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第二話「全てを捨てて私は生きてる」

曲の通りに進んでいってしまう人生を背負ったりかちゃんの物語。

今回の一曲はユニコーン「すばらしい日々」。

この曲はユニコーン第一期の解散前ラストシングルで、互いに離れ離れになることを仕方ないと思いつつも前に進まなきゃ、と無理やり自分に言い聞かせる、という歌詞をエモティックなメロディに乗せた曲。

この曲を聞いたりかちゃんはどうなってしまうのか。。

突然ですが、あなたには「仲の良い人たちから離れた」という経験はありますか?

私にはあります。


私を含めて5人。

いつも一緒に行動して、互いを尊敬しあえるすばらしい仲の人たち。

一人一人では解決できないことでも、5人が集まればなんでも解決できた。

学校の勉強はもちろん、日々の悩み事、恋愛もそう。

何かあれば相談して、その度にアドバイスをもらい、互いを高め合った。


でも、そういう仲の人たちとずっといられるということは、人間が生きていく上で必ずあるということではなくて、

私が「自分の夢を叶えたい」と思って地元から東京に出てくることを決めた時、離れたからと言って特に仲が悪くなるということも考えなかったし、私が自分で決めたことだから私以外の4人には一切伝えないで出てきた。


夢を叶えようと頑張っている時に、他の四人のことを考える暇もなく毎日忙しくやってたんだけど、あるときぷっつりと糸が切れたように涙が出る日が続いた時に、チャージしようって思って久々に日帰りで実家に帰って。

その時に、久しぶりに連絡を取って会ったんだ。


みんな「りか〜」って言って迎え入れてくれて私も「みんなー!!」って言って感動の再会を果たしたんだけど、そのあと色々話すことがあるはずなのに続く言葉が出てこない。


そんな感じでみんな黙りこくっちゃった時にふと、一人が「私たちも若かったはずなのにもう大学だと2年?の年だよね」って言い出して、そこから『そういえば最近、あの子がやっちゃいけないことやっちゃって警察にお世話になったらしいよ』とか、『この前実は病気しちゃって・・・』とか、暗い話ばっかりになっちゃって。


正直私、チャージできるかなと思ってたんだけど、重い話ばっかりでちょっと疲れちゃって。

嘘ついてちょっと早く帰っちゃったんだ。


みんな大好きだったのに。

私が変わっちゃったのかな。

地元の友達を捨ててまで、自分の夢って叶えるべきものだったのかな。

あの頃は、本当にすばらしい日々だったのに。


なつかしい歌も笑い顔も すべてを捨てて僕は生きてる

それでも君を思い出せば そんな時は何もせずに眠る眠る

朝も夜も歌いながら 時々はぼんやり考える

君は僕を忘れるから そうすればもうすぐに君に会いに行ける









・・・

りか「という夢を見たんですけど」

講師「うん、それで?」

りか「で、本当のことかな?と思って地元の一番仲良かった子達のグループにメッセージを送ったら、『そんなことないじゃん!また会お?』ってメッセージ来て!」

講師「そう・・・」

りか「先生興味なさそうですね」

講師「まあ、解決しちゃってるからね。寝る前に聞いた音楽で夢が踊っちゃってるからね」

りか「夢が踊る!?面白い表現しますね先生!」

講師「う、うん、ありがと」

りか「(食い気味に)じゃあ、また夢見たらお話ししますね!失礼します!」

礼儀正しくも忙しい子なのかいそいそと講師の部屋から出ていき、バタン!と扉が閉まる。

講師「・・・あの子、夢の話じゃなくてちゃんと論文の話をしに来てくれないかしら・・・」


二話 終わり

二話では楽曲を一曲取り上げて書いてみました。

取り上げ方が正しいのかはわからないのですが、一旦はこのスタイルで書いて行ってみようと思います。

ちなみに私のイメージするりかちゃんは、お料理が上手で、落ち着いているように見えるけど実は快活な子。

不器用だけどそれぞれの事柄に対してまっすぐ。

音楽が好きで、好きすぎて感情移入をしすぎてしまう。

そんな設定です。

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