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3:王女と脱がしっこ その2

「もうやめよう……」

「そうだな。自分が変態になった気がしてきた」

「いや、王女さんが裸好きの変態なのは正しいだろ」

「べ、別に好きなわけではない!」

「じゃあ、二度と裸が好きなんて言うな!」

「この変態め! そんな言葉を私に言わせるな!」

「俺のせいじゃねー! 初代勇者が悪いんだ!」

「初代勇者? それは2000年前に魔王を倒したと言われる?」

「いや、名前は知らねーけど」

「だとすれば……。少し待て」


 そう言うと、王女はそそくさと自分の甲冑を身につけ始めた。慣れてるが、さすがにひとりではもたつく。


「手伝おうか?」

「すまぬな。後ろが難しくてな」

「えっと、これを引っ張って……こうか?」

「あっ!? 凄く硬いぞ。あ、そこだ。ううん……まだか?」

「もう少しだな。痛かったら言えよ」

「大丈夫だ。思いっきりやってくれ」

「ようし。覚悟しろよ。よっと!」

「うぐっ……ようし、締まり具合がいいな」

「あふっ……ああ、いい具合だ」

「よし、終わったぞ」

「装着!」


 王女が叫ぶと、俺の甲冑がまたどこからともなく現れて俺にガシャンガシャンと装着される。


「どういうつもりだ?」

「いいぞ。入れ!」


 しかし、王女は問いには答えず、外で待っていた兵士を呼んだ。兵士はすぐに入ってきて直立不動のまま命令を待つ。


「『裸が好き!』と叫べ」

「え? どういうことでしょうか。私はなにか失敗をしましたか?」


 まだ若い兵士は思いっきり動揺していた。さすがに命令とはいえ、自分のミスを疑うよな。


「おまえの問題ではない。ちょっとした調査だ。『裸が好き!』と叫べばよい」

「は! は、裸が好き! です」


 俺の甲冑に変化はなかった。


「もっと大きな声で叫べ」

「裸が好きっ!」


 ヤケになった兵士は顔を真っ赤にしながら力の限り声を張り上げた。が、俺の甲冑には変化はない。


「ご苦労。今の話は忘れよ。よいな?」

「はっ!」


 兵士は首をひねりながら外に出ていった。上官に弄ばれた部下が哀れだ。


「何だ、今の?」

「つまり、初代勇者の血筋であれば、その甲冑を自由に出来るということだ。しかし、装着は出来ないようだな」

「血筋って、まさか?」

「我がレンディア王家は2000年前に初代勇者グレンディアが建国したのだ」


 おう、知らない歴史だ。


「すなわち、貴殿は我が王国のものなのだ」

「意味不明なんだけど……」

「よかろう。わかるように説明してやろう」


 王女は胸を張って、いや、甲冑姿なので正確には拳を腰に当ててふんぞり返って説明とやらを始めた。

 俺は甲冑を外して、それを聞くことにする。


「その甲冑は我が祖先の物。すなわち、我が王家の物である。そして、貴殿はその甲冑の契約者。つまり、貴殿は我の物ということだ」

「なんでそうなる! 2000年も前なら捨ててあるゴミを拾ったのと同じだ!」

「しかし、捨てたという証拠などない。戦いに疲れた初代勇者が脱いで忘れて置いておいたのを貴殿が盗んだのかもしれんしな。であれば、貴殿は盗人だ」

「いや、俺、2000年前には存在してないし」

「甲冑を拾ったなら同じこと」

「だいたい、本当にその王家の物かどうか怪しいもんだ」

「ふん、その甲冑に紋章が刻まれていただろう?」

「そういや、あったな」


 飾りのほとんどないシンプルな甲冑だが、胸に紋様があったのは気づいていた。


「王家の者は同じ部分に同じアザが浮かび出る。それこそがレンディア王家の証」

「そんなもんあったっけ?」

「今見せてやる!」


 王女はまたゴソゴソと甲冑を脱ぎだした。なんか、さっきから互いの甲冑を脱いだり身につけたりばかりしてるな。これがもうちょっと雰囲気のあるシチュエーションならいいんだが、どうも俺の周りにいる女ってそういうのとは縁がないなぁ。


「すまぬが、手伝ってくれ。きつくて外れん」

「ああ、さっき俺がつけた時にきつくしたかも」


 俺はまた王女の甲冑を外すために背中に回った。


「ん? どこだ?」

「ああ、そこだ。そのまま……」

「ここだな。よし」

「んんっ……」

「痛いか?」

「大丈夫だ。一気にやってくれ」

「よし、いくぞ」

「んあっ! はあっ! 上手いぞ」

「もういいのか?」

「ああ。胸当てを持ち上げてくれ」

「こうか?」


 背後から手を回して胸当てを持ち上げようとして、もっちりと重くて柔らかいものをつかんでしまった。

 もの凄い弾力だ。これなら攻撃を受けてもダメージを吸収出来そうだ。


「おい、それは胸当てではなくて――」

「ジェイくん、お話終わっ――」


 いきなり背後からファミの声がして振り向いたら、ファミが彫像のように固まっていた。


「どうし――」

「ファミが心配して見に来たら、ジェイくん、おっぱいと遊んでるーっ!」

「お、おっぱ……」

「ジェイト、イヤらしいことした?」


 セイルが身を乗り出して王女のおっぱいを覗き込んだ。


「そんなことはしとらん! 俺はこのおっぱ……じゃない、王女に脅されてたんだ!」

「おっぱいが脅すの? じゃあ、ファミのおっぱいでジェイくん脅すねー!」


 ファミがいきなり突進してくると、俺に跳びかかってきた。胸が俺の無防備な顔面に押しつけられ、俺はそのまま押し倒されて、おっぱいによって圧死した。


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