだよ」


 俺と隆は、一歌のスマホをのぞきこむ。


 えーと、なになに。

 おれは読み上げた。


 「ランキング番外:弟がダンプに轢かれそうになったのを、身をていして守ってくれた人と、ちょうど5年後の同じ日に、近所のスーパーで、偶然に再会した件」


 「って、こんな偶然、そこらにある訳ないだろ!! こんなん待ってたら永遠に恋愛できんわ」


 俺は思わず自分ツッコミしてしまった。


 しかも、「件」ってなんだよ。フィクションっぽすぎるだろ。これ書いた人、投稿する場所を間違えているのでは。

 

 ダメだ。この会議。

 俺らの議論、恋愛成就から遠すぎる。


 


 「あれっ。一歌じゃん!!」


 背後から、誰かに声をかけられた。

 振り返ると、飯島 美桜だった。


 飯島は、俺達にも気づいた。


 「それに、えと、相葉くんと、えと……、うーん。ま、そんなクラスメイトの君も、こんなところでどうしたの?」


 まじかよ。

 遭遇が早すぎる。


 ってか、こいつも俺の名前知らないのかよ。

 同じクラスになって3ヶ月経つんだが。





★★本文ここまでです★★


以下、おまけです。

禁断のいちか顔出し!!


挿絵(By みてみん)


Q:今の心境は?

A:まじ可愛かった時代をお披露目できて満足♡


Q:顔出しNGでは?

A:大人になったら、きっと顔変わるし。一度くらい顔見せしとくのが、礼儀だし?


Q:みんなにメッセージは?

A:いつも、ありがと!! これからも末長くよろしくです




 

いつもありがとうございます。 

せっかくなので、一歌に看板娘をしてもらいました。


本作を気に入っていただけましたら、ブクマ、★★★★★をお願いします!!

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