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 今日は学校のプールが清掃の為お休みなので、宗次はラジオ体操が終わると、すぐに廃屋の基地へ向かった。

 台風は今朝のテレビの天気予報で、日本を大きく反れ、進路を変えた。

宗次の心配は杞憂に終わった。


 台風一過の雲一つない青空、少しだけ涼しさを感じる。

 路地脇にあるプランターの植物の葉や茎には、雨滴をのせ水々しい。

 宗次はその世界を走る。


 多量に雨水を吸い込んだ竹林に足をとられ、水が靴にしみ込んでくる。

 視界に廃屋が見えると、陽光がより強く夏の日差しとなり、それまでの涼を一気に奪い去る。

 秘密基地からは、湿り気とカビの独特な匂いがムンとたちこめていた。


 宗次は、基地の中へ入る。

 すると、奥の方でガタンという物音がした。


「誰かいるのか?」


 彼は物音のした方に呼びかけるが返事はない。

 そっと先へと進む。

 外から、女の子が「おーい」と呼ぶ声がした。


「・・・・・・」


 宗次はその声を無視し、廃屋の奥へと歩みを進める。

 昨日、夏希、猛と喧嘩別れの原因の場所となった部屋の手前へ来ると、ドスッと人が転ぶ音がした。


(・・・ここに誰かいるぞ)


 宗次は確信すると、秘密基地メンバーではない誰かがいるのかもとも思い、緊張する。

 ゆっくりと忍び足で歩き、その部屋を覗き見た。


「実・・・お前」

 部屋にいたのは、実で手に握り締められていたのは、あの雑誌だった。


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