ROSE in BLACK
好き嫌いがはっきり分かれてしまいそうな作品です。
ごめんなさい。
朱い魅惑的な口紅。
誰もがそれに目を惹かれている。
綺麗に巻いた髪。
歩くたびに少し揺れ、そのたびに香水の香りが辺りに広がる。
魅惑的な姿に誰もが振り返った。
彼女が時折見せる舌なめずりさえ、彼女を引き立てるための道具だった。
露出の多い服。
高価そうなブランドものの持ち物でさえ彼女の前には霞んでしまう。
彼女は人一倍“幸せ”というものに貪欲だった。
若い時に、夜の蝶として降臨してからそれは、ずっと、それがかわることなんてなかった。
「結婚しよう」
自信たっぷりにいう男に極上の笑みを浮かべた彼女は口を開く。
「あなたは私のために何をしてくれるの?」
彼女のために家庭を壊した男がいる。
彼女のために会社がつぶれた男がいる。
彼女のために、―――……。
彼女はそれでもなお聞くのだ。
“何をしてくれるの?”と。
「あんたのために俺は!!」
ヒトヲコロシタ……。
それでも彼女は笑みを崩さない。
「私は幸せになりたいだけなの」
浮かべる笑みはどこか寂しく、どこか儚いものであった。
みな、彼女に近付くのは男ばかり。
彼女の赤い唇からもれる言葉は魔力でもあるように、人に響く。
唯一愛した男と再び出会うまで……。
彼女はやめない。
彼女は赤い唇でささやく。
「あたしを幸せにしてみせて」
彼のいない世界であたしを幸せに、してみせて。
彼女は薄く笑った。
彼女はとらわれることを知らないかのように自由気ままに過ごす。
彼女の心はただ一人。
しょうがねぇなとため息をこぼしながら“あんたを愛してやるよ”
そう言った男のもの。
End
勢いで書きました。
三人称、練習中……。
本当に、先にも書きましたが、好き嫌いはっきりする作品ですよね、これ。