表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
飢えないだけじゃ生きられない(日・水・更新中)  作者: なるねこ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

60/89

60.商店街を作ってみたい

自画像は、部屋に置いてもメイドさんたちが部屋のメンテナンスで居ない時に出入りはするし。

()()と元の姿を表に出しておくのは流石に気になるだろ?と。チョーコが落ち着いた辺りでオクティが絵を返してくれたので、一旦アイテムボックスへしまう。


また抱きしめてきたので身を預けると、わざわざ耳元で小声で言ってきた。

「本名は()()()で合ってる?」

「う、うん。そう!名乗った時は聞き取れなかったみたいだったのに……」

「あの時によく聞き取れなかったのは、テレパシーの影響で名前の音と、この子へ千度繰り返すまで代々続くことを祈るって意味が重なって混ざってたからだな」

「ん?オクティの名前も私が聞くと8番って聞こえるし、サニーさんとかも、朝焼けだったっけ、意味の方で重なって聞こえることはあるよ?」

「普通は知っている音と意味だし、知らない音でもただの単語なら分かるが、チヨコって音とは全く関係のない長い文章がいきなり一緒に頭に飛び込んでくるからさ。――とにかく、俺は()()()のことは『()()()()が俺と出会う前は見た目も人付き合いも気にしない恋愛無縁なタイプだったんだなぁ』くらいに思っただけだ。全部俺が好きなチョーコの一部だし、千代子の部分だって好きだからな」


……若い頃はめちゃくちゃ小汚い引きこもりだったんだよねって言われても引かないはともかく。そこも好き、は本当に?って思っちゃうけどなぁ。


「昔のことまで引っ張り出すなら、俺だって子供の頃は他の奴らは触っただけで倒れる軟弱な奴らばっかりってバカにしたり、どうせ俺の事を対等に見てくれるやつなんて居ないと拗ねたり、魔法の訓練で八つ当たりして相手に大怪我させたり、何でもできる俺って傲慢な態度とったり、色々やらかしてはいたぞ?」

「そう……なの?とてもそうは見えないけど」

「チョーコに会ったのは、どう頑張っても俺にも出来ないこともあるんだと分かってプライドが折れた後に、冒険者になった時からずっと周りの人達が色々根気よく付き合ってくれたおかげで、かなりマシになった後だからな。――あんまりその辺掘り返されたくはないが、チョーコが知りたいならパリィとか前の家の近所の人に聞けば聞けるとは思う」


「掘り返されたくないならそのまま信じるけど。……あの、オクティの場合は皆に教えて貰ったことを聞いて直そうと努力して今の姿になったわけじゃない?だからその努力は凄いと思うし、自力で改善してるから私は全部纏めて好きって思えるの」

「チョーコだって、最初は俺とちゃんと顏合わせて喋ることも避けてて、人付き合いは苦手なんだ、引き籠りには無理だ!ってずっと言って――いや思って?かな、そんな感じだったじゃないか?でも今は自分からどんな種族が相手でも積極的に話しに行くし、まぁお偉いさんとの難しい話なんかは面倒ごとになるからって避けるにしても、人前に立ったりするのだって頑張って話すし。チョーコだって、引き籠っていられない環境に落とされてから、ちゃんと努力してたよ。俺がずっと見てきたチョーコはそうだった。だから全部纏めて好きなんだよ」


「――!」

ぽんぽんと頭を撫でて、ようやくオクティが手を放す。


「じゃあそろそろ昼になりそうだし、支度してパリィたちの所へお祝いしに行ってやるか」

「うん!あ、そうだ……折角だから揚げ芋でも作っていってあげようかなぁ」

「新作料理は喜びそうだな。俺も味見したい」

「すぐ出来るから、作っちゃおう」


ぱたぱたと下へ降りて食堂の扉を開けたところで、奥からすごいカボチャの匂いが流れてきた。

「あ、この匂いはカボチャ料理してるねぇ。どうなるか色々楽しみ。――ミナ、ちょっとだけ調理台とかまど一ヶ所使っても大丈夫?」

ひょこっとキッチンを覗くと、茹でたカボチャをボウルに入れて棒で潰しているのが見える。

「勿論どうぞ!何を作られるんですか??」


「サツマイモを揚げてワイバーン部隊の卒業祝いにおやつとして配って来ようかと思って」

平ための蓋ナシの鍋にオリーブオイルを半分くらい入れて火にかけて温めながら、平網を金属のバットというか大きめのお盆にセット。入れ物は何でも良いけど、このまえの引っ越しの時に追加で貰った予備の木のコップというのがかなり大量にあったから、これでいいかと出した。


「芋は洗って薄く切ってから細く切って、軽く水で濯いで紙で水気をしっかり切ってぇ。――揚げる」

網杓子は前に絵に描いたことがあるから、アイテムボックスの中にも既にあるし。

揚げ具合を見ながらフライドサツマイモをどんどん網に上げていき、少々の塩と粉にした黒砂糖を混ぜて軽く振る。


「すぅ、美味しそうな良い香りが……はぁ、します……」

涎が垂れそうな顔をされてしまっているし、一応メイドさんたちは全員同じものを食べることになってると言ってたので、コップを追加で5個出して同じ本数ずつ分けてメイドさんたちの分ね、と渡してから、オクティにも一本摘まんで口元に差し出すと、そのままチョーコの手から直接食べた。

「んっ!甘くてカリカリしてるけど、噛むとホクホクしてるんだな。これは小腹が空いた時に良いかも。うまい」

ミナも1本は我慢できずに先に摘まむ。

「んんんんっ!なるほど、これはシンプルな調理ながら、このさつまいもという作物の香りや甘みが分かりやすく感じられて、食感も楽しくてとても素晴らしいですねっ!熱々も良いですが、これは冷めても美味しそうですし、街で売って食べ歩きのおやつとして人気が出るかもしれません」


「サツマイモは甘い系、ジャガイモはしょっぱい系で同じように調理できるよ!可愛い入れ物とか、紙を折って作ったカップに入れてもいいよね。あーうん、良い感じに出来てる。とりあえず……ワイバーン部隊の人たち10人分だけで良いかな、お祝いだし」

10個のカップに詰め込めるだけ上に大きくはみ出すほど詰めて、倒れないように大きさの合う箱にキッチリ並べる。


「よーし、じゃあこれ持って行こっか」

「お出かけの前にマナが軽く整えたいと言っておりましたから。こちらは一旦お預かりします、まずは水場へどうぞ」

「はぁい」


オクティと一緒に水場へ行くとマナが飛んできて、オクティとチョーコ2人の髪やリボンや裾の乱れなどを素早く整え直してローブを渡してくれる。

支度を終えて玄関へ行くと、リナとニナが待機していて、先程のお土産用の箱を持って先導し、既に門の前に獣人車も呼ばれていた。


獣人車に乗ったまま門を通して貰い、外に出ると10匹の騎竜たちが森のそばギリギリ辺りに繋がれ、その手前に軍部らしい人たちが4~50人くらいたくさんと、向かい合うように立っている10人が見え。

丁度話が終わって、軍人たちが帰ろうとするタイミング。あ、丁度良い所に来たなと――


――急に。繋がれていた10匹のワイバーンが一斉にビクーッと半ば飛び上がるように硬直し、目は合わないが、明らかにこちらを向いてきょろきょろしている。

繋いだ鎖の音が派手に鳴ったので全員がワイバーンの方を振り返り、10人がそれぞれに駆け寄って宥め始めた。


「あ?……今の反応もしかして。こっち風上だった?」

「――確かに。あれからそれなりに時間が経ってると思うんだが、まだ怖がられてるのか?」

歩けば長いけど獣人車だとすぐに近くまで着いてしまい。仕方ないので降りて、パリィたちの方に近付いていくと、ワイバーン達が腰を抜かしたような態度でじりじりと下がる。


「おーい、大丈夫かパリィ?」

「あっオクティ!なんかこいつらが急に逃げたがってて……よく分からないんだが」

「卒業おめでとうパリィ。えっと、その子たちって、私が前に怖がらせて追い払った群れの子たちかもなの……多分私の匂いを覚えてて、まだ怖いんだと思う。お祝いだけ渡したらすぐ帰るから。そしたら落ち着くはず」

「訓練生の10人の分だけだし、配るから集まって貰っていいか?」

「おう。――ちょっと皆。こっちに集まってくれー!」


「あっ、パリィ。翻訳機返しちゃったでしょ?これも今後色んな人族に会うなら使うかもって思ったからお祝いとしてあげる。1個はパリィ個人に、残りはワイバーン部隊で使って」

「マジか!あれは便利だったからな、正直すげぇ嬉しいぜ!」


とりあえずチョーコが帰れば落ち着くというので、すぐ10人に集まって貰ってフライドサツマイモを配るのをワイバーン達がじぃっと見守っている。


パリィたちが渡されたスティックの芋をうまいうまいと食べて騒ぎ始めた途端。

先程まで怯えていたワイバーン達も急に怖がるのを止めて。おとなしく服従の態度をとりながら、前に出てくるくる餌をねだるような甘えた声を上げ始めた。


「――あれ。ワイバーン達もおなかすいたからお肉欲しいって?」

「生肉あるなら配ってやるか?」


メイドさんたちが近くの軍部の人に言付けにいって、軍部の人たちが獣人たちに配る用の特にまだ処理をしてない妖精肉を持ってきてくれたので、パリィたちに配って貰う。

いつもなら目の前に置いた途端にがっつくはずなのだが、ワイバーン達はチョーコを気にしているのが分かる。

「いっぱい食べてパリィたちのために頑張ってね!」

そう声を掛けたら一斉にがっつき始めた。


「わふーん。あのでっかい飛ぶやつ、オイラ達のことはナメてて生意気っすけど、チョーコのあねさんが一番つよくてスゴイってことはちゃんと知ってるっすね!」

渡し終えたから帰ろうと近づいたら、獣人車を引いていたレトリバーさんがうんうんと納得顔でそんなことを言っているのが聞こえた。


「えっと、獣人さんから見たら、私って一番強そうに見えるの?」

鼻先をふんふん、と近付けてきた。

「見ためでは分からないし優しいいい匂いっすけど、強そうな匂いではあるっすよ!それに珍しい匂いだから、一度覚えたら忘れられないっすね」

「珍しい匂い……私そんなに匂いする?」

「そうっすね?今日はなんか特にチクチクする辛そうな匂いが混ざってるっすけど、チョーコのあねさんの匂いはちゃんとするっす」

まだふんふん鼻を近付けて嗅ぎながらしっぽを振りまくっているレトリバーさん。


「昨日お風呂も入ってたのになぁ」

「匂いは分からないが、俺も魔眼で見ると秘書たちとかメイドたちの見分けは出来たりするから、多分似たようなものかもな……おい、もう十分じゃないか?」

ぐい、とオクティに抱え込まれて引き離された。

「やっぱりチョーコのあねさんの匂い好きっす、たまらないっす……きゃいん?!」

満足顔でへっへと舌を出していたレトリバーさんに悪気は無いのだが、オクティと目が合ったらシッポが巻いてしまう。


「オクティ、そんな獣人さんを睨まなくても良いじゃない」

「元々こんな目つきだ。……よし、渡すものは渡したしこの後は時間あるし、またダンジョンでも巡る?他に行きたいとこあるか?」

「商会にトマトとかぼちゃとオリーブオイルを納品に行って、様子聞きに洞窟にも行きたいから、また高山のダンジョン行きたい!」


「えぇお前らまた新しい食いもん探しに行くのか?くそー、俺も行きてぇけど明日から早速遠征だから今日はやることあんだよなぁ」

「何か美味しいもの見つけたら、またお土産持って来るから!」

「やりぃ!じゃあ期待してるから、気を付けて行ってこいよーっ!」


***


トマトとカボチャとオリーブオイルはちょっと多すぎるのですぐ持ち運べる分だけ納品し、オイルは言ってくれたらまた追加を持って来れると言い。

オコメもちょっとだけ納品して作り方や殻から作る染料の事も説明。

洞窟で買える芋類とキノコ類、スパイスについても改めて説明。洞窟でフライヤーと圧力鍋の開発もしてるから、多分今後それも買えるようになるということなど。風の石の在庫は確保してなかったので一箱買い取りでアイテムボックスに入れ、ココアパウダーは入荷してるかきいてみたところ、組合長がそうだココアパウダー!と急に声を上げた。


どうやら天人の何人かが転送屋をやってもいいと言う話から、人間の街で人気がある作物が取れるダンジョンに関しては日常的に通いたいと思うし、また未踏のダンジョンなども最下層を確認するまでは内容に関わらず踏破するまで通うだろうから、何ヶ所かは直接転送所からダンジョン前へ転送盤を設置して冒険者を送り込めるようにしたい。という意見が出ているらしい。


「何組くらい必要になりそうなんです?」

「うーむ、天人たちは聖域というポイントか、例えば牛の村のような拠点から近いところは、片道5銀くらいで連れてってくれるって言うから。遠いところ、具体的には全体で88あるらしいダンジョンのうちの40の中で特に重要度の高い所を繋いでいきたいんだ。

まだ取れるものの内容が分からないので、まず新規開拓用が2組か、出来れば3組欲しい。そして今見つかっている物の中で遠い方に含まれるのが千年草とココアパウダー。どちらも欲しいやつでな……出来れば最初に5組……繋ぐところが増えてきたら、近い所の中継地点になりそうなところを拠点として纏めてしまう予定だから40全部ということはないんだが。最終的にそこそこの数になると思う」


最近けっこう転送盤追加してるから残りはどうかと確認するとあと6枚。翻訳機の方はまだまだいけるけど、大きい魔石版はまた海に行かないと。

「今は3組分しか材料がないので、とりあえず作れるだけ作って、追加はまた後日でもいいですか?」

「3組あれば新規開拓を1本に絞ればいけるな、助かる!残りは急がないから、手に入ったらで頼む」


その場で3組納品し、用が済んだところでふと、オクティが口を開く。


「そうだ、組合長。不死族の地になる予定の地域や、新しく発見される安全地帯のどこかにチョーコが店を開きたいと思ったら、どういう手続きが必要になる?」

「個人店なら扱う商品と大まかな金額の予定、店を開く場所と許可があればいいが。新しい土地だのなんだのってことはその辺で出店を出したいなんて規模じゃなさそうだな?」

「具体的には地下商店街を作って、人間だけでなく不死族を雇って、昼でも夜でも関係なく買い物が出来る商店街を作ったら面白いんじゃないか?とチョーコが思いついたから。実現出来るか聞いてみたかったんだ」


「ふむ……まず嬢ちゃんの名前で商会を立ち上げるだろ。税金関連はまぁ丸ごと今の財務機関でそのまま任せて良いだろう。土地の確保については不死族の土地として予定されてる土地を借りるなら、不死族に許可を取る必要があるが……お前さん達なら問題なく借りてきそうな気がするな。人を雇う場合は帝国での求人ならうちでやるが、他人族や不死族の土地に居る人間を雇うのはこれまた現地で許可を取ればいい……これもいけるな。あとは仕入れと流通のための人員、こいつは外部に出る必要があるからこっちで求人……あれ?嬢ちゃんだったら実際やれちまいそうだな」


「えっと。宰相さんのところで預かって貰ってる資金が溜まり気味で、流通に回るように何かに使えっていわれてるらしいんですけど。個人では使いきれないし何かそういう事業をやって回せばいいのかなって思ったんです。そういう商会運営に興味がある人が居たら全面的に私は手伝うので、代理商会長みたいな感じで商会長ごと雇えたら嬉しいんですけど……不死族に偏見がない人で誰かいませんか?」

「――マジで賢いな嬢ちゃん。商売は素人って嘘だろ」


「実際やったことは本当にないですよ?えっと……商店街の場所の確保とか現地の人に働いて貰うようにお願いするのは出来そうな気がするんですけど。地下通路での店舗建築と、素材確保のための小麦農場、ニワトリの養鶏場、オレンジの果樹園、植林場なんかも欲しいので、全部やるには人手が足りなくなりそうだから、現地の作業をする人員もけっこう募集して貰うことになると思うんです。それに直接契約の冒険者チームも多めに雇いたいし。あと高山と海と洞窟と火の大陸は商店街から直接転送盤を繋ぐつもりなので、往復して荷物を運ぶ人とか。警備員は……不死族たちの中で何かやるような人っていると思います?」


「意外と警備ってのは重要なもんでな。酔ってその辺をうっかり壊したとか、出来心で盗みとか、ほんのちょっと声かけるやつがいるだけで防げるものが多いんだ。ただ……流石に人間には務まらねぇんじゃないか?不死族でもちゃんと警備として働くやつを置いとくのを勧めるぜ」

「確かに監視の目があるっていうだけで抑止力になりますもんね」


「転送盤を自前で用意出来んのがマジで羨ましいな……他国まで仕入れも集客も自在にできるのが強すぎるぜ。っぁー……不死族好き、かぁ。何か他に条件は?」

「商会に所属する人は全員必ず、誓いの碑文で他人族を友人として尊重する誓いを立てて貰うので、誓えない人は駄目ですけど。それ以外は種族も身分も関係ないですね……」


「希望者殺到するぜそれは……思いっきり身内の話になるんだがなぁ。うちの娘たちの婚約者が男兄弟の2人でよ。まだ18と19の若造ではあるんだが、けっこう商売の勘が良いんで、どっちかだけでも副会長くらいに入れてやって貰えないか?」

「会長候補は居るんです?」

「ここの副組合長んとこの息子が25だから、そろそろ自分の商会持たせてもいい頃だって言ってたんだよな」

「雇われ会長でもいいんですか?」

「いいやむしろ自分で立ち上げるってのは失敗も全て自分で負うってことだからな。大規模な商売に失敗すれば路頭に迷う危険があるが。雇われならクビになるだけで済む。しかもバックについてるのは宰相家のご本家様んとこの嬢ちゃんだぜ?失敗でクビ、成功した時のデカさは想像に余りある。不死族につまみ食いされるリスクを考えても商売人なら食いつきたい話だ」


「組合長さんが良いと思う人なら、ちゃんと誓って貰えばお願いして良いと思いますけど……マリアンとリリアンの婚約者さん達って、不死族にもしつまみ食いされたら浮気だーって泣かせちゃったりしませんか?」

「あー……その可能性は……あるなぁ。やべぇキレられるっ。会長候補の方は残念ながら万年恋人ナシなやつだから、バンバンそういうとこへ行かせた方が良い刺激になって良いかもしれないんだが」


「副会長とかじゃなくて帝国で出来る仕事……2人で商会専属の冒険者チームの取りまとめとか、各地から集めて商会に流す素材を全部一元管理して貰って、商店街で使わない余りは帝国にも売って貰ったりして貰えばいいのかな?」

「ほう、なるほど?現地で育てられるものは直接育てて使い、それ以外から仕入れるものはあの兄弟が卸売業を帝国で商って、商店街からの注文は冒険者やらなんやら駆使してかき集めて現地に送り、ついでに多く手に入った素材は帝国で流すわけだな。流石、それならあいつらがつまみ食いされるリスクもなく、俺も娘たちに怒られずに済みそうだ!

――よし、会長候補と兄弟と専属冒険者が確保出来るか、それから副会長候補の希望者を当たってみる」


私もマリアンとリリアンを怒らせなくて済むなら良かった。


「不死族に土地や地下道の事とかっていつ話せばいいんでしょう?」

「実行する人間を揃えるのが先だな。本人たちにやる気があるということなら、まずはお前さんに面通しして本当に任せていいか判断して貰う。雇うのは嬢ちゃんだからな?そして嬢ちゃんの希望を取り入れた商店街の建築企画書を作ってから不死族に話し合いを持ち掛け、商会員は誓いを立てて土地や人員の使用許可を貰う。

向こうに話を持ち掛けた時点で不死族側の要求もあるだろうから、そこだけは嬢ちゃんの仕事だな。あとは転送盤の提供と暇な時に視察と、出来る時に手伝いをする程度で良いと思うぞ。雇われ会長に丸投げで良いんだろ?」

「はい」


「よしよし、娘たちにも良い報告が出来そうだし、人員集めをちょいと気合入れてやるとすっかぁ!」

「じゃあ、よろしくお願いします!」


よーし、こっちはお任せするとして。洞窟の様子を見てからダンジョンだ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ