春の雪解け

レイヴン王国の姫であったアウィスは5歳のとき継承権を失い、子供のいなかった公爵家のファルファ・フロスティーに厄介払いというか、売っぱらわれ城を追放された。

追放された彼女の行き先は冬が長く雪深い公爵領の『無彩の森』

ここには冬を司る銀狼の神獣と人間を襲う陰獣と呼ばれる生き物が棲息し、彼女は様々なものを護るため公爵に魔法や武術などを教えてもらいながら育った。

成長するにつれ、彼女はもう王都や社交界の面倒ごとに関わりたくないがためにあえて、自ら悪女の噂を流し始めた。
18歳の成人を迎えると貴族は王都へ成人の儀に参列することとなり、ただの噂にされないため本格的に悪女学を身につけようとする。
しかしその道中や王城で繰り広げられる面倒ごとを避けて通れない事態になり…。

果たして彼女の悪女学習は上手くいくのか？
そして面倒ごとを回避して穏やかな日々を手に入れられるのか？