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わたし魔王の生まれ変わりなの、と幼馴染みは言った。  作者: 神代創
9章 村人Aは温泉に浮かぶ
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1:温泉街へ その1

間空きすぎでまだ読んでくださる方がいればいいなーっと祈りつつ行きます。

「勇者の湯がある村はこっちでいいのか?」


 色街シュノバで食料や水を買い集め、早々に出発したところで、俺は一角娘に尋ねた。


「で、お前の名前はなんだっけ?」

「今さらそれ!? あんだけあたしの体を好き放題しといて!」


 一角娘は生意気に俺を非難する。ファミとセイルが俺を見る目つきが怖いが無視する。ただの冤罪だし。


「うん、バタバタしてて忘れてたな。面倒だし、イッカにしとこう」

「面倒だからって名前つけられた!?」

「いーなー、ジェイくんに名前もらったー。ファミも欲しい!」

「ファミはファミで充分だろ」

「そうでなくても魔王が憑いてるんだから、それ以上名前はいらねーだろ」

「我は憑いているわけではない!」

「ボクは勇者に憑かれてる」

「憑いてないぞ!」

「……イッカでいいか」


 周りがバタバタしてる中、一角娘はあっさり答えると、どこか嬉しそうにニヘッと笑った。切り替えが早いのはいいぞ。


「で、こっちでいいんだな?」

「うん。あそこに山があるでしょ? あの麓に村があって、そこから山の中に入ったところにあるんだ」

「山奥の秘湯か」

「山奥じゃないし、隠してもいないから!」

「風情がないヤツだな」

「求めるものが違うんじゃないかな」

「俺が主人に改めさせてやる」

「温泉改革しなくていいから!」

「ふん、どうせひなびて傾いた温泉宿だろう」

「違うもん!」


 なおも抵抗するイッカをいなしながら、俺たちは一路山奥の村に向かった。


「だーかーらーっ! 山奥のひなびた温泉宿じゃないって!」


 まだうるさいヤツがいるが無視だ無視!


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