【第7話】伝える想いと雫の音
【注意】
・こちらの作品は上海アリス幻樂団様の『東方Project』を原作とした二次創作小説です。
・東方Projectのキャラが登場しますが、その設定やキャライメージについては作者の独自解釈が含まれており、原作にないものが多く含まれます。ご注意下さい。
・誤字や脱字がありましたら、作者にお伝え頂けると嬉しいです。報告を受け次第訂正するようにしております。
「ずっとずっと、あなたのことが好きでした。」
「あなたのことを知れば知るほど好きになっていきました。」
「あなたの温もりもはにかんだ顔も全部、私が惹き込まれるには十分すぎました。」
私にこんなことを言う資格があったのかなんて分からない。
でも、想いが。あなたへの想いが。
溢れ出て止まらない。
決壊した川の如く、あなたへの想いがとめどなく溢れ出して。
あなたは少し、驚いた顔をした。
私とあなたが初めて出会ったあの日のように。
それからあなたは私を抱きしめて、一言。いや、二言。
僕も小傘ちゃんのことばかりずっと考えていた、って。
僕も小傘ちゃんが好きだ、って。
すっかり辺りの暗くなった今この時。
私とあなたの交差する想いを包み込むように。
優しい雨がぽつりぽつりと降り始める。
私たちにはその雫が色づいて見えて。
忘れることの出来ない情景だった。
並んで歩く、傘の下。
あなたと私で、新しい物語を。
生命の続く限り。
2人でなら、紡げるよね。
全世界で最高のストーリー。
響く雨音、ココロの雫。
【作者の一言】
彼女はずっと胸に秘めていた想いを、ついに「あなた」に伝えました。
ところで皆さん、途中で呼び方が「彼」から「あなた」に変わったことに気が付きましたか?
他人意識から、関わりのある人であると言う意識に変わるのが見て取れるようにしてみたつもりです。
このお話はここで終わり。
次の投稿はいつになるかわかりませんが、心の赴くまま、次回作の制作に取り掛かろうと思います。




