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どんどん進め

休憩後、草原のカンク達から逃げるようにしてディアレイへと到着。

お昼よりもちょっと早い時間だ。

もちろん、ここでカレーを食う・・・つもりでいたのだが。


「さっき休憩で食ったサンドイッチで胸がいっぱいだ。」


「胸がいっぱいかどうかは分からないけれど、そういう重い食事をしたいほど食欲は無いのよ。」


思わず、その平らな胸を睨んだ。

休憩が変な時間になったのはお前らのせいだろう?!

ディアレイと言ったらカレーだ!これは譲れない!


「・・・まぁ、喫茶店だから軽食や飲み物でもいいだろう。

リフレだけカレーを食えばいいじゃないか。」


ここでカレーは飲み物か否かについて議論をするのはやめておこう。


と、いう訳で、俺だけカレーを食っている。

俺の顔を覚えたらしいお姉さんが、鍋カレーの売り込みに来た。

もちろん買わせてもらおう。ついでに持ち帰りの軽食もだ。

・・・ふふふ、ストックが増えた。


ちなみに、ここのカレーはポーク一択である。

チキンやビーフがあってもいいと思うんだ。

シーフードが無いのは仕方ないとしても、だ。


ディアレイでの休憩は充分だろう。

仮に途中で腹が減っても、ここで食わなかった奴が悪いという事で、休憩地点までは頑張ってもらいたい。


「え、もう出るのかよ。」


行きにも似たような事を言ってなかったか?

早く行かないと暗くなるぞ。


「例のナイフは仕入れないのかしら?」


例の?それは+4の話をしてるのか?・・・ってか今思い出したけど、ナイフ返せ。

そういえばマリッサの作った防具を鍛錬したばかりだな。

外出してたし、このディアレイに伝手があると思われてもおかしくないな。


マリッサから返却されたナイフをアイテムボックスに仕舞う。


「ナイフなら沢山あるからな。」


追加で買ったので、どのキャラにも数本は行き渡る程度に持ってたりする。

装備としてしか使えなかったゲームとは違い、投擲武器として使えるはずだ。

このキャラは斬撃を飛ばすスキルもあるが、遠距離攻撃はほとんど無い。

それに街中での攻撃スキルは使えないし、牽制するにしても大剣を投げるというのは大惨事を招きそうだ。

職人ドワーフにはめちゃくちゃ怒られるし。

石ころでもいいんだが、石ころ使い道が無いだろ?

ナイフなら料理にも使えるし、工作にも使えるし、ダンジョンで目印にも使えるかもしれない。

もちろん武器としても使えるし、大道芸ジャグリングにも使える・・・・・。

俺は大道芸人ストリートパフォーマーじゃないんだけどな。

まぁ、蜂蜜が金になっているうちは不要だが、いざという時には身一つで稼げるという手段があるのは良い事だと思う。

反射神経や筋力の必要なやつなら、ステータス任せにで真似できるかもしれない。

まぁ、ノルタークではノリと勢いで大道芸人ストリートパフォーマーの真似事をする羽目になったが、必要に駆られた時の手段なら多い方がいい。


話が逸れた。

ともかく、遠距離攻撃のできそうな手頃な手段がナイフだったのだ。

しかし、よく考えてみれば、ゲームとは違うこの世界なら適性武器以外も装備できるはずだし、装備できなかったとしても構えて放てば使える可能性がある。

弓とか買って試してみるべきだったかな?と。今なら杖も選択肢に入ってくる。


「沢山・・・?あのナイフが・・・・・?」


+4のやつじゃないよ?普通のだよ?

何か誤解されてるっぽいが、必要になれば作ったらいいだけなので、誤解されて困る事は特に無い。


ともかく、雑談をしながらティアレイの町を立った。


途中、話の流れからアーディに何か歌ってくれと頼むと、


「こんな全力で移動しながら?!えっ拷問?!俺、何か悪い事した?!」


と叫ばれ、思ったより一杯一杯だった事が発覚した。

いや、そんなつもりじゃなかったんだ。


考えてみると、俺は速度を調整して歩いてるが、2人はスキルを使って走っている。

スタミナが温存できている俺とは違い、結構大変なのかもしれない。


「じゃぁ、そろそろ休憩しようか。」


昼飯を軽く済ませただけの2人は、それはもう、ものすごい勢いでがっついた。

この調子なら夕方には着きそうだし、夕飯までに普通に腹も減るだろう。


その辺の土にしか見えない地面をつつくスザク。一体、何が落ちてるんだ?

時々、何かを追いかけて転がしながらつついているのを見るに、間違い無く餌を食っているんだろうけど、その地面には何か落ちているようには見えないんだよな。


対向から馬車がやってくる。荷物を積んでるし、コランダに来ていた親子連れみたいな商人っぽい。

こちらに警戒したような眼差しを送ってきているようだが、俺達は完全にだらけ切っている。

おい、冒険者。商人を見習え。

馬車を横に停め、中からしばらく観察するような眼差しが向けられていたが、やがて窓が開かれた。

とはいっても、上部が空気を入れ替えられる程度に少し開いただけで、構造上はそれ以上には開かないようだったが。

何だろう、と思い見ていると、俺達に向かって声が掛けられた。


「そこにいるのは人狼の大道芸人か?」


「違います。」


さて、2人共そろそろ食い終わるだろう。出発するとしようか。

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▽お知らせ▽

◆高頻度で最終ページ《(仮)タイトル》は書き込み中。
加筆・修正により、内容が倍以上増える事があります。
たまに前ページの内容を見て加筆する事もあります。

◆後追い修正の進行状況:現在152ページ。H.30 5/5

◆作者が混乱してきたので、時間がある時にタイトルに日数を入れます。
あとがきに解説も入れていくつもりです。いや、無理かもしれん。
がんばるー(棒読み)

▽ぼやき▽
3月には書き終えるつもりだったのに、5月になってもまだ序盤ってどういう事だ?
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