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俺は絡まれる呪いにでも掛かっているのだろうか

その後、治安警備兵副長ザシークさんとやらの登場で、向こうに敵愾心ヘイトが移ったらしく、警備隊の代表者は標的を変えた。

どうやら、警備隊と警備兵は別物らしい。

国境警備隊は、国を守る・・いわば兵隊みたいなもんで、警備兵はこの町を守る・・警察みたいなもん、かな。

ややこしい名称にするんじゃねーよ。

国家公務員と地方公務員みたいなもんか?とりあえず、そんな解釈でいいだろう。


でも、似たような仕事であることに変わりは無く、警備隊から警備兵に移ったというザシークを「左遷された」と警備隊の代表者は見下しまくっていた。

一方、ザシークは代表者の男の態度に対し、眉を顰める程度には不快に思っている様子である。

睨み合っているこの2人、因縁があるのか?


「レジナンド、我々は現在、領主様指導のもと、ここに暮らす者を守るために警備をしているだろう。

目的は同じ筈だ。そして、上下関係は無いと公言されている。

また、俺達の個人的な争いを持ち込んで、組織に確執を生み出すのは間違っている。一般人の前で醜態を晒すな。」


鷲鼻のザシークさん、イケメン!いや、警備隊の口の臭い代表者さんもイケメンだけどさ・・。

奴の名前はレジナンドって言うのか。口臭さえ無ければ、名前までイケメンか。口臭関係ないな。


「貴様・・上下関係が無いなどと言いながら、そうやって俺に指図をする辺りまだ隊長のつもりでいるのだろう?

だが、上司面じょうしづらができるも今だけだ。俺はもっと上に行く。

お前は、もう、出世ルートから落ちたんだよ。くっはは。」


「俺は上司面などしているつもりはない。自分を客観的に見てみろ。レジナンドの言い分は余りにも未熟だ。」


「負け犬に言われたところで痛くも痒くもないわ!はっ、近寄るな!陰気なのが移る!」


未熟というか、幼稚である。

警備隊の隊員達は、ザシークをしたっている雰囲気の人も多く、口にはせずとも、「ザシークさんだ」という顔をした人が何人かいた。

そして、レジナンドの発言を聞いて、「アイタタタ・・・」といった感じに遠い目をする者や、眉を寄せる者、中には額に手を当てる者までいた。

もちろん、無反応の人が多いし、小数ながらレジナンドに賛同してるらしき人もいたが、どうも、レジナンドは上司としてそれほど認められてる訳ではないみたいだな。


まぁ、煮立ったような頭の奴らばかりじゃなくて良かった。


「見苦しいところを見せた。別働隊の出迎え、ご苦労だった。

撤収作業は我々で行うので、貴君はギルドマスターの指示に従ってもらいたい。」


ザシークのおかげで解決した。・・いや、解決はしてないな。開放されただけだ。

陰気なのが移るとか言うなら近寄らなければいいのに、レジナンドがめっちゃ絡んでる。

ありゃ大変だろうな・・・。


ギルマスのオッサンの所へ行ったら「とにかく付いて来てくれ」と連れ出された。ティティも一緒だ。

さっさと離れるに限るって気持ちは分かるが、仕事とか頼まれてもしないよ?


このままギルドに行くのかと思いきや、教会へと直行。

何故に教会?まぁ町という括りの外への寄付についての話もしたかったし、ちょうどいいといえば、ちょうどいいのか。


礼拝堂みたいな所を抜け、奥へ奥へと通される。


「えっと、説明お願いできます?」


さすがに小声で聞いた。

呆れるくらいなら、事前に話しておくべきだと思うよ。


「ここまで来たのだから、談話室で座って話そう。」


なるほど、談話室ね。

・・・・・あの、談話室ですよね?


何故、地下なんですか?


教会の構造ってこういうもんなの??


分からない、誰か説明プリーズ!

マリッサさーん!!!


・・・・・・・。


はい、窓が無い以外はいたって普通のお部屋でした。

ただし、


「キュア・・!」


待ち構えていたローブを身に付けたヒーラーさんに、いきなり浄化されました。

どゆこと・・・?


ギルマスに倣って、そこにあったソファに座ると、ヒーラーさんがオロオロしていた。

ここに座れと言った感じで隣を指し示されたので、そこに座る。

ティティは離れた所にあるデスクに腰掛けた。フリーダム過ぎるだろ。

対面にヒーラーさんが座った。ああ、俺のせいで座れなかったのね。

そりゃ悪いことをしたけど、こっちは何も聞かされてないんだよね。


「すまない、リフレには何も伝えてないんだ。背景を、ほんの少し知っているくらいだ。」


「貴方がそう言うのでしたら、本当に何も伝えてないんでしょうね。それでよく付いて来てもらえましたね?」


2人は知り合いというか、そこそこ親しい関係のようだ。


「はじめまして。私はこの教会の管理者をしている、ブリジアと申します。」


「あ、俺はリフ・・リーフレッドです。」


ブリジアさんは綺麗なエルフのお姉さ・・・ちょっと年齢不詳の香りのするお姉さんだ。

リフレと言い間違えそうになったせいで勘違いされ、「リフ=リーフレッドさん。」「いや、リーフレッドです。リフレと呼ばれています。」というやり取りが続く。


「その話し方・・・教会の関係者ですか?」


「いえ、違います。」


敬語は癖みたいなもんなのだが、どうやら一般的にはあまり使われていないらしい。

しかし、まさか教会関係者だと思われるとは。

そういえば、コランダのロニーニャさんも敬語だったような・・気がするぞ。


「なるほど。教会関係者には物騒ですもんね。わかります。

どちらからいらしたんですか?」


違うっつったよね?これ、別の解釈されてね?

ってか、教会関係者には物騒ってどういう事だよ。


「いや、本当に関係ないんですけど?」


「ええ、分かっていますよ。かく言う私も、冒険者をしているのですよ。」


これ、絶対に分かってないよね?仲間だと思われてるよね?

困ったのでギルマスの方を振り向くが、何故か腕を組んで頷いていた。

・・・本当に違うからね?

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▽お知らせ▽

◆高頻度で最終ページ《(仮)タイトル》は書き込み中。
加筆・修正により、内容が倍以上増える事があります。
たまに前ページの内容を見て加筆する事もあります。

◆後追い修正の進行状況:現在152ページ。H.30 5/5

◆作者が混乱してきたので、時間がある時にタイトルに日数を入れます。
あとがきに解説も入れていくつもりです。いや、無理かもしれん。
がんばるー(棒読み)

▽ぼやき▽
3月には書き終えるつもりだったのに、5月になってもまだ序盤ってどういう事だ?
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