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マリッサ、思い悩む(仮)

書き途中です。

私がリフレと行動しているのは、リフレにちゃんとお礼がしたいからなのよ。

もちろん、言葉は尽くしたつもりだわ。でも、恩は返せていないのよね。

何をしても空回り。考えた末に、思い付いたわ。


リフレは、装備の手入れに慣れていない様子だった。

それに、修理をするにしても、おそらくあのニャンコが持っていた装備補修リペアキットと言われるアイテムと同等のものを使うのかもしれない。

あのアイテムを見せてもらったけど、装備品の磨耗の全てを回復するマジックアイテムだったわ。

それも、どんな素材であろうとも、なのよ。

そんなものの存在を聞いた事が無かったし、遺跡産じゃないかしら。

刻まれた文様を見るに、分割して2回使える上に、そのまま丸ごと使えば、かなり大きな、朽ちる寸前の酷い装備でさえも全て修繕させてしまうわね。

でも、欠点はあるわ。当たり前だけど、使えば無くなってしまう事なのよ。消耗品って事ね。

貴重な物である事は間違いないから、修繕ができる鍛冶師がいつも傍にいれば、いくらリフレといえども心強いんじゃないかしら?


専属の鍛冶師になって、修理はもちろん、高性能な装備を作れるようになる。


・・・・・思い付いた瞬間、目標が高過ぎる事に気付いて絶望したわ・・・・・。


せめて、リフレのレベルが2桁なら。

いや、そんな「できない事に対する、有り得ない事を前提とした言い訳」なんて、絶対にしてはいけない事だわ。

目標の為に、何が必要か考えるべきよ。


考えた結果、足りないものが多過ぎたわ。


まずレベル。

もちろん、レベルが上がれば、色々なスキルを覚えたり高等な技術も理解できるようになる、と言われているわ。

レベルを上げるのに手っ取り早いのが戦闘。

正直、ずっと篭って鍛冶を続けていられるのなら、そちらの方が楽しいのだけれど、何故か戦闘をした方が鍛冶の技術が上がるのが早いという話なのよね。

一緒にいて足を引っ張ってばかりでは、借りを返すことが永遠にできなくなるのだから、レベル上げは早急にしなければならないわ。

戦闘面では伸び悩んでいたけれど、それもリフレのおかげで一歩進んだのよ。

そう、これもリフレのおかげなのよね・・・。


材料。材料があっても経験が無ければ良い物は作れない。

経験。経験を積む為にはひたすら作る事が大事。その為には膨大な材料と時間が必要。

時間。すぐに経験を積む事はできない。個人で試行錯誤をするには膨大な時間が必要。師がいなければ、どれだけの回り道をする事になるか。

師匠。おじいちゃん・・もとい、親方に色々教えてもらう事はできるのだけれど、コランダに戻らなければならないわ。

一緒に移動できるような師匠がいれば・・・そんな都合の良い存在がいる訳がないのよね・・。


うん?そういえば、リフレの仲間に鍛冶師が居たわね。

かなり腕が良いようだけど、私の師匠になってはくれないかしら?

鍛冶師の腕は認めざるを得ないけど、なかなか合流できないんじゃ、居ないようなものよね。

修行させてもらえるなら、代わりになれるくらいの腕にはになりたいわね。


リフレが、他にも言えない事情を抱えている事は知っているわ。

仲間が居るのに伝えて来ない事。仲間と行動を共にしていない事。そして、それに関わる話を避ける事。

ギルがしつこく聞いた事もあったのだけど、すごく嫌そうな顔をしたし、アーディに対しても、踏み込まれるのを警戒している様子だったわ。

何を言いたくないのか、想像が付けばそこだけ避けるのだけど、ちょっと何が基準なのか分からないのよね。

異世界の事・・あれこそ荒唐無稽で、他人に知られれば妙な輩が寄って来そう・・隠しておくべきポイントだと思うのだけど・・。

話をしている時、嘘を言ってているような感じは無かったし、おそらく事実なのだろうと思うのわ。

だけれど、そんな話はできるのに仲間に関する話はできないとなると、よっぽどの事だと思う訳よ。

・・犯罪者を庇うようなタイプには見えないけれど・・もし親しい人が何かの事情で匿わなければならなくなったとしたら・・・有り得るわね。

もし、それが鍛冶師なら、合うのは難しいと思うわ。

でも何とかして糸口を掴まないと、いつまで経っても恩を返せないのよ。


そう思って彼に付き纏ってみたのだけど、結果、呪いの魔道具から庇われてしまったわ。

彼は巻き込んだなんて言ってたけど、私はリフレが危険な目に遭っている事は知っていたのよ。

それで一緒に行動していたのだから、自己責任じゃないのかしら?

前に、変な男達に攫われた時も助けに来てくれたし、あの時はかなり怒ってくれたわね。

仲間として認識してくれているのは嬉しいのだけれど、もうちょっと頼ってはくれないのかしら。

見返りを求められないのが精神的に辛いものだとは思いもしなかったわ。

返す前に借りばかりが増えていくのよ・・・・・。


こうなったら、絶対に師匠に会わせてもらうわよ。

そして、どんな人物であっても、頭を下げて、言葉を尽くして、付き纏って、追い掛け回して・・・どうあってもその技を伝授してもらうわ。

私は興味があるものに対しては物覚えもいいし、伸びしろはあると思うの。1年でものにして見せるわよ!

一年も修行をさせてもらったら、師匠にまで恩返しをしないといけなくなるわね。

まぁいいわ。


正直、今の私では返せるものも返せないのだから、成長してみせようじゃないの。

今はお世話になりっ放しだけど、いつかきっと・・いえ、近いうちに「さすがはマリッサ」と言わせてみせるわ!

あら?これってリフレが何度も言ってる台詞よね。

何が「さすが」なのか分からないけど・・本心から言ってるように見えるけど・・。


自分で納得できる「さすが」をもらう為に頑張るわ!

結局、これって自己満足?

あーもう、ややこしいのは苦手なのよ!!とにかく今は、行動あるのみだわ!!!

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▽お知らせ▽

◆高頻度で最終ページ《(仮)タイトル》は書き込み中。
加筆・修正により、内容が倍以上増える事があります。
たまに前ページの内容を見て加筆する事もあります。

◆後追い修正の進行状況:現在152ページ。H.30 5/5

◆作者が混乱してきたので、時間がある時にタイトルに日数を入れます。
あとがきに解説も入れていくつもりです。いや、無理かもしれん。
がんばるー(棒読み)

▽ぼやき▽
3月には書き終えるつもりだったのに、5月になってもまだ序盤ってどういう事だ?
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