巨鳥に乗って(仮)
書き途中です。
今日は会社で親睦会やるそうな。
・・・更新・・・大丈夫だろうか?^^;
逃げるルフ鳥、追うましゅまる。
すまん、ましゅまるが追ってるのは俺だと思うんだ。
飛び方は、なんとなくルフ鳥の方が上手い気がする。
特に上昇では距離が大きく開くが、直線の速度はましゅまるの方が上みたいだな。
体はルフ鳥の方が大きいというか、羽毛でずんぐりしているように見えるだけか?
とりあえず、このままだと攻撃もマトモにできないので、どうにかしてましゅまると連携したい。
その背中に乗せてくれません?駄目ですか。そうですか・・・。
せっかく空飛ぶ生き物を召喚できるのに、使役できないってどういう事よ?
ちょっと言う事を聞いてくれるだけで、戦闘の幅がかなり広がるんだけど・・・。
飛龍に乗って移動、なんてファンタジックな事もできるのに・・。
結構な高度だが、縄張りでもあるのか、同じ場所に戻って来るように大きく旋回している。
っつっても、本当に広い範囲なので、ぐるぐるしている訳ではない。
この間の“人喰らい”と戦った時みたいに、目印が無い海で戦う不安感は無いのだが、下が地面だと落ちたらやばそうだ。
一応、旅客機の事故とかでも助かった記録があるらしいのだが、イメージがな。
水の方が生き残れそうな気がするよ。
しばらく空の景色を楽しんだが、肝心のブリジット達どころか、マリッサ達も見えない。
樹木が多いからな。それに、ルフ鳥から隠れないといけないし、わざわざ身を晒すような真似はしないだろう。
「クォァア!!」
「(怯)」
ルフ鳥は俺どころじゃないみたいだ。
俺も戦闘どころじゃない。しがみ付いてないと落ちるだろ。
おそらく、ましゅまるはルフ鳥どころじゃないんだろう。
ほら、俺に向かって噛み付きに掛かってきてる!
しかし、体の大きさ的に、ルフ鳥が反撃しないのが不思議だ。おっと。
・・・・・。
ヒュっとしてキュッとした!!地面スレスレだった!
びっくりして必死にしがみ付いたけど、降りるんだったらチャンスだったかもしれない。
ただし、地面に高速スライディングする事を覚悟しなければならなかったが。
あんな速度を生身で体験した事が無いから、身が竦んでしまったよ。
・・・そう、生身なんだよな。
俺は何故、防具を着けなかったのか。
うん、アーディは正しかった。
「ギァ!」
思いっきりGが掛かったせいで、柔らかい羽毛が数本引っこ抜けた。
・・伝説の鳥の羽毛なら高く売れるかな?・・・あ、ごめん。
丈夫な方はなかなか抜けないようだが、痛いみたいだな。
長い事そうしていたら、ルフ鳥は疲れてきた素振りを見せ、俺を煩わしそうに見やる。だからごめんて。
俺は現在、防具もだが、しがみ付く為に剣も手放している。
もちろんアイテムボックスの中だ。空中から地面に投下とかしてないので安心して欲しい。
体格的にも、それまで問題の無かった重さなのだろうが、ここへ来てじわじわと体力を削っているのだろう。
ちなみに、ルフ鳥の乗り心地はなかなか良いのだが、獣臭い。
もふもふを楽しむどころじゃないのだが、必要に駆られたので抱きついてます。もふぅ・・くさっ。
「(怒)」
頭の毛を逆立てるルフ鳥。もちろん、俺が臭いと思ったことを怒っているのではない。
俺は羽毛に絡みついた汚れや障害物程度の認識なのだと思う。
しかも生きていて、自分から絡み付いてくる。そりゃもう、最悪に鬱陶しいに違いない。
猛禽類の凛々しい顔立ちに真ん丸な目が俺を睨む。意外と可愛らしい顔付きである。
「クェエ!!」
「(怯)」
臭いは臭いが、特に変な虫とかはいないので、魚の口の中を経験した俺としては許容範囲だな。
見えないくらい小さい虫とかいないよね?ほら、ダニとか、ノミとか?
ましゅまるを振り切る動きに、俺を振り払う動きが加わる。
まるでバウンドするかのように、上下に振りたくられ、急旋回される。
“人喰らい”よりは高度な技と言えるだろう。しかし、だ。
そう簡単には、落ちないぜ!(キラーン)
「ギャギャ、ギャ、ギャ、ギャ!!!」
めちゃくちゃストレスを与えてしまっているみたいだ。
なんだか俺がいじめているみたいだが、騙されてはいけない。
こいつ、一度ブリジットを襲ってんだぞ。
まぁ、虫よりやりにくい事は確かだが、熊や狼を相手にしてきたので、今更である。
きりが無いので仕掛けようか。
いきなり殺して地面に落下とかしたら洒落にならんので、とりあえず首でも絞めてみるか。
死の抱擁を受けるがいい!もふぅ・・
「?!?」
・・・加減がわからないな。
動揺してフラついたから、この調子でいいのかな。
あんまりやりすぎて、死んでも困るが・・さすがにこの体格で首の骨が折れるとかは無いだろ。
・・・・。
全然元気そうだな。むしろ密着して動き易くなったんじゃ?
もうちょっと強くするか?
・・・・・・・。
動きが単調になってきた気がする。こんなもんか?
もう少し強くしてもいいかもしれない。
危険を感じて地面に降りてもらわなきゃいけないからな。
・・・・・・・・・・。
動きが止まった。
まるで紙飛行機のように、すぅーーっと大空を滑空していく。
そして、俺と自身の頭の重みで、そのまま地面に進路を向ける。
「はれ?」
気絶していやがる。締め過ぎたんだ。
「うわぁあああああ!!!」
パラシュートの無いスカイダイビングが、始まった。




