表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

とき

作者: 黒耀


【とき】


止まることなく



進む流れ



同じ速さで



進む流れ



けして戻らず



進む流れ



無機質に



進み続ける



ときの流れ



人は皆



ときの流れに



流される



変わらずに



流れ続けるはずなのに



なんで楽しいときはこんなにも



速くすぎてしまうのだろう?



なんでつらいときはこんなにも



遅くなってしまうのだろう?


楽しいときは



いつまでも続いてほしいのに



つらいときは



早く過ぎ去ってほしいのに



時の女神がいるならば



なんて残酷なのだろう




止まることなく



進む流れ



同じ速さで



進む流れ



けして戻らず



進む流れ



無機質に



進む流れ



人は皆



ときの流れに



流される



楽しいときも



つらいときも



感じる速さはちがくても



必ず終わりは来るだろう



ときの流れに流されて



形は何も無くなって



残るのは心の記憶だけ



その記憶も少しずつ



ときの流れに流されて



薄れていってしまうのだろう



胸踊る楽しい記憶も



胸が痛むつらい記憶も



ときの流れに流されて



薄れていってしまうのだろう




止まることなく



進む流れ



同じ速さで



進む流れ



けして戻らず



進む流れ



人は皆



ときの流れに



流される



ときに優しく



ときに厳しく



流れ続けるときの流れ



さまざまな



人の心を押し流し



流れ続ける



ときの流れ



流れ続ける



そのさきに



一体何があるのだろう



【日常】



今日も一日が過ぎてゆく



朝起きて見る太陽も



慌てて通る玄関も



友と学ぶ学校も



なにも変わらない



変わらないはずの



日常の一コマ



ただ……



ただ一つ変わった



僕の日常



それを思うだけで



僕はとても苦しくなる



ただ君が



隣にいない



そのことが



僕の心を締め付ける



それは日常だったけど



当たり前ではなかったと



気付いたときには



もう遅く



僕の日常の一コマは



僕の日常では無くなった



一番大切な日常は



幻のように



はかなく消えて



ただその記憶を



のこすのみ



のこった記憶は



いつまでも



僕の心を締め付ける



ただ君が



隣にいない



そのことが



僕の心を締め付ける


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ