昼休み…。
昼休み、黒乃は一人で図書室へ本を読みに行った。
黒乃「うぃーす。」
佑香「お、黒さんじゃないか。図書室に来るなんて、珍しいね。」
この人は月野 佑香。2年A組。図書委員だが、少し自分勝手なところがあるようだ。
黒乃「いや、少し人体に興味があってね…。」
佑香「うわっ…。女の子の体なんか調べてどうするつもり!?」
黒乃「いやいや、そっちじゃなくてね。」
黒乃は笑いながらそう答える。
黒乃「著者『K's』の『真霊見聞録』って本ある?」
佑香「人に物頼む時は『お願いします。』でしょ?後敬語。」
黒乃「はいはい、お願いします。佑香さん。」
黒乃は面倒くさそうに、敬語で答える。
佑香「よし、じゃあ、保険、3-Bの欄にあるから!」
黒乃は本をとりにいく。
黒乃「これだな…。」
黒乃が本を取ろうとした時、すぐ隣にいた人と手が重なった。
零「おっと・・・。黒乃奇跡。」
黒乃「虚空…零先輩」
この先輩は3年D組の学級委員長&生徒会副会長。一言で言うと、不気味である。
黒乃「先輩もこの本読みたかったんすか…?」
零「yes. 真と霊、とても興味がありましてね。繰り返し毎日読んでいるんですよ。お先にどうぞ。。。」
言葉に甘えて黒乃は『真霊見聞録』を手に取る。
黒乃「やっと手に入った…。」
黒乃は立ち読みで本を読み始める。
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人は生まれたとき、臍の緒から『霊」が抜ける。その時、その人間には「真と霊」に分けられる。
霊とは、もう一人の自分…。つまり、半身と同等である。
取り戻さなければ、将来に支障を及ぼす。
不治の病にかかる事もあれば、遺伝子に障害が起き、子が生まれたとき謎の病気が子に
かかっているかも知れない…。
病気を解析した結果、霊を取り戻さないと以下の症状が起きてしまう・・・。
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黒乃「病気・・・まさか!?」
黒乃はこのときカナミと有希の顔が浮かんだ。