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聖水と回復薬(仮)

書き途中です。

ローグリアムに促され、超・聖水の瓶を取り出す。


「間違いない。聖水を超えた、究極の聖なる水、超・聖水だ。」


「・・・!やっぱり。そうだと思ったんです。」


ローグリアムには何が見えているんだろうな?

槌キャラ・・つまりドワーフの時でさえ、手に持って見ないと詳細が分からなかった。

他人の状態異常が分かるあたり、何か特殊なスキルなのだろうか?

あと、ブリジットさん?口調を偽るのはやめたんですか?


ほれ、と投げやると、狼狽して手を滑らせたようだ。

指先で2回ほどバウンドさせ、おまけとばかりに瓶の底をアッパーを打ち込むようにチョップし、それでも掴む事はできず、最後には地面にスライディングしてキャッチしていた。


「何て事をしやがる!」


いや、そっちこそ何してんだよ。キャラ変わってんぞ。・・って今更か。

甘味のあたりで既に壊れてたもんな。読めない兄さんである。


「貴重な超・聖水を投げるなんて・・何を考えてるんですか!」


ブリジットにまで怒られてしまった。

貴重っつってもなぁ・・・いくらでも作れそうな気がするんだけど・・・。


「いいですか?聖水って言うのは、短時間で集中して深く祈りを捧げ、神聖な力を水に定着させないと出来ないものなんですよ。

それに、目の前の人を回復させる為に祈る事はできても、壷に入った水に祈りを注ぐイメージを掴む事ができる人が少ないんです。

その上、超・聖水なんて奇跡・・・一説には複数名では作れないなんて話も聞きます。

つまり、この瓶にはそれだけの祈りが込められているんですよ!」


・・・自作だし、俺、祈ってないんだわ。

それにしても、聖水って短時間で作らないといけないんだな?

あえて時間を掛ける必要がないので、さっさと済ませたが、レベルが低いとそうはいかないのだろう。


「祈りが浅いと、神聖な力が霧散してしまうんです。

浄化水などと呼ばれていて、回復薬の材料になっていますが、正直、効果は殆ど残っていません。

聖水は本当に作るのが大変なんですよ?」


あれ?ポットの材料って聖水じゃないの?

ゲーム時代では聖水を使ってたんだけど・・・。


「聖水で回復薬は作らないのか?」


「まさか!もちろん、効果の方は保障しますけど、そこまでの品質、必要ありますか?」


なるほど。

最大HPが少なければ、回復薬もそれなり(・・・・)でいい。

俺の知ってるポットが売られていない理由が分かった気がする。

ここら辺に住む人のレベルは低い。

つまりはステータスも低い訳で、必要とする回復薬も、それに準じたもので良い訳だ。

それでも、作り方が変わってしまった訳ではなく、聖水バージョンの回復薬も存在するような物言い。

必要がないってだけで、効果も保障されちゃう。


ってことは・・・


「超・聖水で回復薬を作ったらどうなるんだ?」


「「「「「・・・・・・・。」」」」」


全員が沈黙を返してきた。

何言ってんだコイツ、と顔に書いてある。

マリッサなんぞ笑顔である。逆に怖い。


普通に考えたら浄水は聖水未満の出来損ないみたいなもんで、超・聖水は上位交換だ。


浄水 < 聖水 < 超・聖水


と、こうなる。


浄水で作られたのが、現在売られている回復薬である。あまり回復力は無いが、この世界の主流なのだと思われる。

聖水で作られたのが、ゲーム時代の・・つまり俺の持っている回復薬である。俺にとっては、普通の・・浄水で作られた回復薬を持っている人にとっては破格の性能である。

超・聖水で回復薬を作ったら・・・?順当に効果が上がると考えて良いと思う。


「作ってもばら撒いたりしないのよ?隠し持って、いざって言う時にだけ使うのよ。」


「しねーよ。」


ばら撒き?そんなのは引退するプレイヤーや、余裕のある課金プレイヤーなんかがするもんであって、俺には縁の無い話だな。

だいたい、瓶の量産とかしないと無理だし、製造ばっかやるのはちょっとなぁ・・・。

金は稼げそうだが、ワープポイントの無い現状、材料を集めるだけでも一苦労だ。

まぁ、買わなきゃいけない筈の聖水が作り放題なので、原価は抑えることができるし、良い商売ができるかもしれないが・・・。

まぁ、今の回復薬で事が足りているというのだから、需要が無いわな。


「ねぇ。他人事みたいな顔をしているけど、貴方、さっきばら撒きしたばかりよね?」


「え?」


「・・・え?」


言われてみれば、確かにあれもばら撒きと言えるのかも知れない。

たとえ、材料が水で、コップにほんの少しだったとしても。

でも、あれは何と言うか不可抗力的なものであって、世間一般で言うところのばら撒きとは違・・


「さっき、探しても見当たらないほど出回らなくなってきている聖水よりも、更に希少な超・聖水を、不特定多数の知らない人にばら撒いたわよね?

それとも、貴方の友人・知人ばかりだったのかしら?」


「・・・おっしゃるとおりでございます。迂闊うかつであったと反省する所存でございます。」


「反省はいらないから、理解して自重しなさい。あと、変な言葉を使って誤魔化すのはやめるのよ。」


・・・バッサリだった。

理解して自重ね・・。うん。


“自分が理解していない”って事を理解してないと、難しいと思うんだけどね。

あと、やらかしたって自覚が無いと自重も・・・。


「あ、やっぱり反省なさい。リフレ、貴方、理解してないって顔してるわ。」


猿よりも深く反省しようと思うよ。

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▽お知らせ▽

◆高頻度で最終ページ《(仮)タイトル》は書き込み中。
加筆・修正により、内容が倍以上増える事があります。
たまに前ページの内容を見て加筆する事もあります。

◆後追い修正の進行状況:現在152ページ。H.30 5/5

◆作者が混乱してきたので、時間がある時にタイトルに日数を入れます。
あとがきに解説も入れていくつもりです。いや、無理かもしれん。
がんばるー(棒読み)

▽ぼやき▽
3月には書き終えるつもりだったのに、5月になってもまだ序盤ってどういう事だ?
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