【第5話】信じる、疑う
【注意】
・こちらの作品は上海アリス幻樂団様の『東方Project』を原作とした二次創作小説です。
・東方Projectのキャラが登場しますが、その設定やキャライメージについては作者の独自解釈が含まれており、原作にないものが多く含まれます。ご注意下さい。
・誤字や脱字がありましたら、作者にお伝え頂けると嬉しいです。報告を受け次第訂正するようにしております。
どうして、どうして。
あんなに優しかったはずのあなたが。
欠かさず私と会ってくれたあなたが。
もうあなたがここに来なくなって1ヶ月、いや2ヶ月が経とうとしている。
あなたは約束を破るような人ではなかった。
それなのになぜ、あなたは姿を見せないのだろう。
2ヶ月の間、私は来るはずのないあなたを探して、ここに通いつめた。もちろんあなたはここには現れなかった。
…私は棄てられたの?
まだ私が唐傘だった頃の記憶が脳裏を掠める。
私は僅かな可能性に賭けて、あなたの家を尋ねた。
そこで私は、自らの愚かさを悟った。
私はあなたがそんなに重い病と闘っていたなんて考えもしなかった。
あなたが驚いて容易に転げてしまったのも、こんなにも優しくて好かれそうなあなたに友人がいなかったのも、全部全部。
考えれば簡単なことだったんだ。
それなのに私はあなたのことを疑った。
私はあなたのことが好きなはずなのに、信じる前に疑った。
とてもとても、許されることではない。
私は家から去る前に伝えようとした言葉をしまって、それからお大事にとだけ伝えて、自らの住処へ引き返した。
【作者の一言】
想いを伝えようとした小傘の前に現れなくなった彼。
実は重い病を抱えていました。
彼女は、彼が来ると信じて、信じて。そしていつの日か疑って。
彼女の想いは届かぬま間終わってしまうのか、次のお話に続きます。