表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70/430

遺跡1階層のボス

助太刀が入った事により目に力を取り戻した2人は、ストーンゴーレムに果敢に挑んでいた。

しかし、ダメージが思うように通らない。


それもそのはず、マリッサはレベルが足りてないし、ギルディートの武器は(+3)が付いているとはいえ、レベルに合った武器じゃないのだ。


武器の(+3)についてだが、補正+1に付き10%の攻撃力上昇が付く。

ギルディートの武器だが、レベル40程度の装備だったので、レベル分の攻撃力・・剣の場合は“斬”や“突”が40くらいだったはずだ。

この辺は、ドロップの場合は個体差があり、武器によってだいぶ差があるのだが、「良い武器か否か」の判断基準にもなっている。

元の攻撃力が40の場合、+3の補正が付いているので、52の攻撃力となっている。

で、だ。ギルディートはレベル60くらいじゃないかと俺は思っている。

なので、“斬”60程度の武器を持っているのが適性だ。足りていない。

その上、ストーンゴーレム・・つまり相手は石だ。相性も悪い。


相性の問題があっても、レベルや装備でゴリ押しすればダメージを押し通すことができるが、ちょっと悪い条件が重なってしまったように思う。

ストーンゴーレムは、高くてもレベル50程度の筈なので、なんとか頑張って欲しいところだ。


「あっ!」


マリッサが声を上げる。

マリッサが攻撃していたストーンゴーレムが、ギルディートを襲っていたアースゴーレムを叩き潰したのだ。

祭壇から丸いものが降ってきて、アースゴーレムを復活させる。


そのうち一体が俺に向かってきた。2体はマリッサ、ギルディートには1体。

チラッ、と俺の様子を見るギルディート。

ここで1体倒せば楽になるんだけど、引き受けてくれるかな?という眼差しである。

こいつ、案外現金な奴だな。


「拙者は助けないでござるよ。倒しても構わないが、倒したらこいつをお前になすり付ける。・・でござる。」


「ていっ!」スキル:粉砕パルヴァライゼーション


マリッサは心配なさそうだな。

ギルディートも同じ判断をしたらしい。

そして、自分に向かってきているアースゴーレムに攻撃を加えはじめる。

ちょ、倒しても擦り付けるっつってんだろうが。

やってみろ、って事か?


しばらくして、ギルディートはアースゴーレムを倒し終え、他3体の攻撃を掻い潜ってストーンゴーレムに攻撃をし始めた。


「ていっ!」スキル:粉砕パルヴァライゼーション


マリッサも2体目を倒せたみたいだな。


「ていっ!」スキル:粉砕パルヴァライゼーション


ついで、とばかりにストーンゴーレムにもスキルを放ったが、ガギィン、と硬質な音がして顔をしかめる。

手がしびれたらしい。


てなわけで、俺はギルディートにアースゴーレムをなすり付けに動く。

ギルディートを挟むような感じアースゴーレムと対峙し、


スキル:隠れ身


姿を消してみせた。


「ちょっ?!」


俺を追いかけていたアースゴーレムは、目の前に居たギルディートにターゲットを移す。

さっきまで4体でも頑張ってたんだから、何とかしなさい。


「ちゃんとなすり付けると言ったでござるよ。ほら、集中して頑張るでござる。」


喋ったことでスキルが解けて姿を現した俺を、恨めしげに見てくるギルディートだが、昨日まで楽してたんだから、その分の苦労はすべきである。

さて、問題はマリッサだ。


槌は相性のいい武器なのだが、いかんせん、レベルが足りてない。

ダメージを与えられていないし、与えられても1とか。稀にクリティカルが出るが、クリティカルは攻撃力を倍化したはずだから・・。

今のマリッサがレベル25として、適性攻撃力も25前後。クリティカルで50になるから・・・適性レベルの通常攻撃が入るのと同じくらいのダメージが通るわけだ。

これが続けば倒せそうなものだが、低確率で一撃だけ入る、というハードモードだ。


「何かしら。アドバイスがあるというのならありがたく受け取るのだけれど。」


アドバイスねぇ。

さっきから、げた頭のあった部分を集中して狙っている。

ひびが入っているし、もろそうに見えるのだろう。


「他のゴーレムと違って回復しないんだから、焦ることはない。

多分、関節の方が弱いと思うから、腕をいで弱体化を狙ってもいいかもしれない。

ただ、レベルが足りてないから、攻撃それが通るとも言えないんだよな。」


ジロ、と胡散臭げな視線を送ってくるマリッサ。

なんだよ。マリッサまで味方だと思ってくれないのか?俺だって傷付くぞ。


「『ござる』は何処に行ったのかしら。」


「…!でござるッ。」


ごまかせたかな?誤魔化せてないだろうな。

俺のアドバイスを実行に移したのは、ギルディートだった。


スキル:刈刃一輪プニングシェアーズ


関節を狙った一撃だが、関節を守っていた石を砕くにとどまる。

さすがに切断、とまではいかないか。


あと、“ゴーレムは機械系なので、電撃系のスキルを叩き込む”なんて話もあるが、ゲームでも出てきてないし、この世界でもそれができるか分からないので言う必要は無いな。

電撃系のスキルなんて持ってないだろうし。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
▽お知らせ▽

◆高頻度で最終ページ《(仮)タイトル》は書き込み中。
加筆・修正により、内容が倍以上増える事があります。
たまに前ページの内容を見て加筆する事もあります。

◆後追い修正の進行状況:現在152ページ。H.30 5/5

◆作者が混乱してきたので、時間がある時にタイトルに日数を入れます。
あとがきに解説も入れていくつもりです。いや、無理かもしれん。
がんばるー(棒読み)

▽ぼやき▽
3月には書き終えるつもりだったのに、5月になってもまだ序盤ってどういう事だ?
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ