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ガラスの天地

作者: カシオペヤ

私たちはどこを歩いている?

コンクリートの上。土の上。地球の上。


私はガラスの上を歩けたらいいなと思う。空と地の狭間にいる私の居場所をきちんと教えてくれるように。とてつもなく微妙で不安定な場所にいることを常に教えてくれるように。



明日は必ず来るし、それを放棄することは重罪にあたる。ただ、放棄したいと考えることは罪にはならない。上を向いて歩こうと人々はいう。何があっても前向きに、ひたすら改善に向かって進むことを目標に一歩一歩足を未来に運んでいく。


私にはそれができる自信がない。上が向けなくなったら、下を向くしかない。何も見なくていい。上を見上げれば景色が飛び込んでくる。嫌でも。それがつらくなって、きっと私は下を向き始める。


コンクリートしか見なくていい。土しか見なくていい。何も考えなくていい。

なんて楽なんだろう。もう、私は全てから解放されるんだ。

これでいいと自分に言い聞かせる。でもきっとどこかで泣きそうになる。全てを放棄したくなっている自分に対して。


そんな時ガラスの上を歩きたいと私は思う。

下にも世界が現れて、私は大いに戸惑うだろう。悩むだろう。また、つらくなるだろう。


けれども、変わりたいと、思うだろう。


上を向く勇気をくれる。まだ、何かができると思わせてくれる。



空は青く地は黒い。

そんなことはない。どちらも真っ白だ。

自分で色は、つけられる。




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