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切り札は もっとマトモな ものがいい(仮)

何故こんなにも進まないんだ。ローペースすぎるだろう・・。


前のパソコンのメモ帳が取り出したいです(・_・。)

ドババババーーー!!!


滝のような勢いで水が流れ落ちる。

その水流中には俺も居たので、俺の着水音は紛れて消えた。


ゴボポ・・・。


一緒に落ちた水がクッションになったのか、それとも気のせいなのか、先日落とされた時よりも衝撃は小さかったように思う。

体勢は明らかに今回の方が悪かったのだが。


それはさておき、海中に没した俺は、即座に浮かび上がった。


「ごぼっ、げぼほっ!」


頭部が守られているのが当たり前であったために、うっかり水を吸い込んでしまった。

少量ではあったが、速度が無ければパニックを起こしていたかもしれない。

うん、この身体能力は反則だよな。ありがたい。


上空を見上げるが、知りたい情報は何も得られなかった。

船が近すぎて、船そのものが視界を大きく遮っているのだ。

ブラゴンが上空を旋回しているのはチラリと見えたが、俺の事など目に入っていないようだ。


周囲を見回すと、遠くで小舟がわちゃわちゃと動いているのが見える。


あっちに行っても、大した戦力にはなれない気がする。

むしろ、小舟の操作の邪魔をしてしまいそうだ。

とりあえず、そちらの事を考えるのは、モンスターを討伐してからで良いだろう。


俺は、船体を大きく回り込んで、再び開閉部から船内へと飛び込んだ。


CC(キャラチェンジ):リーフレッド


着替えている時間が惜しいので、別サーバーのリーフレッドにキャラチェンジする。

レベルは低くなってしまうが、スイバを履いたままよりはマシな動きができるだろう。


それにしても・・ あの炎弾は無い。

モンスターを倒す為とはいえ、船上の冒険者の安全を全く考えていない。

そもそも、あの炎弾はモンスターを倒すために放たれたのか?

頬を薙ぐ熱気は、ましゅまるのブレスよりも威力は無いように感じたが、それでも、この船に乗っている一般的な冒険者なら、全身をあぶられて大火傷だ。

最悪、命さえ危ない事になるだろう。

全員、かなり警戒していたし、「実は味方の攻撃は当たらないようになっている」なんて事は無いだろう。

ゲームじゃあるまいし。・・・ゲームの世界なんだけどさ。


甲板の上に上がると、ブラゴンがバリケードにタックルをかましているところだった。


「ぐ、ぐおお!」


「今だ、突けぇええ!!!」


「こ、な、くそぉーー!!」


まるで遊ぶようにバリケードの一部を粉砕し、盾職の男を壁に挟んで軽くなぶった後、その隙に突き掛かって来た槍を躱して大空に戻っていく。

ヒットアンドアウェイ。戦術の基本だが、される側としてはたまったもんではない。


「大丈夫か?!」


「ぜっ・・ヒュー・・ っぐ・・」


盾職の男の鎧がひしゃげている。

何戦も繰り返してきたのだろう、それまでの傷と合わせても満身創痍のようだった。

傷を回復させても、体力まではどうしようもないのだろう。

動けなくなった彼はどこかへ運ばれていった。医務室か何かがあるのだろう。


「くそ、あと少しで一突き入れられたのに!」


槍を振るった男が悔しがる。

が、遊ばれているのを、本人を含めて全員が認識しているのだろう、一方的な展開へのやるせなさのような空気が満ちていた。


「ぼさっとしてんじゃないのよ!次がくるわよ!」


奥からマリッサが現れた。

何やら金属の厳つい機械・・砲にも見えるものを運んでいるが、まさか・・・。

魔法のある世界だ、大砲の仲間だとして、威力が低いという事は無いだろう。


「来たぞ!」


「おい、タンクはもういないのか?!」


「タンクはみな担架タンカ


「おい、今つまらん事を言ったやつ誰だ、ぶっ飛ばすぞ。」


壁際に寄せてある、大きくて重そうな盾を手に取る。


「誰のか知らんけど緊急事態だ、借りるぞ!!」


持ち主が分からないので周囲に告げる。

タンクは全員、治療を受けているらしいし、返事が無いのは仕方がないのだろう。

そして盾を構えると同時に、視界に俺を捉えたブラゴンが襲い掛かって来た。

さっきの襲撃といい、盾職が狙われてんのか?

だが、悪くない位置取りだ。


ドガァ!!


体重差で壁まで吹き飛ばされるのは、さっきのタンクと同じだが、俺だけじゃなく装備のレベルが違う。

ブラゴンが噛み付こうとするのを、盾で捌く。

次に爪。そこそこゴツイ盾なんだが、ミシ、とかギャリ、とか削れる音がする。

こりゃ、マトモにかち合えば盾がたないな。


「マリッサ!!」


「・・・! 悪いのだけど、撃つ用意はまだできていないのよ。」


なん・・・だと・・・。


呆然としているうちに、ブラゴンは上空に逃げ去ってしまった。


「・・・ごめん。」


「いや、大丈夫だ。次に備えよう。」


マリッサが持って来たのは、魔弾砲-試作型-。

ドワーフ達が集まって有り合わせの材料と道具で急遽作り上げた、失敗作かどうかも不明な作品である。


材料の殆どは、現地調達。

船の配管に関わる物で、複数のパイプを詰め物なんかで無理やり大きさを合わせて調整した砲身とか、あの海明かりの魔道具の偽物 (爆発物)にヒントを得た弾丸とか。

とにかく創意工夫の詰まった即席(インスタント)武器(ウエポン)なんだそうだ。


何それ、めちゃくちゃ不安なんですけど。

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▽お知らせ▽

◆高頻度で最終ページ《(仮)タイトル》は書き込み中。
加筆・修正により、内容が倍以上増える事があります。
たまに前ページの内容を見て加筆する事もあります。

◆後追い修正の進行状況:現在152ページ。H.30 5/5

◆作者が混乱してきたので、時間がある時にタイトルに日数を入れます。
あとがきに解説も入れていくつもりです。いや、無理かもしれん。
がんばるー(棒読み)

▽ぼやき▽
3月には書き終えるつもりだったのに、5月になってもまだ序盤ってどういう事だ?
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