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わたし魔王の生まれ変わりなの、と幼馴染みは言った。  作者: 神代創
8章 村人Aは刺客に狙われる
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2:色街の乱闘 その2

 大通りのベンチに腰掛けてぼんやり見ていると、いきなり声をかけられた。

 額に一本角ってことは一角族の女だ。俺と同じくらいだろうか。


「人間なら女探して裏通りに行くのが普通だろ?」

「連れがいるから待ってるんだ」

「その短い時間でも一発やるのが人間のオスだろ?」

「そうなのか?」

「あたしらみたいに発情期がないから四六時中やれるんだからさ」


 なるほど。亜人の方も人間に偏見があるようだ。いや、この町に来るような人間はほとんどそうなんだろう。


「人間にも色々あるんだよ」

「わかった! おまえ、あそこが役に立たないんだな。そりゃ悪かったよ」

「いやいや、そうじゃねぇ」

「へえ。立つんだ。じゃあ、証拠見せてくれよ」

「なんで他人にそんなもん見せないといけないんだ?」

「あたしが見たいからに決まってるじゃない」

「発情してるのはおまえだろ」

「侮辱するな!」

「こんな町中で男のあそこ見たいなんて発情期か痴女だけだろ」

「誰がそんなもの見たいと言った!?」

「立たない証拠なんて他にないだろうが」


 ああ、ファミと話してる気分だ。話がまったく進まない。こういう時はもうズバッと訊いた方が早い。


「で、なにがしたいんだ?」

「そーだった。だから、裏通りにいい店があるから来てよ。役に立つんだろ、それ?」

「女の子がそれとか言って指さすんじゃない」

「女の子ってあたしか!?」

「そんなに驚くところか?」

「い、いや、だって、あたしだぜ?」

「可愛い女の子だと思うが」

「ま、まさか、あたしを買おうって魂胆かっ!?」


 いきなりトンボを切って、女の子は俺から飛びのいた。凄い反射神経だけど、俺を犯罪者扱いした?


「誰が買うか!」

「なにぃ!? 買う価値がないってのか、あたしに?」

「売り物じゃないんだろ?」

「い、いや、売り物……なんだけどさ」

「売りたいのか買われたくないのかはっきりしろ」

「どっちもだ!」

「……俺にどうしろと?」

「う~ん、とにかく! あたしと一緒に来い!」


 そう声を上げると、俺の手を取って引っ張る。売り物のくせに買われたくない上に積極的に来いという。怪しさ大爆発だな、こいつ。

 連れてこられたのは大通りから2筋離れた脇道、さらに奥の方へ進んだ行き止まり。怪しさ決定的。


「行き止まりでなんの用があるんだ?」

「ゴメンな! 金が必要なんだよ」


 女の子が俺を拝み倒さんばかりの勢いで頭を下げると、背後から人の気配が群れてくるのが察知出来た。そう言うと武術の達人みたいで格好いいが、勇者の甲冑と契約してから身についたスキルらしい。

 振り向くと、男が5人。先頭の男が俺の後ろにいる女の子に向かってナイフの切っ先を向ける。


「よくやった。おまえは苦しまずに一瞬で殺してやんよ」

「え!? ちょっと! 約束が違うだろ!」


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